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【佐藤優樹】ソロデビュー記念インタビュー前編 自分を見つめ直した充電期間について

2021年12月13日 日本武道館で開催された「モーニング娘。'21 コンサート Teenage Solution ~佐藤優樹 卒業スペシャル~」をもってモーニング娘。およびハロー!プロジェクトを卒業した佐藤さん。充電期間を経て、この春ファン待望のソロデビューが決定したということで、non-no Webが直撃インタビューを決行。前編ではソロアーティストになることを決意するまでの気持ちの変化、卒業してからのモーニング娘。について、ハロー!プロジェクトの未来を背負う後輩などを語ってもらいました。

新しい生活、新しい経験。たくさんの出会いと気づきを得た充電期間

佐藤優樹さん自然光ポートレート

――モーニング娘。を卒業してからは何をしていましたか?

基本的には何もしていない感じでした(笑)。

――今後のことについて考えたりはしていましたか?

はい。身の回りのことをするだけで毎日は過ぎていくんですけど、そうやって生活をしながら苦戦、苦戦、苦戦!みたいな。頭の中にイメージみたいなものはあるんですけど、それをうまく言葉にできなくて。会社の人からも「軸の部分がしっかりするまでは何も決断しなくていい」と言われたので、まずは自分の頭の中のイメージを言葉にするためにはどうしたらいいか、ひたすら考えていました。

――考えている期間に何かしてみたことはありますか?

いろんなところに行ってみました。伊勢神宮とか有名な場所にも行きましたし、東京を離れたところでお寺巡りをしてみたり。そうやっていろんな人に出会って、いろんなことをして、自分が何がしたいかの言葉集めをしていました。本当は最初、本を読むことから始めようと思ったんですけど、頑張って読んでいたら具合が悪くなっちゃって(笑)。

――(笑)。どんな本を読んでみたのでしょうか?

自分のことを知ることができるかな、と思って占いの本を選んでみたんですけど、全然だめでした。短い文章で書かれているものを選んだのに! あとは起業の本とか、おもしろそうだなと思ったものをいくつか試して……でもほとんどだめでしたね。唯一、小学一年生の漢字ドリルはおもしろかったし、ためになりました。

――漢字ドリル……! なぜ手にしたのでしょうか?

“一年生”って大きく書かれていたのが目に入ったので、これだったら自分でも読めるかもと思ったんです。読んでいくうちに漢字に書き順があるということを初めて知りました(笑)。

――(笑)。今まで取りこぼしていたものを取り戻すような感覚だったということでしょうか?  

そうです。モーニング娘。に15期が入ってきた時にもすごく感じたんですけど、若い子のパワーってすごいんですよ。話していると「その考え方すごくいいな!」と思うことがたくさんあって。だから15期よりももっと若い小学一年生って何を考えているんだろうって気になったのも、漢字ドリルを手にした理由としてあります。でも思っていた以上に中身が漢字だらけでびっくりしました(笑)。あとは動画で学べそうなものを調べて見たりもしたんですけど、それもだめで。だから最終的には自分で動くしかないと思いました。 

初めての一人旅も経験!

両手で顔を覆う佐藤優樹さん

――逆にしてよかったのはどんなことですか?

やっぱりいろんなところに出かけて実際に人と話すのが楽しかったです。たとえば電車で偶然隣になった人とか、わりと自分から話しかけちゃったりするんですよね。でも、誰彼構わずというわけではなく、たまたまぶつかったりして「すみません」と言われたタイミングで「いえいえ、大丈夫です。ところで何歳ですか?」みたいな……。

――それは結構びっくりされるんじゃないですか?(笑)

確かにびっくりされたりはしました。逆に向こうから話しかけてきてくれる人もいたりして。そうやっていろんな人と話した経験が自分にとってすごく新鮮でした。

――いろんな人と話してみたなかで特に印象に残っているエピソードはありますか?

一番話がしやすかったのは一人旅をしていた時に出会った中学校一年生の人たちでした。すごく自然に話せたんですよね。私は誰かと話している時に「どういう意味ですか?」って聞かれることが多いんですけど、そんなこともなく。お互いに「そうだよねー!」みたいな感じで通じ合えている感覚がありました。単純に精神年齢が一緒だったということだと思うんですけど(笑)。

――一人旅! 旅行の準備は自分でしたんですか?

はい。初めてのことだったので最初は全然やり方が分からなかったんですけど、友達にチケットの取り方とかを教えてもらいました。2泊の予定で行きましたが、向こうで気が変わって4泊してみたり。行き当たりばったりな旅行をしていました。

――初めての一人旅で印象に残っているエピソードはありますか?

電車に携帯を置いてきちゃって「あー!」ということはありました。GPSで追跡したらかなり遠くの駅まで行っちゃってて。さすがにこれはもう無理かな〜と思ったんですけど、無事戻ってきてくれてうれしかったです。

卒業した今だからこそ、モーニング娘。&ハロプロに思うこと

地球クッションを頭に乗せた佐藤優樹さん

――卒業してからモーニング娘。の活動は見ていましたか?

もちろん見ていました。やっぱり安心するんですよね。実家じゃないですけど、「あぁ帰ってきたな」みたいな感覚になります。自分にとってモーニング娘。という存在は卒業してからもずっと変わらないです。

――自分の歌割が誰に引き継がれたかなどは気になりますか?

結構よく聞かれるんですけど、気にならないです。もちろん「歌ってくれてありがとう」とは思うんですけど、もともと自分の歌割とかそういう感覚がないので。たまたまその時期にその歌割をもらっていただけなので、最初から私のものではないというか。

――歌割が変わっても音楽としては同じ、ということですね。

はい。でも、つんく♂さんがこの歌割をこのメンバーにしたということは、そういうイメージなんだとか、そういうのはやっぱり気になります。

――パフォーマンス面ではどうですか? 

それも結構よく聞かれるんですけど、自分が卒業して何か変わって見えるということはないです。というのも、自分がステージに立つ時は、いつも外側からの見え方を想像してやっていたので。パフォーマンスする時はいつもあっち側の自分がセットなんです。だから外側から見て何か違和感を覚えるとか、そういう感覚自体がないという感じです。

――YouTubeのコンテンツではハロプロの後輩たちと1対1で歌っていましたよね。そのお話も聞きたいです。

最近の後輩は本当にすごいですよ。北川(莉央)をはじめ、みんな個性がちゃんと歌に出ている子ばかりでびっくりします。つばきファクトリーの豫風(よふう)瑠乃ちゃんはとにかく衝撃でしたし、アンジュルムの平山遊季ちゃんはコンサートですごく素敵な表情をしているんだろうなーって思いました。そういう音楽に対しての気持ちみたいなものを感じると私もすごく楽しくなるし、引っ張られましたね。

――後輩と歌った経験は今後の活動をするうえでの刺激になりましたか?

めちゃくちゃなりました。本当にすごいと思うし、悔しいじゃないですけど、自分ももっと頑張らないと!って思わせてもらいました。後輩に対してだと、ちょっとしたプライドみたいなものが出るじゃないですか。そんな気持ちを最初に教えてくれたのは小田(さくら)なんですけど(笑)。だから私なりに後輩に対してはしっかりしなきゃ、っていう気持ちが一応あって。でもあまり得意なことじゃないので、ちょっと頑張るだけでどっと疲れちゃいます。

――先輩に囲まれている状況の方が安心しますか?

そうですね。たぶん先輩は優樹といると疲れると思うんですけど(笑)。ハロプロの先輩たちはみんな優樹のレベルに合わせてくれるので、年齢の差とか距離感みたいなものを全然感じないんですよ。逆に後輩の方が大人だなって感じちゃいます。

――卒業後に出演しているハロプロOG「M-line」のライブについてもお話を伺いたいです。

先輩ばかりなのですごーく居心地がよくて楽しいです(笑)。特に夏焼(雅)さんにはすごくお世話になっていますね。夏焼さんは本当に一人だけオーラが違うんですよ! 歌とか表現力はもちろんですけど、MCもすごくお上手で。優樹が初登場の時にもすごくいい空気感を作ってくださって、感謝しかないです。積み上げてきたものが違うし、どれだけしたらあんなふうになれるのかは想像もつかないんですけど、すごく尊敬しています。

22歳からのリスタートと決意

地球クッションを持ち上げる佐藤優樹さん

――卒業後にはTik Tokで個人アカウントも開設されていますよね。

ただやりたい!と思って始めたんですけど、私にはまだ早かったです(笑)。最初アカウントを作りたいと相談した時に、会社の人たちに「やめておいた方がいい」と言われた意味が後になってよく分かりました。なんか中途半端なことをしてるな、ってだんだん恥ずかしくなってきちゃって(笑)。

――ファンからするとうれしかったと思いますが!

そう思っていただけるのはありがたいです。でも、やっぱりモーニング娘。という看板がすごく大きかったぶん、そこから離れてゼロの状態になったということを改めて感じました。分かってはいたんですけど、1年ぐらいかけて、自分の立ち位置を理解していくことができた気がします。これがすごく難しい状況で。ゼロからスタートする場合はみんな一斉スタートじゃないですけど、「上に向かって頑張っていこう!」みたいな感じじゃないですか。でも優樹の場合は、上の世界を見ちゃってからのゼロスタートなので。相当頑張らないとそこには辿りつけないなって思います。

――またその位置に行くための、大人への階段を上っている最中ということですね。

はい。モーニング娘。を卒業したのが22歳なんですけど、それぐらいの時期って世の中でも就職とか変化を迎えるタイミングの人が多いじゃないですか。だから同じ感覚で、就職決まってない、やばい!一緒に頑張ろう!みたいな感じでいいスタートは切れたのかなと。

――ソロで活動しようと思ったきっかけみたいなことはありますか?

森戸の卒コンを見に行った時に自分のネジが動いたような瞬間があったんです。そこで自分の今いる立ち位置のイメージがパッとわいてきて、まずは自分のことを外側からも内側からもちゃんと知ってからじゃないとスタートできないと思いました。

――それが先ほどの話につながるわけですね。

はい。卒業してからこれまでの期間に、いろんな人とお話して知ったことや感じたことがすごくあって。その状態で改めてモーニング娘。を見られたということが大きかったです。実家に帰ってきた感じゃないんですけど、ハッとしました。親に怒られた時の感覚みたいな。私は今、「疲れた〜」とか思っている場合じゃ全然ないなって。

佐藤優樹インタビュー後編はこちら!

佐藤優樹のBacknumber

佐藤優樹のProfile

●さとう まさき

1999年5月7日生まれ、北海道出身。10期メンバーとして、2011年にモーニング娘。に加入。恩師であるつんく♂氏から勝負の年になると言われた22歳のタイミングで、モーニング娘。およびハロー!プロジェクトを卒業し、ソロアーティストへと転向。モーニング娘。在籍時からおなじみの愛すべき破天荒なキャラクターや圧倒的なパフォーマンス力を武器に活動する。

スタジャン¥16500/原宿シカゴ 下北沢店 中に着たシャツワンピース¥10162(ナスティ ファンシー クラブ)・スカート¥9037(ハイスクールディスコ)/ムシンサ グローバル ストア イヤカフ¥2680・シルバーリング各¥2680・ゴールドリング¥2400/ロードス(ヘンカ) シューズ¥10500/CHARLES & KEITH JAPAN その他/スタイリスト私物

佐藤優樹のInformation

佐藤優樹1stシングルDing Dong/ロマンティックなんてガラじゃない通常盤Aジャケ写

佐藤優樹

『Ding Dong / ロマンティックなんてガラじゃない』

待望となるデビュー両A面シングル『Ding Dong / ロマンティックなんてガラじゃない』が3月29日(水)に発売決定。『Ding Dong』は70s〜80sのディスコサウンドを現代的にアップデートした楽曲、『ロマンティックなんてガラじゃない』はポップさが際立つメロディーが特徴的な楽曲となっている。初回生産限定盤を含めた全7形態でリリース。

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