
エンタメ部
No.003 まき
『舟を編む』と一緒に♡日本語がもっと好きになる本3冊
2025.08.13

日本語って、想像以上に面白い!
こんにちは!
大学生エディターズNo.003まきです。
NHKドラマ『舟を編む』。
毎週火曜、テレビの前で、笑って泣いてワクワク燃えて…の時間を過ごしています♡
ファッション誌の編集部員・岸辺みどりが異動になった先は辞書編集部!
辞書作りのために生まれた?ような、”真面目”な上司・馬締(まじめ)さんを始めとする、
くせ者ぞろいのメンバーと一緒に、辞書「大渡海」をつくっていくことに。
そこには想像を絶する時間と根気、手間、そして…言葉の魅力が詰まっていた!
という物語。
今回は、そんな『舟を編む』と一緒に(または、放送終了後のロス期間に…!)読みたい、日本語の面白さ・不思議が感じられる本3冊をご紹介。
実は、私のゼミの教授も辞書編纂に携わっていらっしゃる方で、講義を通して「日本語って面白いなあ」と思うことが何回もありました。
そこからさらに、日本語に興味を持つようになったきっかけの本たちでもあります…!
どうしてこんなに思いつけるの?!
『オタク用語辞典 大限界』

〇小出祥子編・名古屋短期大学小出ゼミ(2022・2023年度生) 著『オタク用語辞典 大限界』(三省堂)1400円
アイドル、アニメ、2.5次元、ゲーム…様々なエンタメコンテンツが溢れる現在、何かの”オタク”という方も多いのでは?
この本は、そんな様々な界隈のオタク用語を集めた辞典になります。
辞書的意味(一般的な意味)、オタク的意味、用例が実際に並んでいて、本当の辞書のよう…。
読んでいて思うのは、どうしてこんなにたくさんの表現を思いつけるのだろう?ということ。これらの表現を最初に考えた方って、本当にすごくないですか?
例えば、かなり広く使われている「沼」。一般的な意味は「泥深く水草の茂った湿地」ですが、そこから「推しや作品などの魅力の深み」を表そうとした方…天才では?
連想する力と、共感でき、かつキャッチーな表現を持ってくるユーモアセンス。この二つがないと、オタク用語は生まれないと思うんです。
全てのコンテンツ共通の用語から日本のアイドル、K-POP、2.5次元、二次元、BL、ゲームもポケモンやスプラトゥーンなど幅広く、総数1600項目に及ぶ内容。
推しにときめき・心を動かされ、推しを語り・分かち合う…そんなエネルギッシュな毎日を表す言葉たちが詰め込まれています。きっと虜になってしまうはず!
景色が特別なものとして浮き上がってくる。
『なんでもない一日の辞典』

〇山口謠司 著『なんでもない一日の辞典』(WAVE出版)1600円
一日を一時間ごとに切り取り、その時間を表す言葉があたたかなイラストとともに並んでいる…という素敵な本。
まずは「〇時のオノマトペ」の紹介。その後は、その時間に関するテーマとなる言葉、その連想語と解説…という仕組みになっています。
例えば、私がこの記事を書いている、まさに今の時刻は午前11時。
この時間のオノマトペの一つに「ちらっ」がありました。…お昼前ってちょっとそわそわして時計見ちゃいますよね。私もさっき「ちらっ」と見ました。
テーマを見ると…「風」があります!連想語でいろいろな「風」が説明されていますが、今日は「そよ風」かなあ。「そよ」は静かに吹く風の音だそうです。
なんだか、この本一冊で、当たり前にある景色をあらためて見つめることができる気がします。そして、その景色を表す言葉を知ることで、世界がちょっぴり広がる気もします…!
帯には「表現の引き出しが増える」とありますが、その通り。「11時」の様子を説明する言葉がこんなにたくさんあるなんて、と素敵な発見ができました!
秋は「深まる」けど、他の季節は深まらない?
続々見つかる日本語のふしぎ『日本語界隈』

〇川添愛・ふかわりょう 著『日本語界隈』(ポプラ社)1600円
言語学者の川添愛先生と、芸人のふかわりょうさんが「日本語のふしぎ」を語り合う対談形式で進む一冊。
お二人の会話を読んでいると、どんどん「言われてみれば…!」な日本語のふしぎが見つかって面白いです。
例えば…、
・「秋が深まる」は言うけど、他の季節は言わない
・天気予報で「冬将軍」は聞くけど、他の季節はない
・夜は「更ける」けど、朝・昼は言わない
のように、季節や時間を表す言葉でもこれだけの不思議が。なぜなんでしょう…?
さらに、
・OKもノーサンキューも、日本語では「大丈夫」
・「~しておきましょうか」って言われると、無料のサービスのように聞こえるよね
・「責任を負いかねます」「気の置けない」…一瞬意味を迷う、紛らわしい言葉
など、日本語の曖昧さについての”あるある”も。
確かに~!と笑って読み進める一方、これだけ違和感を拾っているお二人に憧れました…もっと言葉に敏感になりたいなと感じます。
あと、表紙にもいる鳥…?のようなキャラクターがゆるくて可愛いのもポイント。ページの様々なところに登場してくれます♡
さて、日本語の魅力を様々な視点で深掘りできる3冊。いかがでしたか?
『舟を編む』を見たことで、知っている日本語にも意外な意味があったり、その時・その場にあった言葉を使えるのは素敵だなと思ったり…日本語への興味が倍増したのですが、この本たちを読むと、もっと日本語が好きになるのではと思います♡
言葉をもっと知って、もっと使いたい。そう思わせてくれる、大切な機会になりました。ぜひ皆さんも読んでみてください!
それでは、今回はここまで。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!

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