
グルメ&ライフ部
No.057 こまめ
【私たちって凄いじゃん】フォトグラファー・花盛友里さんの現在地|「nuidemita – 脱いでみた。3 -」発売決定
2025.08.05更新日:2025.09.02
モデル選考なし。加工なし。
先着順で募集した、女の子のヌードを撮影する
「脱いでみた。」
『non-no』など雑誌や広告をはじめ、幅広く活躍されているフォトグラファー・花盛友里さんが、11年前から続けているプロジェクトです。
今回は、花盛さんに「脱いでみた。」のこと、フォトグラファーとして、1人の女性としての花盛さんの現在地
お仕事を辞めてNYに行ったときのこと、大切にしているマインド、おすすめの本などについて伺っていきます。 〜 ˖ ࣪⊹
写真集「nuidemita – 脱いでみた。3 -」
「脱いでみた。」待望の第3弾が、2025年9月25日に発売されます˖ ࣪⊹ (当初予定より、発売日が変更になりました)

ねぇ、見たでしょ?
私たちは、そのままで、こんなにも美しい。
みんな一人ひとりの物語が、ぶつかってきた壁が、後悔が、希望や夢が、
その“美しさ”の材料になっている。
(あとがきより抜粋)
自分のことを好きになりたくて。自分のことを肯定してあげたくて。勇気を出して参加した女の子たち。
花盛さんの撮る彼女たちの姿、花盛さんのまなざしが収められた「脱いでみた。」は、ページを捲るたび、私たちが愛おしくなる、そんな写真集だと感じました。
写真集「nuidemita – 脱いでみた。3 -」(GENIC SHOP)
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抗いたくて始めた「脱いでみた。」
――「脱いでみた。」プロジェクトを始めたきっかけは何だったのでしょうか?
妊娠して、お母さんになるってなった時。このままでいいのかな…普通の人になっちゃう…っていう不安があったんです。11年前は“お母さん”の多様性があまりなくて。お母さんは子供のために生きて、仕事もそんなにできない… そんな価値観の中で育って、私もそう思っちゃってた。それが嫌で、それに抗いたくて始めたのが「脱いでみた。」でした。
――11年の中で、花盛さんにとって「脱いでみた。」の存在は変わっていったのでしょうか?
初めはポップに始めたものでした。抗いたい、激しいことをしたいって。
モデルも一般の女の子ではなかったんです。でも撮影するなかで、可愛くてスタイルもいいモデルさんが「こんなにきれいに撮ってもらえるなんて、うれしい」と言ってくださって、「この人にもコンプレックスがあって、私が写真を撮ることでこんなに喜んでもらえるんだ」と気づいたんです。それなら、一般の女の子も撮ってみようかなと、今のスタイルになっていきました。
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また、子育てが始まって「女の人ってすごい!」という思いを抱くように。
お母さんたちって色々な制限があるのに、決められた枠のなかでちゃんと成果をあげてる。妊娠も出産も、子育てもめちゃくちゃ大変なのに、愚痴も言えない世の中で、普通の顔してやってる。
そんな子育ての日々と、「脱いでみた。」で女の子たちを撮影することが重なっていって、次第に「女の子って、私たちってすごくない?!」「うちらって可愛くない?!」という思いが強くなっていきました。
抗いたくて始めた「脱いでみた。」が、環境の変化や出会いの中で「女の子をもっとエンパワメントしたい!」という想いも込めたものになっていったんです。
“誰かのため”って思って、何かをやったりしてないかも!
――花盛さんのマインド(自分のやりたいことと、誰かのためになることのバランスを、どのようにとっていますか?)
これは、「脱いでみた。」を見てくれてる子にもすごく伝えたいんだけど、まずは“自分”。自分が幸せで、溢れたら誰かにあげればいいと思う。
わたし、“誰かのため”って思って、何かをやったりしてないかも!
“自分のため”ってだめかなと悩むこともあったけど、仕事でも社会福祉とかでも、自分が足りてないのにあげようと思うと、だんだん自分がすり減っていって、絶対どこかにしわ寄せが来ちゃう。誰かに優しくなれなかったり…。
だから、難しいことだけど、自分が幸せになる選択肢を選び続けることがすごく大事だなと思うようになりました。
「いいねんて それで!」みんなに伝える言葉は、自分に言いたかったこと
「脱いでみた。」も、“誰かのため”というより、自分が認められたいからやってるっていうのが第一にある。
「からだが変わっていっても、かわいいやん!」「いいねんて それで!」みんなに伝える言葉は、自分に言いたかったこと。みんなを褒めることは、自分のことを褒めていることと同じになるんです。それでみんながハッピーになってくれたら、ただただ、私が嬉しい。
だから、この活動について周りからとやかく言われても、それは全然違くて。
「だって私は、私の幸せのためやってるのに、なんであなたたち全員を幸せにせなあかんの?」って。
そのくらいの強い気持ちで生きてます(笑)
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花盛さんの歩んできた道
――花盛さんは、なぜ写真の道を選び、どのように道を歩んできたのでしょうか?
中学生の頃から写真が好きで。服飾と迷い、どっちも体験してみて楽しかった写真の専門学校に行くことにしました。昼間は働いて、夜間で通っていたからか、本気の子が多かった。
そのあと、スタジオマンとして働いていたのですが、そこで出会うカメラマンさんたちがあまり楽しそうにお仕事をされていなくて…。これが私のいきたい世界なのかな…?カメラ違うかも…。と考えてしまうように。それで「やーめよ!」と思った次の日には、職場に「辞めます!」って言いました。
――辞める時、悩んだりしませんでしたか?
全然。自分が幸せじゃないところにいる時間無駄!って思っちゃう。もちろん何も見えてないのに辞めてしまうのは、もう少し続けてみたら?と思うけど、しばらくやって「違うかも…」って思ったら辞める。嫌だと思った直感は大事!当たってると思うから。
何しようかな〜。じゃあ、NYで暮らそう!
辞めて何しようかなって思った時、カメラマンを目指す人は直アシ(特定のカメラマンに師事し、アシスタントとして働く)になる人が多いんだけど、「誰かの下で働くのはもうごめん」と思って、じゃあ旅するかな〜って。
「セックス・アンド・ザ・シティ」や「フレンズ」が好きだったので、ニューヨークで暮らすってかっこいい!と思い、行くことを決めました。
スタジオマンを辞めるまでの半年、アルバイトを掛け持ちして、お金を貯めて行ったものの、あまり余裕はない生活。それでもニューヨーク、楽しかったな。
やっぱり写真が好き。
日本に帰ってきて、やっぱり写真好きだなって思って。ロケアシ(ロケーション撮影で、カメラマンをアシスタントするお仕事)をやりながら、作品撮りをして、それを持って自分で営業して…
今に至ります。
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悩みがあったら、キターッ!って思って欲しい
――「non-no」読者に伝えたいこと
今もし悩んでたりとか、「自分ダメだ…」て思ってたりしても、それをなかったことにしないでほしい。その悩んでいることこそが、絶対、成長の種だから。
私もたくさん失敗したり、悪い自分がいたりするけど、その分成長できたし、いい人間になってると思う。
だから、もしネガティブな自分がきたら、マリオの「ビューン」って速くなるやつ(笑) あれを見つけたと思って欲しい。「よっしゃ!チャンス来たー!!」って。

花盛友里さんのおすすめ本
――「non-no」読者におすすめの本はありますか?
『成瀬は天下を取りにいく』
宮島未奈 /新潮社

自己肯定感めっちゃ上がる。カッコつけなくていい。でもそれがめちゃくちゃかっこいい!とても読みやすいので、読書初心者の方にもオススメの1冊。全員読んで!!
『「本当の」わたしに会いにいく』
グレノン・ドイル 著、坂本あおい 訳/海と月社
震えるくらい刺さった…!子育てや性差別など、いま世の中にあって、日々直面する様々な問題について書かれたエッセイ。格言多すぎ!!
『ヨルダンの本屋に住んでみた』
フウ/産業編集センター

大学を休学して、1ヶ月ヨルダンの本屋さんに住み込みで働く、フウさんの滞在記。non-no世代の子たちが、この本を読んで「こういう生活をしてもいいんだ」って知ることができたら、心が軽くなると思う。
「世界はここだけじゃない」「別に失敗しても生きていける」そう思えることはすごく大事で、そう思える力を持つことで、生きるのが楽になる。そんなことを教えてくれる1冊。
――花盛さんが考える、読書の大切さ
自分で全てを体験することは難しい。だから、たくさんのことを教えてくれる“本”はとても大切だと思います。
ついSNSに没頭してしまいますが、そこにあるのは、本当の世界とはかぎりません。自分の世界や思考を狭めてしまわないように、1日10分でも携帯と離れて、自分の思考を育てる、自分自身と繋がれる読書の時間をとることが、大事だと思っています。
花盛さんはInstagramでも本を紹介されているので、ぜひチェックしてみてください!(花盛さんInstagram:@yurihanamori)
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
花盛さんの新刊写真集「nuidemita – 脱いでみた。3 -」は、9月25日発売予定。(当初予定より、発売日が変更になりました)フォトカルチャーマガジン「GENIC」のオンラインショップで予約受付中です!
ここでしかGETできない素敵なキーホルダー付きのアイテムもあります✨
ぜひチェックしてみてください ⸝⋆

発売日:2025年9月25日(木)
(当初予定より、発売日が変更になりました)
サイズ:H217mm x W153mm x D20mm
製本:ハードカバー176ページ
発行:ミツバチワークス株式会社

キーホルダーには、花盛さんからのメッセージが印字されています. ₊ ⊹

花 盛 友 里
はなもり ゆり
フォトグラファー 大阪出身。「non-no」「sweet」「ar」「VOCE」「美的」などの女性誌や広告を中心に活躍中 。女の子の「ありのままの姿」を切り取った作品で注目を集めている。2014年『寝起き女子』、2017年『脱いでみた。』、2020年『NUIDEMITA-脱いでみた。2』を発表。2021年にアンダーウェアブランド「IKKA」を立ち上げるなど、表現の場を広げている。
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出身地
千葉県出身
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身長
164cm
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学年
OGエディターズ
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推し
k-pop、本、映画、散歩、食べることが好きです。
見てくださる方に癒しとわくわくをお届けしたいです!!よろしくおねがいします!







