ふみか×フラワークリエイターのまったく新しいビジュアルが話題！【馬場ふみかのふみかける】

2019年10月2日

第７回は、注目のフラワークリエイターが提案する＂ふみかとお花＂。完成したのは、まったく新しい植物との共存のカタチ。誌面には載せきれなかった未公開対談分を公開★

フラワークリエイター。

クライアントワークを主に、土日にのみオープンするフラワーショップ「edenworks bedroom（＠edenworks_bedroom）」、ドライフラワーショップ「EW.Pharmacy（＠ew_pharmacy）」を手がけるフラワークリエイター。お花の個性を生かしつつ、柔らかさのなかにどこか野性的なみずみずしさを感じるお花は唯一無二の存在感を放つ。

―― 今回のコラボレーションが実現した経緯は？

ふみか　以前、撮影小道具用のお花を買うノンノの編集さんについていって、篠崎さんのフラワーショップ『edenworks bedroom』におじゃましたことがあったんです。そのとき篠崎さんはお店にいらっしゃらなかったんですけど、お店に並んでいるお花が本当に素敵で。

篠崎　うれしい。ありがとうございます。

ふみか　『ふみかける』はやりたいことができる連載だから、せっかくならあのお花たちと写真を撮ってみたいと思って、オファーさせていただきしました。

―― 篠崎さんは、どのように作品のイメージをふくらませていったのですか？

篠崎　編集の方との打ち合わせでふみかちゃんの写真を見たときに、ただお花を持たせるとかヘッドピースとして頭につけるんじゃなくて、「一体化させたい！」って思ったんです。ふみかちゃんからお花が咲いてる、みたいな。何かいい方法はないかなと思ってスタイリストさんと話していたら、不思議な袖が見つかったので、見た瞬間「これだ！」って（笑）。

ふみか　私自身も、お花を持って写真を撮ることはあっても、ここまでお花と一体化して撮影したのは初めてでした（笑）。

篠崎　袖を花器に見立てていけていく間、ふみかちゃんが動かないでいてくれたので助かりました。撮影のときはいつも、お花にお願いしているんです。「今だけじっとしていて！」とか「枯れないで！」って。そうすると、相手も生き物だから、けっこう話を聞いてくれるんですよね。

ふみか　へえ、すごい、そういうものなんですね！私は、生けられている間は……なんだか不思議な気持ちでした（笑）。視界にどんどんお花の数が増えていくものの、どんな状態になっていっているのかわからなかったから。でも、想像していたよりは重くなかったです。

ニット￥24000／MATT.（ラインヴァンド）　スリーブ￥15000／エスティームプレス（ヨウヘイオオノ）

―― お花を選び、生けるスピードの速さに驚きました。

篠崎　私は、ふだんはめちゃくちゃ優柔不断で、何を食べるか、何を着るか、どこに行くか……常に迷ってばかりなんです。でも、市場でお花を選ぶときだけは、すごく速いんですよね。いっぱいお花がある中で、パッと目が合ったものを手にとっている感じ。その感覚は、今日ふみかちゃんにお花を生けているときも同じでした。

―― 今日は、どんなお花を使われたんですか？

篠崎　産地を決めずに、世界中のお花を用意しました。熱帯のアンスリウムがあったり、お花屋さんでよく見るガーベラやコスモスがあったり、かと思えば野草っぽいお花やジャスミンみたいなツルもあったり。大きな葉っぱのお花は、あったかい地方に咲くクルクマ。お花の世界には、「これとこれは合わせちゃいけない」みたいなルールがけっこう厳しくあるんです。でも、私は師匠がいなかったから、いろんなものをナチュラルにワイルドに組み合わせて、やさしさや平和といったテーマを表現するのが好きで。お花は足がないから、海を渡れないんですよね。だけど、人間が連れてきて、ひとつの豊かな世界を作り出すことで、それを見てくれた方にやさしい気持ちになってもらえたらと思いながら、いつも作品と向き合っているんです。

―― 作品が完成してみての感想は？

篠崎　お花も人間も生きているから、現場でデザイン画通りになることは少なくて。でも、今日はイメージ通りの作品が完成しました。それはきっと、ふみかちゃんとお花の相性がいいから。今後も、どんどんお花とコラボレーションしてほしいなって思いました。

ふみか　今日は、お花の中に私がおじゃまさせてもらったみたいで、すごく楽しかったです。ありがとうございました！

▶【馬場ふみかのふみかける】記事まとめ

2019年11月号掲載

モデル／馬場ふみか　撮影／Sophie Isogai（KIKI.inc）　ヘア＆メイク／秋鹿裕子（W）　スタイリスト／小川夢乃　取材・文／吉川由希子　web構成／轟木愛美　web編成／吉川樹生