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2022.09.24更新日:2022.09.30
『Free!』シリーズの七瀬遙役や『斉木楠雄のψ難』海藤瞬役、『呪術廻戦』真人役など、数多くの人気アニメで活躍中の人気声優、島﨑信長さんがnon-no webに初登場♡
読者から寄せられた質問にQ&A形式で答えていただきながら、 島﨑さんが声優として大切にしていることや今後挑戦してみたいこと、プライベートなことまで、たっぷり語っていただきました!
さらに、10月1日(土)から放送がスタートする島﨑さんご出演の最新作、『後宮の烏(こうきゅうのからす)』についてのインタビューも実施。作品の見どころや、島﨑さん演じる温螢(おんけい)の注目ポイントなど、大ボリュームでお届けします!
島﨑さんに聞きたい!
non-no読者からのQ&A
楽しいこと、うれしいことは他にもいっぱいあるんですけど、僕の一番はやっぱりそこです。お芝居で人と絡んでいる時が一番楽しいですね。コロナ禍もあって、一緒に収録できない現場も多かったんですが、最近は4人くらいまでなら間につい立てを置いて、従来のアフレコの様に収録できるようになってきて。みんなで掛け合いをしながらお芝居をしていると、やっぱりこれが僕の一番好きなことだなって思いますね。
僕はやっぱり声のお芝居や、声で表現することが好きなので、それが楽しいっていうのが、やる気に繋がっていると思います。もちろん常に楽しいことばかりじゃないですし、大変なこととか、つらいこととか、好きだからこそ落ち込むようなこともあります。でも自分がすごく好きなことをやらせていただいていて、周りにとても素敵なプロフェッショナルの方々がいらっしゃるので、現場に行けば元気になりますね。
例えばいくつかの作品で、大きく作品を見たらポジションとしてはすごく似ている役とか、キャラクター性が似ている役があったとしても、ちゃんと一人一人生きている人として向き合ったら、全然違う人なので演じることに飽きがこないんです。もちろん僕が出す声としては似ていると皆さんが感じることもあると思うんですけど、でも自分の中では全然違う人として、違う世界で、全く新しい人と交流をしていくので。だからなんでもやりたい、なんでも楽しいんですよね。
でもその上で、敵役とか、敵のボスとか、主人公と敵対するキャラクターを任せて貰えるのは特にうれしいです。そういった役はキャリアを重ねないとなかなか任せていただけないと思いますし、役者としての力量がより問われる役なので、そういった役に起用していただけると、期待して貰えているんだなと思います。その期待にしっかりと応えていきつつ、更に先に進んでいけたらいいですね。
自分で写真を撮ってSNSにあげたりするのがあんまり得意ではないので、今までお仕事の裏側とかを積極的に見せていなかったのですが、そういった普段あまり見せない裏側みたいなものをアプリを通してファンの方と共有できたらいいな、と思っています。
あとは、今まで自分が関わらせていただいた作品の話ができるのがすごくうれしくて。なかなか10年前の作品の話をする機会ってないんですけど、ファンアプリの中はクローズドな場なので、あの時、実はこんなことがあってとか、あの役についてはこう思っててとか、そういう話をたくさんできたらうれしいですね。
やっぱり僕の仕事は声で表現することなので、声に関するコンテンツは今後いろいろ増やしていきたいと思っています。イベントもやれたら面白そうだな、とも思いますし、今いろいろアイデアは出てきているので、楽しみにしていてほしいです。とはいえ、しゃかりきになり過ぎず、ゆるく、楽しく、僕もファンの方もリラックスできるような、家みたいな場所にしていきたいと思っています。
会話って難しいですよね。僕、夢中になるとそればっかりになってしまうんですよ。グイグイいきすぎちゃうというか、話しすぎちゃうというか。それをもうちょっと抑えようとか、空気を読もうとか、いろんなことを考えた時期もありました。
でも、お仕事の時は、どう捉えられるかな、攻撃的な表現になってないかな、誤解を生まないようにしないととか、そういうことを自然と考えながら話してますけど、プライベートでは、変に何かを意識しすぎなくていい段階になってきている気はしますね、いろんな失敗も経て(笑)あと、自分の意見を押しつけないようにっていうのは年々気をつけるようになっている気がします。自分の意見がしっかりあるのはいいことだけど、それを相手に押しつける必要はないので。僕はこう思うけど、相手の考え方もいいよねって、そんな風に考えられるようになったのは年齢を重ねてきてからかも。
自分が優れているって思ったことないです。でも、そこが自分にとって一番大事な部分ではないと思っているからやっていけてるのかな。最近はキャラクターソングを歌わせていただいたり、バラエティ番組に出たり、こうやって雑誌の取材を受けたり、いろんなお仕事をさせていただいてますけど、あくまで僕の本業はマイクの前で声の表現をすることなので、それ以外のお仕事は全部“お邪魔してる”って思っちゃうんですよね。やっぱり他の分野のプロフェッショナルの方たちの中にお邪魔すると、全てにおいて僕よりすごい方がいらっしゃるので。
だからこそ、自分が自信を持ってやれる唯一のこと、声の表現ができる現場が好きなんです。でも、声の現場では他の分野とは違って、実感を持って先輩方との差を目の当たりにするので、やっぱりこっちでも「先輩たち、すごいな」「今の僕には無理だな」って思うことも多いです。本業な分、こっちの方が落ち込みますね。でも昔はそういう落ち込みに心を揺さぶられることもあったけど、最近は本気だからこそ、その悔しさをバネに努力することを楽しめていると思います。
今はコロナ禍なので難しいですけど、以前から(イタリアの)ヴェネツィアに憧れがあって。創作物の中でもよく出てくるし、中世ヨーロッパっぽい街並みが好きなので、ゴンドラに乗ってみたいとか思ってます。ヴェネツィアで計画を立てないで過ごせたら贅沢ですよね。住んでいるみたいに、川辺でお酒を飲んで、ぼーっとしてたら1日終わったわ、みたいな(笑)そういうのが理想です。
なんかそういう旅行って非日常と日常の融合というか、そういうところに憧れますね。長期のお休みじゃないとできないことなので、1カ月お休みがあったらそうやって時間に追われずに過ごしてみたいです。
以前は全然スキンケアをしていなかったんですけど、何年か前の誕生日にいつもお世話になっているメイクさんが「何かやった方がいいよ」って、オールインワンのジェルをくれて。それなら楽だなって思ったので、それからはテキトーに通販サイトなどで買ったメンズ用の2,000円くらいのオールインワンのジェルを毎日塗っています。
あとは、効果は正直よくわからないんですが(笑)、ビタミンCの化粧水がお気に入りです。高くていいものって僕はあんまり使っていなくて、安いものを気兼ねなくバシャバシャ使うのが好きなので、コスパのよいものを探して買っています。
声優の仕事の幅は、僕がデビューしてからの10数年でも本当に広がりましたよね。その分いろんな分野に興味があったり、情熱があったりする人も増えたので、これからも可能性がどんどん広がっていくんだろうな、と思います。でも、だからこそ、声の表現に対する愛とか、情熱とか、執念とか、そういうものって大事だよなとも思います。もちろん何を目指すかは人それぞれでよいけど、僕が一番やりたいのは声の表現なので。
幸い、僕は先輩方とお話する機会も多くて、いろんなお話を聞かせていただいているので、最近はそれを受け取って後輩たちに繋いでいけるポジションにいる様な気もしていて。様々なジャンルに活動の幅が広がっているからこそ、僕は声の表現が一番好きって言い続けていきたいですし、先輩方に教わった技術やスキルを、大事に繋いでいきたい。僕が声のお仕事を続けていくためにも、それが一番良いんじゃないかなって思っています。
今が一番楽しいんですよ、お芝居していて。それはやっぱり自分が色々積み重ねてきて、できることが増えたり、出来ることが増えるとできないことも見えてきたり。何にも知らない時ってなんでもできるような気がするじゃないですか。続けていくと、だんだん自分の足元もテッペンも見えるし、身の丈が分かってくるというか、それが今はいいバランスになってきていて。まだまだ自分で自分に可能性も感じられているし、実際できることも増えているし。今が一番楽しいから、悪くない15年を積み重ねてきたんじゃないかなって思います。
これが20年、25年、30年ってなった時に、同じことを思えるように積み重ねていければなって思いますし、そうやって少しずつ積み重ねていけば、自分が望む自分になれる気がします。15年やってすごく感じるのが、環境とか縁を巡らせるのは自分だなって。自分がこれまでやってきたことが今の自分の環境だったり、今の自分に巡ってくるものに、当たり前だけど影響を与えているというか。これからも苦戦することはたくさんあるだろうけど、ずっとそんなことを繰り返しながら、変化して、向上していきたいなって思いますね。
10年後っていうと、僕は43歳、44歳くらい。先輩方を見てると、ばりばり活躍されてらっしゃるので、その頃の僕もまだまだやれてることを祈ります(笑)
島﨑さんご出演の最新作
『後宮の烏』がまもなく放送スタート!
要素がたくさんあって、いろんな面から楽しめる作品だなって思いました。大河ドラマくらい世界観がしっかりしているので、歴史とか、政治とか、そういう大きな視点でも楽しめるし、それだけ世界観がしっかりしているのに、そこに呪術っていうファンタジー要素が入ってくるのが、またいいアクセントになっていて。あとは、恋愛だけでなく、人と人との繋がり、みたいなのも描かれていて、いろんな方面から面白い。掘れば掘るほど魅力が出てくる作品です。
世界観にすごくリアリティがあるので、そこに入ってくるファンタジー要素が映像的にもストーリー的にも緩急を生むのかなと思っています。アニメになったことで、原作の美しくもあり、恐ろしさもある雰囲気がどう表現されるのか、僕も完成した映像を見るのがとても楽しみです。
一見、非常にクールな、見目麗しいゆえに冷たい印象を与えるようなキャラクターなんですけど、実はとても人間臭さがあって、僕は好きですね。温螢は後宮に住んでいる妃・寿雪(じゅせつ)様の護衛を務めるようになるんですけど、寿雪様との関わりを通して温螢がどんな風に変わっていくのか、僕が好きな彼の人間性がどんな風に作品の中で出てくるのか、楽しみにしていただけたら、と思います。
大河ドラマのような壮大な世界観の中に生きている人だっていうことを意識しました。時代設定のイメージがある作品のキャラクターを演じる時は、いつもそのイメージとなる時代をしっかり意識するようにしています。温螢は目上の方にお仕えしているので、いつも一歩引いて、主張をし過ぎないキャラクター。そういった時代感というか、歴史、風習の中に生きている人だっていうのは念頭において演じています。
『後宮の烏』は、温螢の声を担当させていただいているから、というのもあるかもしれないんですが、寿雪様の頑張っている姿が一番の見どころだなと思う作品です。大変なことがたくさん起こるし、厳しい環境の中で生きているんですけど、でもその一つ一つに寿雪様がしっかり向き合って、着実に頑張っていく姿がすごくよくて、温螢を通してみても、素敵だなって思っていました。
そんな寿雪様のひたむきな姿から、見てくださる皆さんが元気をもらえたりとか、頑張ってみようかなって思えたりとか、そういう気持ちに繋がる作品かな、とも思います。とはいえ、まずは頭を空っぽにしてエンタメとして楽しんでいただきたいです。掘れば掘るほど財宝が出てくる作品だと思うので、ぜひいろんな視点でハマっていただけたら。
あとは、アニメだけだと、どうしても原作の全ての情報が描かれている訳ではないので、より詳しく知りたいなっていう方は原作と照らし合わせて楽しんでもらえたら、アニメももっと楽しめるんじゃないかなって思います。
TVアニメ「後宮の烏」はTOKYO MX他にて【10/1(土)23:30〜】から放送スタート!
Amazon Prime Video、Netflix、dアニメストアなど、各配信サービスでも視聴できます◎
詳しくは、TVアニメ「後宮の烏」公式サイトをチェック!
1988年12月6日生まれ、宮城県塩竈市出身。青二プロダクション所属。2009年にデビューして以来、『Free!』シリーズや『呪術廻戦』など、数々の人気アニメ作品に出演。2021年には第15回声優アワードで助演男優賞を受賞するなど、今最も注目される声優の一人。
衣装協力/SHAREEF・RtA
撮影/花村克彦 ヘア&メイク/瓜本美鈴 スタイリスト/宇都宮春男 (YKP) 取材・文/荻窪優