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本&マンガ
2024.09.22
かまど・みくのしん/著 ¥1760 大和書房
「生まれて一度も読書をしたことがない男が本を読んだら、一体どうなるんだろう」。そんな素朴な疑問がきっかけで生まれたネット記事は100万人の目に留まり大きな話題となった。ふたりの唯一無二な読書の様子をそのまま書籍化した1冊。
この本はタイトルのとおり、これまで本を読んだことがないという人に『走れメロス』を読ませてみよう、という企画から始まったそうなのですが、読んでびっくり。めちゃくちゃおもしろかったです。
音読じゃないと読めないというみくのしんさんとそれに付き合うかまどさん。ふたりの会話が書き起こされているのだけど、1行読むたびに主人公に共感したり、敵役に本気で怒ったり、役を演じてみたり、感動して号泣したりと大忙し。けれどその様子を読んでいるこちらも、読書に夢中になっているみくのしんさんにすっかり魅了されてしまって、気がつけば名作文学をワクワクしながらいっしょに読み進めてしまっています。
自分は読書が好きな方だと思っていたけど、読書ってこんなに楽しいものだったんだ!と再発見するような体験でした。読書が苦手という人もきっと共感いっぱいで楽しめると思います!
ササキアイ/著 ¥1870 hayaoki books
誰だって、特別じゃないのにふと思い出して懐かしくなったり、いとおしく感じたりする人生の一場面がある。そんな26のエピソードからなるエッセイ集。文学フリマでの自費出版誌が話題を呼んだ、会社員としても働く作者によるデビュー作。
ソン・ウォンピョン/著 矢島暁子/訳 ¥825 祥伝社文庫
怒りや恐怖を感じられない高校生のユンジェは祖母から"かわいい怪物"と呼ばれていた。ある日、彼の前に激しい感情を持つもう一人の"怪物"ゴニが現れ、ユンジェの人生を大きく変えてゆく――。日韓累計150万部のベストセラーが文庫化。
宮本輝・吉本ばなな/著 ¥605 集英社文庫
世代も作風も異なる作家・宮本輝と吉本ばなな。二人の共通点は人間の「生」を肯定する作品を書き続けていること。作家として、父と母として、人間として、何を思い何を言葉にし、小説を書いているのか、二人の思索が詰まった対話集。
●はなだ ななこ
東京・高円寺の書店「蟹ブックス」店長。著書『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』『モヤ対談』が好評発売中。
2024年11月号掲載
Staff Credit
選書・原文/花田菜々子 web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス