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2023.11.10更新日:2024.08.08
――2022年の1月は『再現できたら100万円!THE神業チャレンジ 』で太鼓の達人に挑戦するなど、ソロでの活動が目立っていましたが、卒業を見据えてのことだったのでしょうか?
譜久村 全然そんなことはなく、ありがたいことにいろんなご縁が重なって……という感じです。でもソロでTVに出られるということは純粋にすごくうれしかったですね。これまでずっと個人での輝きが足りないと思って悩んでいたので、2022年までの数年間で自分と向き合う時間を作れたことがすごく大きなことだったんだな、と思いました。でも改めてリーダーとして・グループの一員として頑張ること、ソロで頑張ることは全然違うなということも感じましたね。メンバーがいてくれるとメンバーの気持ちを背負うぞ! という気持ちになるからどんなことでも頑張れちゃうんです。ただみんなのことが大好きでモーニング娘。のことが大好きだからこそ、自然とそういう気持ちが強くなっちゃうという感じなんですけど。でもソロとなると、自分で自分をアピールしていかなくちゃいけないじゃないですか。自分のことをそんなに好きじゃない私は「困ったことになったぞ」となるわけです(笑)。
――譜久村さんがモーニング娘。のリーダーに就任した2014年からの数年もTVに出る機会に恵まれたというお話がありましたが、その時と違うと感じたことはありますか?
譜久村 昔よりもメンバーがソロでメディアに出演する機会は確実に増えたと思います。私も月1ぐらいのペースでTVに出られる時期があったりして「これは奇跡!?」と自分でびっくりしたことも(笑)。コロナ禍を経て、以前よりもそれぞれがSNSにも力を入れて活動するようになったことは大きいのかもしれません。そして昔も今も変わらずにすごいなと思うのはTVの影響力です。自分たちのことを知らない方に知っていただくチャンスだからこそ、毎回構えますしすごく緊張します。出演するたびに反省点が出てくるので、そこに向き合って学ぶことも多いです。
――7冊目のソロ写真集『glance』もリリースされましたが、印象に残っていることはありますか?
譜久村 写真集はありがたいことに定期的にリリースさせていただいていたんですけど、確かこの時はちょっとひさびさだったんですよね。だから久しぶりの撮影で気合いが入りましたし、ちょうど自分的に体作りが成功して体が引き締まっていたタイミングでもありました。2019年に出演した『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』のために始めた筋トレを実はずっと頑張って続けていて、そこから燃焼体質になったような気がしているんです。グラビアのお仕事では撮影のたびに新しい自分を出すということを意識してやっていたのですが、どこかでちょっと自信のない自分もいて……。だから自分的に納得いく体作りができたこのタイミングは、初めてちょっとだけ自信を持って撮影にのぞめたこともいい思い出です。今まで変化がない自分に対してコンプレックスがあったけど、前年に髪をカットしたこともあって、ここにきて少し新しい自分になれたような気がしました。
――1月より放送開始となったハロー!プロジェクトのメンバーが毎週登場するドラマ『真夜中にハロー!』についてのエピソードも教えてください。
譜久村 すごく光栄なお仕事でした。『数学♥女子学園』から10年ぶりぐらいのドラマだったので最初はびっくりしましたけど、うれしかったです。ポスター撮影の時は「ハロプロリーダーとはいえ、私がこんな大々的に写っちゃっていいのかな……」とソワソワしたことも覚えています(笑)。でも何よりもこの時に菊池桃子さんに出会えたことが自分にとっての転機になりました。お人柄もそうですし、大人の包容力があって……あまりに素敵すぎて、大好きすぎてもっと大ファンになりました。ただドラマの中では、そんな菊池さんが普段なら絶対に発さないようなセリフがあったりして、そのギャップも個人的にはすごく楽しかったです。
そしてドラマの内容も毎週ハロプロの楽曲に焦点を当てるという素敵すぎる企画で。私はハロプロが大好きでこの世界に飛び込んできたので、「歌詞の内容に助けられた」とか、「楽曲の表現が伝わって人生が変わった」という自分の気持ちに重なるテーマが盛り込まれているところにすごく共感しました。コロナ禍ということもあり、自分も見ながら元気をもらいましたし、あまりに気持ちが入りすぎて放送を見ながら泣いた回もあります。自分が出演した第一話で『みかん』をパフォーマンスしたシーンもすごくお気に入りなんです。このドラマを制作してくださった方々、キャストの菊池さん、大原優乃さんには本当に感謝しかありません。
――デビュー10周年を記念して制作された『モーニング娘。9・10期 10th AnniversaryBOOK』の思い出はありますか?
譜久村 9期と10期がそれぞれプロデュースし合うというコンセプトだったんですけど、お互いをよく知っている仲だからこそ見える部分がしっかりと詰め込まれた特別な一冊になりました。改めて10期は9期のことをそんなふうに思ってくれていたんだと思う部分もありましたし、10期もそんなふうに思うことがあったんじゃないかと思います。恥ずかしいという気持ちもありましたけど、ファンの皆さんからもすごく好評で、リリースできてよかったなと思います。
――2月には森戸知沙希さんが春ツアーをもってモーニング娘。’22及びハロー!プロジェクトを卒業することが発表されましたが、どんな心境でしたか?
譜久村 ちぃ(森戸)もすごく悩んで決めたことだったと思います。ちぃはグループのためにとことん尽くしてくれるような子で。だからそのちぃがこのタイミングで卒業と留学を決意したのであればそれを尊重したいし、応援したいっていう気持ちでした。
ちぃは、すごくメンバーに合わせてくれる部分もありつつ、グループの空気を前向きに変えるようなパワーの持ち主でもありました。でもあくまでさりげないんですよ。知らぬ間にグループのモチベーションをアップさせてくれたり、メンバー一人一人に優しい言葉をかけてくれたりするような子なので、そこに救われているメンバーも多かったと思います。人との距離感が本当に素敵で、私も実はすごく仲良くさせてもらっていたし、だから卒業ライブの最後のMCの時はみんな悲しい気持ちが押し寄せてきてきちゃったなと思います。
――マスク着用、声出しは禁止など制限はあったものの、グループとして久々の単独ツアーができたことへの心境も教えてください。
譜久村 ツアーができるありがたさをかみ締めましたね。初日に気持ちが高まりすぎて泣いたことも覚えています。みんなで一緒に頑張って何かを成し遂げられることの尊さだったり、単独ツアーができるということは当たり前じゃないというのも改めて感じましたし。何よりもメンバーがみんなすごく生き生きとしていて、それがすごくうれしかったです。
――森戸さんの卒業シングルとなった『Chu Chu Chu 僕らの未来/大・人生 Never Been Better!』のエピソードもあれば是非教えてください。
譜久村 レコーディングの段階では、私もメンバーもちぃが卒業することを知らなかったんですよ。でも『Chu Chu Chu 僕らの未来』があまりにもちぃにマッチしすぎる曲なので、私は楽曲をもらってすぐ「ちぃは卒業するんだな」と気づきました。歌割をいただいた時にその気持ちが確信になりましたね。ちなみに小田(さくら)は、『大・人生 Never Been Better!』を聴いた時、私に対して同じような気持ちを抱いたらしく、「譜久村さん、まさか卒業しませんよね⁉︎」とストレートに質問されました。
『Chu Chu Chu 僕らの未来』は振り付けが難しいのにもかかわらず、実はダンスレッスンが1回しかできない状態でMV撮影にのぞんだんです。でもそんな状況でもかっこいい姿をお見せすることができたのは、全体のパフォーマンスレベルがすごく高まっていたこの時期だからこそだと思います。撮影中も自分たちで「もっとできる!」と思ったところは監督にお願いしてもう一度トライさせてもらったり、すごく集中力のあるいい現場でした。最近はシングルが一年に一回ぐらいのペースになっているので、その一回に対するメンバーの熱量がすごく大きくなっている気がします。
――JAPAN JAMやROCK IN JAPAN FESTIVALも制限はあるものの、無事に開催されましたが思い出はありますか?
譜久村 JAPAN JAMは15期にとって初めてのフェス出演でもありました。この時かえでぃー(加賀楓)が体調不良で参加できなくて。かえでぃーはモーニング娘。のパフォーマンスを引っ張ってくれる大きな存在だったので、その存在がフェスでいないというプレッシャーがありましたし、何より久々のフェスにかえでぃーと一緒に出演できないということが残念でした。
それを経てROCK IN JAPAN FESTIVALの時はメンバー全員そろってステージに立つことができたので、本当にうれしかったですね。『リゾナント ブルー』をフェスで披露できたことも自分的にすごく大きくて。『浪漫 〜MY DEAR BOY〜 』から『リゾナント ブルー』というクールな2曲から始まる感じがこの時のモーニング娘。にすごく合っていたと思います。この日はかなり強風だったんですけど、それもライブ感を盛り上げてくれたような気がします。そしてパフォーマンスが終わった後、主催者の方から「年末(COUNTDOWN JAPAN)もよろしくお願いします」と直接言っていただけたこともすごくうれしくて印象に残っています。ちなみにこの時、メンバーは誰も「COUNTDOWN JAPAN」出演が決まっていたとは知らなかったので、ちょっとしたサプライズになってしまったんですよね(笑)。そんな風にフェスがもう一つのホームのような温かい場所になっていることが本当にうれしいですし、だからこそ私たちもそこに甘えず、毎回戦いに行くような気持ちで頑張りたいな、と改めて思いました。
――秋には25周年を記念したファンクラブイベントの開催もありました。何か印象に残っていることはありますか?
譜久村 私はえりぽん(生田衣梨奈)とあゆみん(石田亜佑美)とパフォーマンスすることになって「この3人だったら『トキメクトキメケ』か『笑って!YOU』じゃない?」という話になり、結果『笑って!YOU』に決めたんですけど、後輩メンバーがめちゃくちゃ喜んでくれたのが印象に残っています。指さしするような振り付けがあるんですけど、リハーサルの時にそこでみんながワーッて沸いてくれたり(笑)。「私が好きになった時のモーニング娘。だ!」とうれしい言葉を言ってくれたり、目をキラキラさせている後輩の姿が本当に愛おしかったですね。
――少し話が遡りますが、6月には櫻井梨央さんが16期メンバーとして加入してきました。
譜久村 らいりー(櫻井)は研修生を経ていない一般加入メンバーなのですが、成長が本当に早くって。常に前向きだし、全体的なポテンシャルが本当に高いんですよ。しかも根性もすごくある子で。だから最初から何も心配していないですし、これからもそのままでいてほしいって思いますね。もちろんまだできない部分もあるんですけど、ステージではそれを感じさせないように振る舞うことができるというのも大事なので、それが初期からできているのは本当にすごいって思います。らいりーにしか出せないパワーみたいなものがすごくあるので、これからも楽しみです。
――後輩が順調に成長していくなか、秋ツアーで加賀楓さんが卒業を発表しましたが、どんな心境でしたか?
譜久村 かえでぃー(加賀)は、この時期のパフォーマンスレベルが高まっていたモーニング娘。を象徴する存在だったので、卒業すると聞いた時の気持ちは正直「まだ卒業しないで」でした。でもかえでぃーの決めた新しい道は全力で応援したいと思いました。このツアーで披露した各期のデビュー曲メドレーでは、かえでぃーが振り付けをしてくれたんです。それと最後のほうで着た赤い衣装はデザインから自分たちの意見を言って反映していただいたものだったり、構成に関してもとにかくメンバーの声を反映してもらって、メンバー全員の思いが詰まった特別な卒業公演になりましたね。かえでぃーはとにかくストイックに頑張る子。卒業してからも、すぐに大きなステージに立って夢を叶えていて本当にかっこいいです。
――自身の卒業についての話が進まない状況で次々に後輩メンバーを送り出す立場となりましたが、その時の心境などを教えていただけますか?
譜久村 私が卒業を決めているということは、メンバーにも伝わっていなくて、当然ファンの皆さんにもお伝えしていない時だったので、ときにネガティブなメッセージを受け取ることもあり、複雑な心境になることはありました。自然と自分の声もどんどん小さくなっていってしまって。2018年に一度壁にぶつかってからメンタルがすごく強化されて、ちょっとやそっとのことではまったく動じなくなっていたはずなのに、2021年の後半ぐらいから張りつめていた気持ちが緩むじゃないですけど、急に落ち込むことが増えていってしまったんですよね。自分の卒業の話が宙ぶらりんになっていた不安もありました。でもだからこそ逆にちぃやかえでぃーの卒業に向けてのいろいろな活動は全力で取り組めたし、フェスなど挑戦しなければいけない出来事にもぶつかっていけました。それがあったからこそ、なんとかバランスを保つことができていたんじゃないかと思います。
――気持ち的に落ち込むことも多かった年だからこそ、ハロプロエッグ(研修生)時代からの盟友・竹内朱莉さんと二人でファンクラブイベントをした時のエピソードも何かあれば教えてください。
譜久村 実は声を出すのがつらいと感じていた時期ではあったんですけど、この時は久しぶりに大きな声を出せましたね。長い付き合いだからこそ、お互いに自分のつらいこととかは絶対に言わないんですけど(笑)、きっと朱莉ちゃんは私の気持ちに気づいてくれていたんじゃないかと思います。イベントでは何も考えず、ただただ朱莉ちゃんと一緒に楽しく歌うことができて、本当にすごくいい時間を過ごせました。
――年末には念願のCOUNTDOWN JAPAN初出演を果たしましたね。
譜久村 はい。屋内のフェスだったのでまた新鮮な気持ちでした。秋ツアーで磨き上げてきたメドレーを、ここで披露できたのもすごくいい思い出です。卒業したかえでぃーのつけた振りをここでも踊ることができたので、かえでぃーの思いも一緒に背負ってステージに立てたような気がしています。メドレーは25周年だからこそお届けできた内容だと思っているんですけど、ユニットダンスなども披露できて、フェスでのモーニング娘。の新しい魅せ方ができた気がします。
COUNTDOWN JAPAN、それに続いての年末のHello! Projectのカウントダウンコンサートは私が卒業発表をした直後だったので、ファンの方はちょっと複雑な気持ちだった方もいるかもしれません。
カウントダウンコンサートの前日には「2022年のいい締めくくりにしようね」ってメンバーで話していました。そうしたら『I WISH』を歌う時、珍しく(山﨑)愛生が泣きそうになって。私も危なかったですけどなんとかこらえました(笑)。お正月にもTV出演が決まっていたこともあり、年末年始の時期をメンバーやファンの皆さんと楽しく過ごせてうれしかったです。
――2022年を総括するとどんな一年でしたか?
譜久村 ずっと一緒だったメンバーが2人卒業して、新しいメンバーも入ってきて、本当にいろいろあった一年でしたね。ちぃが卒業した前半、らいりーを迎えてかえでぃーが卒業した後半でいろいろな違った表情のモーニング娘。を届けられたと思います。そして達成感を何度も感じられました。気持ち的には大変なこともあった年だったんですけど、年末にはやっと卒業を発表することができて。そこでふっと心が軽くなったので、つらいままで終わらない一年になりました。
譜久村聖卒業記念インタビュー前・後編
11月下旬にお届け予定!2023年の話もここで語ります。お楽しみに!
ドラマ『真夜中にハロー!』のオフショット
「モーニング娘。’22 CONCERT TOUR ~Never Been Better!~ 森戸知沙希卒業スペシャル」のステージ写真
「モーニング娘。’22 CONCERT TOUR ~Never Been Better!~ 森戸知沙希卒業スペシャル」のメンバー集合オフショット
櫻井梨央 モーニング娘。’22サプライズ加入発表時のオフショット
「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR 〜SINGIN’ TO THE BEAT〜加賀楓卒業スペシャル」のステージショット
モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR 〜SINGIN’ TO THE BEAT〜加賀楓卒業スペシャルのメンバー集合オフショット
『真夜中にハロー!』エンディングテーマのために新規収録された『I WISH』
パフォーマンスレベルが高まっていた2022年のグループを象徴する楽曲の一つ。
加賀楓卒業コンサートでのパフォーマンス
『時空を超え 宇宙を超え』
――毎回メンバー一人一人に、譜久村さんが贈りたいモーニング娘。の楽曲をセレクト。 第十二回はモーニング娘。として活動してきた自分に贈りたい1曲を選んでもらいました。
譜久村 すごく悩んだんですけど『時空を超え 宇宙を超え』にします。歌詞にある“私はまだね未完成”とか、“また次の世でも会えるかな切ないよ”っていう部分が自分のこともそうだし、ファンの皆さん、出会った人たちをすべて大切にしている素敵な歌詞だなと思って。歌うたびにこの曲から“人生”を感じます。最初はちょっと目を伏せて歌うんですけど、間奏明けでは毎回自分の中で決めているわけではないのに自然と笑顔になっているんですよね。最後にみんなで地球のフォーメーションを作る部分があるんですけど、平和を歌っている感じを含めてその空間丸ごと大好きです。
●ふくむら みずき 1996年10月30日生まれ、東京都出身。ハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)を経て、2011年に9期メンバーとしてモーニング娘。に加入。2014年にモーニング娘。史上最年少でリーダーに就任。2016年よりハロー!プロジェクトのサブリーダー、2019年よりハロー!プロジェクトのリーダーも兼任する。愛称はふくちゃん、メンバーカラーはホットピンク。当時のプロデューサー、つんく♂から「少しウエットな色気のあるメンバー」と評価を受け、独自の魅力を磨きつつステージでは高いパフォーマンス力を見せつけるオールラウンダーとしても知られる。
ニット ¥4939/ROPÉ PICNIC(ロペピクニック) イヤリング ¥3080/ロードス(ツリーピステ)
モーニング娘。’23
「すっごいFEVER! /Wake-up Call〜目覚めるとき〜 /Neverending Shine」
前作から約10か月ぶりとなる73rdシングル「すっごいFEVER!/Wake-up Call~目覚めるとき~/Neverending Shine」が好評発売中。今年5月に加入した新メンバー井上春華と弓桁朱琴にとっては初のシングル。そして、秋のコンサートツアーをもって卒業する現リーダー譜久村聖にとってはラストシングルとなる。現在の14名体制での最初で最後のシングルとなり、全7形態で展開。
モーニング娘。’23 譜久村聖・連載をもっと見る!