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No.318 えんぴつ
【秋におすすめ】原田マハが描く美術小説|ゴッホ・モネ・ピカソなど♯21
2025.09.30更新日:2025.10.30
秋といえば、読書の秋や芸術の秋がありますよね。今回は、読書も芸術もどちらも楽しめる、秋におすすめしたい原田マハさんの美術小説を、ご紹介していきたいと思います!
原田マハさんの美術小説の魅力!
原田マハさんは『キネマの神様』や『総理の夫』など、映像化された作品が数多くあります。その中でも特に美術に関する小説は、キュレーターをしていた経験もあるため、豊富な知識が詰め込まれた作品が多く、読み応えがあります。
また、画家自身ではなく、周囲の人からの目線で語られる物語も特徴的です。天才と呼ばれる人たちとはまた違う、一般的な目線を持った語り手だからこそ、天才たちをより親しみやすく感じられます🍀
続いて、特におすすめしたい美術小説をご紹介します!
ゴッホの人生を追う「たゆたえども沈まず」
売れない画家だったフィンセント・ファン・ゴッホとそれを支える弟のテオは、ある日、パリで浮世絵を売り捌く日本人の画商・林忠正と出会います。現実世界の話とフィクションが混在している物語で、実在する人物や場所も多く登場します🧍
実際、生前はほとんど売れなかったゴッホの絵は、弟とその妻と息子の努力によって世界的なものになりました。この兄弟・家族の愛が、フィクションを通してよりリアルに、身近に感じられると思います!
ルソーとピカソの謎を解く「楽園のキャンバス」
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンは、ある日、アンリ・ルソーの名作「夢」にそっくりな絵と出会います。日本人研究者・早川織絵と競いながら、ティムは絵の謎に迫っていきます。
そもそも美術史は謎に包まれた部分が多く、アートと絡めたミステリーは親和性が高く、どんどん物語にのめり込んでしまいます。ミステリー好きの方は、美術小説というジャンルの入り口としてもおすすめです!
印象派の巨匠4人「ジヴェルニーの楽園」
時間のない方、普段あまり読書をしない方に特におすすめしたいのがこの本。美術史における4人の巨匠、モネ、マティス、ドガ、セザンヌにフォーカスのあたった4本の短編集です。一つの話を比較的短時間で読めるのは、短編集の魅力の一つです。
それぞれの天才画家たちの苦悩や葛藤を、彼らを支えた女性たちの目線から語るこの作品は、それを目にする人たちの心情までを鮮明に感じることができます。たくさんの画家や作品が登場するので、気になったものを調べてみるのも、新たな出会いができておすすめです🌟
最後に
いかがでしたか?秋は美術の企画展も多く、本をきっかけに気になった画家の展示会に行きやすい時期だと思います。ぜひ、読書や芸術を楽しむ秋にしてみてくださいね🍂
また、今回紹介した「たゆたえども沈まず」に登場するフィンセント・ファン・ゴッホの作品が観れるゴッホ展に、先日行ってきました!次回はその時の様子や購入品などを紹介したいと思っています✨ぜひそちらもチェックしていただけたら嬉しいです✅
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