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レティシア・コロンバニ・著『あなたの教室』を読む!【書店員花田さんのハタチブックセンター】

街の書店員花田菜々子のおすすめ本ハタチブックセンター

遠い国の差別問題は私たちの日常につながっている

『あなたの教室』
レティシア・コロンバニ・著 齋藤可津子・訳 
¥1760 早川書房


元教師のレナは、旅先のインドでとある少女に出会う。「女に勉強は必要ない」と言われ、学校に通うことも許されず毎日働かされている彼女たちのため、レナはインドに学校を作ろうと動き出す――。国も年齢も違う女たちが手を取り合って共に闘う、勇気と感動の物語。

 インドのような遠い国の少女たちが《学校に行かせてもらえない》あるいは《幼いうちに本人の意思に反して結婚させられる》という問題をどこかで聞いたことがあるかもしれない。私たちはときに彼女たちの不幸を、遠い世界のしかたないできごとだ、と目をそらしてしまう。
 だが、この小説で彼女たちが直面するできごとを読んでいると、「えっ、これって日本でも同じことが起きてる」とたびたび思わされる。2022年、日本のジェンダーギャップ指数の順位は 146カ国中116位。日本のジェンダーギャップは一般的に、社会に出てからより強く感じられるという。「女のくせに」「女なんだから」のあとに続く言葉はたいてい私たちを否定するものだ。
 この物語にはひどい現実がたくさん出てくる。でも彼女たちの選択は間違いなく日本の女子たちをも元気づけ、一歩踏み出すエネルギーをくれる。もう目をそらすことはできないだろう。

 

『小説家の一日』
井上荒野・著 ¥1980 文藝春秋


ただならぬ関係にある男女が交わすメール、匿名で意味深につづる・実名で暴露投稿をするTwitter、見知らぬ誰かと書き足していくトイレの小さな落書き。私たちの身近にある"書く"という行為をテーマにした短編10作を収録。

『from under 30 世界を平和にする第一歩』
河出書房新社・編 ¥1562 河出書房新社


なぜ争いは起きる? 平和な世界のためにできることって? ロシア生まれ・日本育ちのYouTuber、アイドルのあるべき姿に悩んだアイドル、言葉と向き合い続ける作家……etc.、30歳以下の19人が寄稿したアンソロジー。

『プリテンド・ファーザー』
白岩玄・著 ¥1870 集英社


4歳の娘を育てる36歳のシングルファーザー・恭平は、同じように一人で1歳半の息子を育てている高校の同級生・章吾と再会する。お互いの利害が一致したことから、"二人の父・娘・息子"という4人暮らしを始めるが……。


はなだ ななこ 
店長を務める書店「蟹ブックス」が東京・高円寺にオープン。著書『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』が好評発売中。

2023年1・2月号掲載

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