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本&マンガ
2024.11.27
平野紗季子/著 ¥1870 新潮社
ブルボンのお菓子、コンビニの鍋焼きうどんから、ソウル、ニューヨーク、世界の有名レストランまで。〈食の中二病〉を自称する、今もっとも注目のフードライターによる食エッセイ。店への愛、食べることへの愛がみっしり詰まった1冊。
食べることは大好きだけど、何を食べても「おいし〜」「かわい〜」「おしゃれ〜」としか言えず、語彙力がなさすぎて悲しい……とお悩みではありませんか? というかまあそれは私のことなのですが、そんな人にオススメしたいのがこちら。
食について語るこのエッセイ、至るところに「定食の一口目は湯気」「たこ焼きは出汁のシュークリーム」「カクテルって、一杯一杯サッてその場で包んだ花束もらうみたいで素敵だ」と、名言が溢れてる! 詩的なものもあれば、笑える表現もあったり、パイの実は口がパサパサして嫌だと言う人に対して「むしろパイの実にとっての初めての水分となれることを光栄と思えよ!」と突然怒りが爆発することも……。
でも読み終わる頃には著者の真摯な想いが伝わって「こんなに愛せるなんてすごい」と感動してしまう。一生この人の『おいしさ道』についていきたいと思える、最高の1冊です!
●はなだ ななこ
東京・高円寺の書店「蟹ブックス」店長。著書『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』『モヤ対談』が好評発売中。
編集部がおすすめする本3選
原田ひ香/著 ¥1760 祥伝社
26歳の恵麻はある日突然、婚約者とすみかと仕事を失う……。そんな彼女に手を差し伸べたのは便利屋の祥子だった。祥子の紹介で「見守り屋」として夜勤を始めた恵麻は仕事終わりの贅沢「朝酒」の喜びを知り、新たな一歩を踏み出していく。
光文社文庫編集部/編 ¥1320 光文社文庫
2022年春より年2回刊行され、人気を集めているアンソロジー「Jミステリー」シリーズの第6弾。今回は日本ミステリーの人気作家、誉田哲也、辻堂ゆめ、矢樹純、川瀬七緒、秋吉理香子、平山夢明が集結。全編新作書き下ろしの6作を収録。
富良野馨/著 ¥935 集英社文庫
孤独な作陶家の高義は、土を採りに行った山の中で傷だらけの少年・駆と出会う。親から愛されずに育ち、居場所のなかった駆は高義の弟子となり、共に暮らすように。しかし、高義の息子の帰還により、二人の穏やかな生活は一変して——。
2025年1・2月合併号掲載
Staff Credit
選書・原文 1冊目/花田菜々子 2~4冊目/本誌編集部 web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス