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本&マンガ
2024.11.13
一生物の作品には、心を動かす言葉がある
名言から選ぶ20歳のマンガ大賞2024
心が熱くなって、震えて、ときめいて……気持ちを動かすマンガの名言に出会ってみませんか?
泣かせてくる名言
共感して、寄り添って、涙して。また一つ、心が成長できる。
単純なのに難しい"両思い"
『ハチミツとクローバー』
美大に通う男女の青春群像劇。「真山に片思いをしている山田が吐き出した言葉。本当にそのとおりで、簡単に思えるのにとても難しいこと。これはちょっと思い当たりすぎて、泣けます。すごく泣けます」(八木さん)
本当の幸せは案外近くにあるもの
『星守る犬』
仕事、家、家族を失った男が愛犬のハッピーと最後の旅に出る物語。「"本当の幸せとはいったい何なのか"を考えさせられる言葉でした。小学生の頃に読んだマンガですが、今でも心に残っています」(姫奈)
大きな優しさ同士が交わる世界
『俺物語!!』
凛々しすぎる高校生・猛男と彼に恋した大和の優しくピュアな恋模様。「なんて優しいセリフだろうと読むたびに泣けます。猛男と大和の大きな優しさがぶつかり合う最高に素敵なシーン。猛男のような、いろんな意味で大きな人間になるのが人生の目標になりました」(江上さん)
存在意義を自問自答する苦しさ
『アイシールド21』
ズバ抜けた俊足の主人公・セナがアメフト部に入部し成長していく。「双子の弟をより強くさせるために縁の下に回っていた兄が観客席から弟を見た場面。僕の境遇と似ているところがあり、兄(菅田将暉)のライブを初めて見た時に同じ涙を流しました」(こっちのけんとさん)
大好きだからこその切なすぎる言葉
『こどものおもちゃ』
人気子役・紗南が困難と向き合う姿を、コメディとシリアスの両方を用いて描く。「当時小学生でしたが恋愛でこんなに切ない言葉があるんだと衝撃を受け、とても悲しくて泣きました。でもこれが直澄くんの優しさなんだなと思い……また泣けます」(水野先生)
強い思いを一緒に信じてみたくなる
『DAYS』
いじめられていた"つくし"が高校サッカーと出会い成長していく。「全国大会ベスト4に行った途端、すり寄ってくる周囲に戸惑うつくしへの風間くんの言葉。そう強く言える風間くんがカッコいい!」(近藤さん)
人との縁の大切さに涙する
『環と周』
生まれ変わっていく姿で紡ぐオムニバス。「"前世からの恋人"は少女マンガでは永遠のテーマですが、本作ではその縁が必ずしも恋愛関係で描かれません。どんな関係性でも"来世もまた会いたい"と思える人との縁を大事にしたい」(倉持さん)
マンガに精通する方々が選んでくれました!
アーティストやアイドル、マンガ編集者など、マンガを愛する方々が今紹介したい名言を厳選。
ノンノモデル
菊地姫奈
●きくち ひな 少年マンガを中心に愛読。実写ドラマ『【推しの子】』(Prime Videoにて11月28日21時より配信スタート)に出演。
京都国際マンガミュージアム 学芸員
倉持佳代子さん
●くらもち かよこ マンガ専門文化施設の学芸員。展示企画のほかマンガに関するコラムやエッセイなど執筆業も。
マルチクリエイター
こっちのけんとさん
楽曲はもちろん、映像やデザインなど幅広く制作活動を行っている。マンガからインスピレーションを受けることも。
お笑いコンビ
ニッチェさん
●にっちぇ 江上敬子さん(左)と近藤くみこさん(右)。マンガ好きとしてバラエティ番組でもおすすめ作品を発信。
マンガ家
水野美波先生
●みずの みなみ 代表作に『恋を知らない僕たちは』など。『アオハル荘へようこそ』を『別冊マーガレット』で連載中。
ジュンク堂書店 池袋本店
八木泉先生
●やぎ いずみ コミック担当歴20年以上。マンガ好きならではの視点と熱量でマンガ関連企画でおすすめを紹介することも。
2024年12月号掲載
Staff Credit
原文/上村祐子 web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス