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イケメン
2024.10.24更新日:2024.11.06
日本のファンタジー小説の原点と称えられる『南総里見八犬伝』。時代を超えて愛されるこの名作を作家・滝沢馬琴と画家・葛飾北斎の交流を描いた「実」の世界と、宿縁に導かれた八人の犬士の戦いを描く「虚」の世界という異なる二つのストーリーを交差させた斬新な構成で現代へと蘇らせた山田風太郎の小説『八犬伝 上・下』が実写映画化。8人8様のイケメンが見られると公開前から話題の八犬士を代表して、渡邊圭祐さんと鈴木 仁さんの二人にインタビューを実施。作品の見どころからプライベートでの話まで語ってもらいました。
八犬士は、それぞれのキャラクターが
個性に溢れていて魅力的
――映画『八犬伝』で演じたキャラクターの魅力や注目してほしい部分をそれぞれ教えてください。
渡邊 八犬士は、それぞれのキャラクターが個性に溢れていて魅力的。僕が演じた(犬塚)信乃は、戦隊もので例えるなら赤レンジャー的な中心的存在を担っていて、まっすぐな部分を持ったキャラクターです。水上恒司君が演じる犬飼現八だったり、板垣李光人君が演じる犬坂毛野など、キャラが立っている役どころとのバランスを考えながら、“真ん中”のイメージを大切にして役作りしました。正統派なキャラクターではあるのですが、意外と鈍いところがあったり、可愛げみたいなものが垣間見える部分もあって、そんなところにも注目してもらえたらうれしいです。
鈴木 自分は信乃を慕う、(犬川)荘助という役を演じました。信乃とは身分の差があり、生きていく中で最低限のことしかしてこなかったため、突出した何かというものはないのですが、八犬士としての使命感をしっかり持っているキャラクターです。その直向きな忠誠心に荘助のよさや魅力を感じられると思います。
――役作りや現場で心がけたこと、苦労したことなど印象に残っているエピソードを教えてください。
渡邊 印象に残っているのは、本読みの時に曽利(文彦)監督から「虚」のパートでは少しオーバーに演じるようにと指示があったことです。それを「ケレン味」とおっしゃっていて、最初は意味が全然分からなかったんですけど、家に帰って調べたらすごく納得しました。歌舞伎や人形劇などを意識した、奇抜な演出を取り入れるという意味なのですが、今回の作品では異なる二つの世界が軸となるので、その差を分かりやすくするためにすごく必要な要素だな、と思いました。そして作品の時代背景をそういった部分でも表していることに感心しました。
鈴木 苦労したエピソードを挙げるなら、戦うシーンの後に残るとてつもない疲労感でしょうか(笑)。できるだけ大きく動いたほうが必死感が伝わりやすいですし、壮大なスケールのVFXに負けないように、という気持ちでやっていたので、知らずのうちにすごく体力を消耗していました。VFXに関しては撮影前に想定する絵をきちんと見せてもらっていたので、イメージしやすかったです。
渡邊 でも、その想像を余裕で超えてくるぐらい、完成した映像は最先端の技術が集結した迫力満点な内容でした。そこにどれだけの労力がかかっているのだろうと考えると、思わず頭を抱えてしまうほど。改めて曽利監督は、日本だけではなく世界を見据えて作品を作っているんだなと感じました。
――本作に関わる前に『南総里見八犬伝』のことは知っていましたか? また撮影を終えて新たな発見や気づきがあれば教えていただきたいです。
渡邊 関わる前は舞台があるということは知っているぐらいでした。作品のお話をいただいてからは小説を読んだり、舞台の映像資料を見させていただいたり。あとは昔の映画も見ました。
鈴木 僕も聞き覚えがある作品名ではありましたが、関わるまでは詳しく知らなかったです。
渡邊 改めて『南総里見八犬伝』という物語について向き合ってみると、どこか友情漫画っぽい部分があるんです。仲間との絆や正義があって、戦いがあって、ちょっとしたロマンスもあって。まさに少年漫画のような世界なんですよね。
まとまる時は一つになれるところがまさに八犬士でした
――本作は豪華なキャストでも大きな話題を集めていますが、役所広司さんや内野聖陽さんとの交流はありましたか?
鈴木 「実」と「虚」の撮影は別で行われていたので、現場でお会いする機会はほとんどありませんでしたね。でも撮影後のイベントでご一緒した時、周りを見て、豪華な顔ぶれに改めてびっくりしました。
渡邊 そうなんです。内野さんはメイクチェックのタイミングで一瞬現場がかぶってごあいさつさせていただきましたが。でもその代わりにスタッフの方から「実」の撮影の様子などの話を聞いたりはしていました。
――八犬士を演じた俳優仲間との交流やエピソードなどがあれば教えてください。
渡邊 とにかく現場の空気感がよかったです。男の子だけの現場ってどちらかといえば部活動っぽいノリになることが多いんですけれども、それとはまたちょっと違って。それぞれが自分の役にすごく注力している感じでした。でもオフの時にはワイワイするような感じもあって、そういうメリハリ感がすごくよかったです。
鈴木 普段はそれぞれ自分の世界がある感じなのに、まとまる時は一つになれるところがまさに八犬士、という感じだったと思います。でも年齢とかは結構バラバラなんですよ。
渡邊 同世代って言われることもあるけれど、上と下では10歳くらいの差があって。でも、そのバランスがよかったんじゃないかなと思います。例えるなら小学校の集団下校みたいな(笑)。とにかく終始平和でした。
――渡邊さんと鈴木さんはプライベートでも交流があるようですが、共通点はありますか?
渡邊 これまで共演したことはほとんどないんですけど、たまにごはんに行ったりお酒を飲んだりする仲です。
鈴木 同じ作品に出たことはあるけど、一緒に撮影したことはほとんどなくて。でも自分のバースデーオンラインイベントにゲストで来てもらったことがあります。
渡邊 そうだった! あとは事務所のイベントで“長身コンビ”みたいな感じで一緒に出たこともありました。プライベートで会う時は趣味の話をすることが多いかな。僕たちは好きなものが結構似ていて、でもその度合いはそれぞれ違うんですけど。たとえば格闘技とか。格闘技だったら断然仁が詳しいです。あとは二人とも服が好きですし。
鈴木 服に関しては圭祐君のほうが知識があって詳しいです。
渡邊 確かに知識的なところではそうかもしれない。あとは僕たちは基本的にローテンションで落ち着いた感じでいるところも似ている気がする。楽しいことは好きなんですけどね。
――もし次にまた二人で共演するとしたらどんな役を演じてみたいですか?
鈴木 次は争ってみたりしてもおもしろいかも。
渡邊 ……格闘技?
鈴木 いや(笑)。たとえば二人ともタイプが全然違う新米刑事で。
渡邊 8話ぐらいでどっちか捕まって、もう片方が助けるみたいな。
鈴木 そうそう!どっちかは頭脳派で、もう一人は武闘派で。
渡邊 いいね(笑)。僕は多分頭脳派のほうになりそう。
映画『八犬伝』の推しポイントは?
渡邊 何も知らなくても楽しめる作品になっているので、是非いろんな方に見ていただきたいです。エンタメというフィルターを通して気軽に『南総里見八犬伝』に触れることができるし、歴史の教科書とは違った馬琴や北斎の一面を知ることができる、素晴らしい作品だと思います。「虚」と「実」の世界に分けることで作品のテンポ感もすごくいいですし、ユーモアもちゃんとあって。そして熱くなれる映画です!そしてVFXを駆使した圧巻の映像を堪能するために映画館に足を運んでいただけたらうれしいです。
鈴木 僕もほとんど同じ気持ちなんですけど、「虚」と「実」の世界が同時進行で描かれている構成の映画ってすごく珍しいと思いますし、それが一つの映画の中で想像以上に分かりやすくまとめられているのが大きな魅力だと思います。『南総里見八犬伝』を知っている方にも楽しんでいただけるし、初めての方でも楽しめる。性別や年代関係なく、いろんな方に何度も見てもらえるような作品になったらいいなと思います。
Information
Ⓒ2024 FILM PARTNERS.
人気作家の滝沢馬琴(役所広司)は、友人の絵師・葛飾北斎(内野聖陽)に、構想中の新作小説について語り始める。それは、8つの珠を持つ「八犬士」が運命に導かれるように集結し、里見家にかけられた呪いと戦う奇怪な物語だった。その内容に引き込まれた北斎は、続きを聴くために馬琴のもとをたびたび訪れるようになり、二人の奇妙な関係が始まる。
⚫︎10月25日(金)より全国公開
Profile
⚫︎わたなべ けいすけ
1993年11月21日、宮城県出身。2018 年に『仮面ライダージオウ』(18、19/EX)のレギュラーキャストに抜擢され俳優デビュー。主な出演作には、映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』(22)、『わたしの幸せな結婚』 (23)、『三日月とネコ』(24)、NHK 大河ドラマ「光る君へ」(24)などがある。12月13日には映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』。2025年3月20日、5月1日は映画『女神降臨 Before/After』が公開。
Profile
⚫︎すずき じん
1999年7月22日、東京都出身。メンズノンノモデル。映画主な出演作には、『小さな恋のうた』(19)、『ジオラマボーイ・パノラマガール』(20)、 『ブレイブ -群青戦記-』(21)、『モエカレはオレンジ色』(22)、『からかい上手の高木さん』(24)、ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(18/TBS)、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(19/日本テレビ)、『消えた初恋』 (21/EX)、『モトカレ←リトライ』(22/毎日放送)、『さらば、佳き日』(23/テレビ東京)、『95』(24/テレビ東京)、『素晴らしき哉、先生!』 (24/ABCテレビ)などがある。
Staff Credit
撮影/玉井美世子 ヘア&メイク/木内真奈美(Otie・渡邊さん) NOBUKIYO(鈴木さん) スタイリスト/岡本健太郎(渡邊さん) 小松嘉章(nomadica・鈴木さん) 取材・文/武内亜紗