――続いて16期の櫻井さんへのメッセージをお願いします。
譜久村 らいりー(櫻井梨央)はスマートで洗練されたイメージなのに大胆な強さがある子だな、って思います。服装とか持ち物は誰よりもシンプルで大人っぽいんですよ。なのに表情のバリエーションは誰よりも豊かというギャップの持ち主で。今年『ロマンスに目覚める妄想女子の歌』をパフォーマンスした時の表情もインパクト満点でしたよね。初期モーニング娘。の感じを思い出すというか、例えば歌割がない場面でも、ちゃんと目立てるようなキャクター性を確立している子だなって思います。大人数のグループで活動していると、魅せ方ってすごく大事で。らいりーの表情を見ていると、どれだけその曲に懸けているかっていう部分がすごく伝わってくると思うので、そこにも注目してもらいたいです。
そして最近はすごく新しい自分に挑戦することにも頑張っているな、と思います。今のツアーでもカッコよくて強い感じの曲にチャレンジしていたり、元々低音が得意なメンバーなのに新曲では高音パートを頑張っていたり。最近は新メンバーが入って先輩としても頑張ってくれているけど、まだ2年目だからこそもし失敗があってもそれは当然。挑戦を続ける中で、万が一何かうまくいかなかった時は「まだ2年目だし!」と、自分を責めないでほしいです。頑張り屋さんだし、飲み込みもすごく早いので私も気づいたことはどんどん本人に伝えているんですけど、そこで最近らいりーがより成長するために必要なのは“筋力”じゃないかと気づいて。筋力をつけることで歌もダンスも表現がもっとついてカッコよくなる気がします。
次は(山﨑)愛生ですね。あの愛生がもう18歳だなんてことが信じられません(笑)。でも何歳になってもずっと変わらず、のびのびとした感じでいてほしいですね。ファンの皆さんもきっとそれを望んでいるんじゃないかと思います。私が思う愛生の魅力は、強いインパクトを残せるパートを、きちんと自分のものにしているところ。特に好きなのは『HEAVY GATE』のソロパートで、本人にも伝えたんですけど「ディレクターさんにも褒められたので、そこは調子に乗ってやってますー」といつもの口調で、そんな感じのことを言っていました(笑)。その堂々とした感じが本当に愛生の魅力そのものですよね。今年の春ツアーで披露した『なんちゃって恋愛』の愛生のパートも、すごくキレイな響きのある歌声で素敵で、印象に残っています。そしてモーニング娘。はどちらかと言えばダイナミックに踊るようなイメージが強いと思うのですが、愛生はスッとした感じの動きが得意なんです。またそれが本人の大人っぽい顔つきとスレンダーな体型にとても似合うんですよね。これから年齢を重ねてもっとキレイになっていくと思うんですけど、きっと中身にはずっと大好きな“パンダさん”の存在があると思うので、そのギャップでも一生魅了してほしいです。
ほま(岡村ほまれ)は、声質的に私が加入してからの曲で担当していたパートがすごく似合うんじゃないかと思っていて。たとえば『What’s Up? 愛はどうなのよ~』の“愛の力”とかのパートだったり。あとはちょっとマニアックになっちゃうんですけど、2番目のAメロとかで音が消える瞬間に使われるような声のパートだったり。なんかそういう部分でほまの声が生かせるんじゃないかと思っています。ほまはちょっと前まではどこか自信がない感じがしていた時もあったんですけど、気づけばすごく逞しくなったな、と感じる機会も多くて。最近のTV収録とかでも抜群のタイミングで入ってきてくれたりして、すごく頼もしかったです。ほまはよく「私なんか全然……」って言うんですけど、周りを見て的確に動ける子なので、たくさんサポートしてもらいましたし、ほまみたいな子がグループにいてくれることにすごく安心感があります。そしてさっきもお話したんですけど、勝手に私の担当していたパートが似合うメンバーなんじゃないかと思っているので、私が卒業した後にいろいろ引き継いでくれたらいいな、って個人的に期待しています。そしてダンスもすごく大胆で魅力的なメンバーなんですよ。頑張りすぎちゃうタイプなので、背負いすぎて負担にならないといいなと思いつつ、歌にもダンスにもすごく期待しています!
北ちゃん(北川莉央)は、連載『12色の12年』の時にもお話させていただいたんですけど、まったくの未経験から努力を続けて、今こんなふうにカッコよくパフォーマンスしている姿が、すごく多くの人たちに勇気を与えていると思うんですよ。そして今の北ちゃんを見て、モーニング娘。が「なりたい」と思う存在になったという人も多いんじゃないかと思います。歌だとThe Ballad公演でのソロもそうですし、『気まぐれプリンセス』のラストサビ、『KOKORO&KARADA』の高音パートでの成長スピードにすごくびっくりしました。ダンスも魅せ方がすごく上手で。例えば髪をなびかせるように動かした方がわかりやすく上手そうに見えるのですが、北ちゃんはそこに頼らず、首から上をあまり動かさなくてもキレが伝わるダンスができる。そんなところが本当にすごいと思います。スクリーン映えするし、北ちゃんのキレイな顔立ちが目立ってすごく素敵だなと。“キレ”という部分では道重さゆみさんと通じるような部分があると個人的に思っています。すでに歌もダンスも上手だけど、常に現状に満足せずに成長し続け、マックスゲージを上げ続けてくれるような子なので、これからのパフォーマンスがどう進化していくんだろうっていうのもすごく楽しみです。
よこ(横山玲奈)は、本当にすごい子です。なんでもすごいんですけど、まずはMCという部分でモーニング娘。になくてはならない存在です。よこがいれば安心という感じで、私も困った時はついよこの顔を見ちゃいます(笑)。特に好きなのがライブ終わりの最後のMCなんですけど、すごくキラキラしてるんですよ。その日のライブで感じたことだったり、楽しかった気持ちを言葉にして届けるのもすごく上手で。よこのファンの人は、ここでいつも幸せを感じているんだろうなってすごく思います。でもよこの魅力はMCだけじゃなくて、ダンスも歌も魅力的なんですよ。だから、MCも歌もダンスも全部の部分で目立ってほしいんです。グループの中では今ちょうど真ん中ぐらいの立ち位置なので、13期以降の後輩メンバーにとってはお姉ちゃん的存在でもあり、私が行き届かないような細かいケアもしっかりしてくれているので、すごく感謝もしています。引き続きこれからもよろしくお願いします、という気持ちですね。