本&マンガ

【ヒロアカ】山下大輝さんインタビュー「最後まで走りきれるのは本当に幸せ」『僕のヒーローアカデミア』への思い、裏話も！

2025.11.29

アニメFINAL SEASON放送中

＂最高のヒーローになるまでの物語＂、いよいよ完結！

Special Interview

緑谷出久役：山下大輝

毎週、クライマックス並みの熱量が話題のTVアニメ。主人公・デクこと緑谷出久を第1期から演じ続けてきた山下大輝さんに作品への思いや裏話を聞いてきました。

Q TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』のFINAL SEASONが放送中。2016年4月の放送開始から約10年、主人公・緑谷出久を演じてきた気持ちはいかがですか？

A 最後まで走りきれるのは本当に幸せ

終わってほしくない気持ちもありつつ、最後まで走りきれることの喜びも感じています。原作が2024年8月に最終回を迎えて、それを追うようにアニメも完走できるというのは、出演者としてとても幸せなことです。アニメ第1期の収録が始まった時、現場で「10年続く作品にしていきます」という言葉があったのが印象に残っていて。当時は2期もまだ決まっていない状況でしたが、＂絶対に続けるぞ！＂という強い気持ちでヒロアカという作品に携わり続けてきたからこそ、その言葉どおり約10年続けてこられたんだと思います。
この取材時点では最終回のアフレコも残っているんですが、少しずつ＂この収録でクランクアップ＂というキャストの方も出てきまして……。その方々の「お疲れさまでした！」という声を聞いていると＂いよいよなんだな＂という気持ちになっています。主人公のデクたちが通う雄英高校の先生・セメントス役の大隈健太さんは、収録後にあいさつをしながら「これ以上しゃべると泣いちゃうんで、帰ります！」とおっしゃっていて（笑）。皆さんそれぞれが抱くヒロアカへの愛をひしひしと感じる日々です。

Q アフレコ中の、共演者の方との印象深いエピソードを教えてください。

A 1年A組のキャストは本当のクラスメイトみたい

アニメ1話分の収録は前半・後半の2パートに分かれていて、後半部分に登場しない人は帰っても大丈夫なのですが、1年A組の生徒を演じるキャストたちは意地でも帰らない人が多い（笑）。特に爆豪勝己役の岡本信彦さんと上鳴電気役の畠中祐くん。＂最後まで見守るんだ！＂という彼らの熱い視線を背中に感じながら演じていました。1年A組には特殊な絆があるなと感じることが多くて、たとえば全員で＂かけ声＂を収録する時、委員長・飯田天哉役の石川界人くんが「せーの」と言ってくれるんですが、成功も失敗もタイミングがみんな同じで、本当のクラスメイトのようだなと思います。
また、若返ったオール・フォー・ワン役の神谷浩史さんが収録ブースに入る時にオールマイト役の三宅健太さんの目の前で立ち止まって「絶対に倒す」と言っていたのは忘れられないです。三宅さんが「僕も負けないから！」と返していたのも印象的。僕はデクとして完全に三宅さん側なので「ぜーったい、負けないですよね!!」と思っていました（笑）。

Q ズバリ、ヒロアカのキャラクターで自分と似ているなと思うのは？

A とことん突き詰めるところはデクと似ています

やっぱりデクですかね。僕も彼と同じで、＂ここは譲れない＂って思うと頑固になるところがあって。お芝居の面で納得できない部分があると徹底的にやり直します。デクは作中で誰かに「ここは引け」と言われても、人を助けたい気持ちが先行して「嫌です！」とはっきり返していて、そのかたくなさが似てるなと感じます。あとは僕の話ではないけど、演じてるキャラクター自身とそっくりだと思うのは上鳴役の畠中祐くん。彼、ものすごく情に厚くて。一緒にごはんを食べに行くとヒロアカの話題も出るんですが、話しているうちに自然と二人とも泣いてるんです（笑）。人が悲しんでると彼も悲しそうだし、うれしいとうれしそうだし……感情への敏感さは上鳴そのもの。「君、マジで上鳴だね」と本人にもよく言っています。

Q ヒロアカがすでに大好きな読者、ヒロアカをこれから知る読者に向けてメッセージをお願いします！

A 1年A組のような存在がみんなの周りにもいるはず

あなたの身の回りにも、支えてくれる人たちがたくさんいる。そんな当たり前の温かさに改めて気づけるのが『僕のヒーローアカデミア』という作品です。僕自身もこの作品を通して、自分がいつも誰かに助けられていることに気づきました。皆さんの周りにも雄英高校の生徒たちのような＂一緒に何かに全力になれる人＂が必ずいるはずなので、時には人を頼りながら、挑戦することを諦めないでほしいです。そして、アニメは残すところあと数話……！緑谷出久が伸ばし続けてきた手が、最大の敵〈ヴィラン〉である死柄木弔の心の奥底に届くように、最後まで応援してもらえるとうれしいです。