No.263 Chacha

【ムーミン好き必見】原画で知る作者“トーベ•ヤンソン”の世界

2025.11.21

今回は、10月1日(水)〜11月24日(月)に北海道立近代美術館で開催されている『トーベとムーミン展』を紹介します!皆さんの中には、ムーミンの絵本を読んで育ったという方も少なくないのではないでしょうか? この特別展では、ムーミンと生みの親トーベ•ヤンソンの世界観を味わえるとのことで、普段の特別展に比べて、老若男女問わず、非常に多くの人が訪れていました!✨ 今回は、少しでも皆さんに魅力を伝えるべく、特別展の内容をご紹介します!

トーベ•ヤンソンの世界観🖼️

ムーミン生みの親のトーベ•ヤンソンはフィンランドヘルシンキ生まれの画家で、美術一家に生まれ、若い頃から挿絵や風刺画を描いていました。戦争中の不安から「逃げ場になるような世界」を作りたいという気持ちが強まり、制作欲が高まっていったそうです。議論中に描いたスケッチの落書きからムーミンが誕生したと言われています。

壁画家としての活躍

1945年にムーミンの初作が発表されて以降、トーベは壁画家として活躍しました。フィンランド各地の公共施設(社会保障局や学生食堂など)の壁画を多数制作しました。下の画像の下段は、壁画のスケッチとデジタル再現です。

また、同時にスウェーデン劇場で、トーベが脚本を手がけたムーミン劇を上演するなど活動の幅は広がっていきました。下の画像の上段は、公演のポスターです。大きいポスターでしたが、細部まで繊細に表現されていて、思わず見入ってしまいました👀

ムーミン小説の誕生

1945年以降、ムーミンの長編小説が出版されるようになりました。物語の世界観を構成する主要な短編集の『ムーミン谷の仲間たち』を含めると、全8作が長編シリーズとして制作されました。これらは、絵本やコミックとは別枠で、いわゆる“ムーミン文学の核”と呼ばれています。 心に響く言葉の数々から、ムーミン文学の美しさを改めて感じることが出来ました✨また、原画ならではの筆致で、ムーミンたちが今にも動き出しそうなほど可愛く描かれていました♡ 

ムーミンの爆発的ヒット

1954年からは、イギリスの大衆紙でムーミンのコミック連載が始まり、爆発的人気となりました。しかし、執筆依頼が殺到し、本来の創作活動の時間や壁画家としての活動ができず、精神的に疲弊していったのもこの頃だと言われています。 作品展では、愛らしいムーミンコミックの原画が沢山展示されていました✨ 来場者は、実際にコミック化されなかったレアな挿絵などを楽しみ、お気に入りの作品を撮影している方も沢山いらっしゃいました!

長編ムーミン最終作

トーベは自分の制作活動に専念するため、1970年の『ムーミン谷の十一月』を最後に、ムーミン物語を書くのをやめました。その後は、絵画や壁画修復、児童文学以外の作品へ回帰していきました。ムーミンのコミックは、弟ラルスが担当し、ムーミンの新作に携わることはありませんでした。 今では、トーベとその兄によって設立された会社にて、ムーミンを管理しているそうです。

展覧会最後のコーナーでは、様々なムーミン物語に登場する名言が並べられていました。そして、お気に入りの名言が書かれているカードを1人1枚いただくことができました。

まとめ

今回は、『トーベとムーミン展』について紹介しました。残念ながら、この特別展はまもなく終了してしまいますが、全国各地で定期的にムーミンに関連する展覧会が行われているようです!ぜひ、これを機会に再びムーミンの世界に浸ってみるのはいかがでしょうか??

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