『どうせ、恋してしまうんだ。』満井春香作 講談社
少女漫画を読んできた!という読者の方は多いと思います。そんな中で、私がこの漫画が好きな理由は
“舞台設定とその中で生きる登場人物に元気を貰うから”
です。
勿論、少女漫画なのでかっこいい男の子がいて、それにときめく!というポイントは外せないし、4人出てくる主人公の幼なじみは全員とっても魅力的です♡
この漫画はそこだけが魅力ではなくて、舞台設定が2030年。そして、主人公たちは2020年に高校生2年生で、皆さんもご存じの通り登場人物たちは“コロナ渦”を過ごしています。
当たり前が当たり前じゃなくなって、当たり前を知らないから、もはや何が当たり前で普通の大学生なのかよく分からない。そう感じている人も少なくないのではないかと思います。
モヤモヤで余裕がなくなって素直に好意を受け止めるキャパシティがなくなっちゃった人、自分はなにも悪くないのに突然目標が目の前から消え去ってしまった人、それでもできることを精一杯で過ごしていく登場人物たちに同じような経験をしていなくても気持ちの面で“なんか分かるかも”と感じることが多かったです。
少女漫画は理想や夢がつまったワクワクできて現実では経験できないしこんな気持ちになることもないんだろうな、でも、その非現実なファンタジーが魅力ではありますが、この漫画は気持ちは分かる、って思いながら共感できるところが魅力だと思います。
そんな漫画だから、ただ、ときめくだけじゃなくて、読んでいてなんとなく元気が出る漫画だなぁ、と私自身は感じました。