【TXT】『Starkissed』ショーケースを配信に映らなかったシーンを含め超詳細レポート【TOMORROW X TOGETHER】

日本3rdアルバム『Starkissed』リリース記念イベント

SOOBIN、YEONJUN、BEOMGYU、TAEHYUN、HUENINGKAIの5人で結成された韓国のボーイズグループ、TOMORROW X TOGETHER。昨年末「第66回 日本レコード大賞」で特別賞を受賞。そして「第75回 NHK紅白歌合戦」ではK-POPグループとして唯一出演を果たすなど、日本の音楽シーンでも日ごとに確かな輝きを放ち続ける彼らが、3枚目の日本アルバムとなる『Starkissed』をリリース。発売を記念し開催されたショーケースの模様を配信に映らなかったシーンも含め詳細レポート。

「“TOMORROW X TOGETHERと過ごす秋”」

これまで日本の暑すぎる夏を共に過ごし、たくさんの思い出を作り上げてきたTOMORROW X TOGETHERとMOA（ファンネーム）。しかしこの日はぐっと気温が下がり、秋風の冷たさが身にしみるほど。少し新鮮な気持ちで迎える、“TOMORROW X TOGETHERと過ごす秋”がいよいよ始まる。

寒空の下、開演の時を今か今かと待ちわびるMOAの前に、まず姿を見せたのはMCの古家正亨さん。ファンにとってもすっかりお馴染みの存在で、その登場に歓声が沸き起こる。今回は掛け声のレクチャータイムが準備されており、スクリーンに映し出された映像を見ながら全員で掛け声を練習。さすが日頃TAEHYUNから予習の大切さを説かれているMOAたち。事前に練習してきたのか、既に準備はばっちりだ。

やがて練習タイムが終了し、曲がBGMの「Deja Vu [Japanese Ver.]」に変わった後もその掛け声は鳴りやまない。そんな温かな一体感に包まれた空間に、いよいよ主人公たちが姿を現した。

約1年ぶりの日本ショーケースがスタート

オールブラックのクールな衣装をまとい、颯爽と姿を現したメンバーたち。登場するやいなやHUENINGKAIが「寒いでしょうMOAちゃん、大丈夫ですか？」と天使のようなひと声をかけ、会場を一瞬で温める。半袖のBEOMGYUが「寒い～」とおどけると、客席からはさらに大きな歓声が響いた。

パフォーマンスの前に、まずはメディア向けのフォトセッション。スタッフに一礼しながら丁寧にマイクを渡す姿など、そんな何気ない所作に今もなお変わらない礼儀正しさが感じられる。スチールコールでは、五者五様に魅力を活かしたポーズを決め、YEONJUNが時折歓声をあおる場面も。SOOBINは手をすりすりと合わせ暖を取りながらも、完璧なポージングとキラキラとした笑顔で魅了。最後は集まったMOAたちと記念撮影し、距離をぐぐっと縮めると、待ちに待ったステージがスタート。

一緒に盛り上がる「Where Do You Go？」

すっかり闇に包まれた舞台に浮かび上がる5人のシルエット。YEONJUNの伸びやかな歌声で幕を開けたのは、この日が初パフォーマンスとなった「Where Do You Go？」。前向きな歌詞と、5人の爽やかさと推進力に満ちたボーカルが聴く人に勇気をくれる、躍動感あふれるナンバーだ。
会場にいる一人ひとりと目を合わせ、新しい明日へと誘うように高らかに歌い上げる5人。その姿を見つめながら「oh oh」と完璧にそろった掛け声で後押しするMOAに、TAEHYUNが満面の笑顔でマイクを向ける。
自然と体が揺れるようなチアフルな曲調に、オープニングから会場は大盛り上がり。大きな会場で一緒に盛り上がる未来を予感させるステージだった。

「Where Do You Go？」は、背中を押してくれる応援ソング

リーダー・SOOBINの合図で挨拶を終えると、トークコーナーへ。
古家さんの「みんなもっとかっこよくなったね」という言葉に、すかさず「古家さんももっとかっこいいですね！」と返すHUENINGKAI。その愛らしいやりとりにMOAもにこにこ。

「Where Do You Go?」について、HUENINGKAIは「アップテンポでアニメのテーマソングのような雰囲気があって、個人的にも好きな曲です。聴いていて胸がいっぱいになるようなエモーショナルな曲」とコメント。

さらにTAEHYUNは「僕もお気に入りの曲なんですが、希望に満ちていて、“君はできる”といった応援メッセージが込められています」と語り、手をグーにして「MOAちゃんはできる！！」と力強くエールを送った。

アルバム『Starkissed』をメンバーが解説

ここからは、約2年ぶりとなる日本フルアルバムについて。
TOMORROW X TOGETHERの歩みを知るうえで欠かせないモチーフが“星”。SOOBINによると、アルバムタイトル『Starkissed』は「強く輝く星を長い間眺めた少年たち」を意味し、かつての幸せな安全地帯（Sanctuary）を離れ、自らの力で生きていこうとする少年の姿を描いているという。

収録曲には、テレビアニメ『BEYBLADE X（ベイブレードエックス）』のオープニングテーマ「Rise」や、『めざましどようび』のテーマソング「Step by Step」など、耳馴染みのある楽曲も揃う。さらにSOOBINが「これまでで一番多いオリジナルの新曲が3曲も収録されています」と誇らしげにコメントするように、日本オリジナル曲の数は過去最多。他のメンバーも指で「3」を掲げてアピールし、ファンを喜ばせた。

YEONJUNはタイトル曲「Can’t Stop」を「君の名前を呼び続けるということを歌った、僕たちらしいパワフルで繊細な曲」と紹介。さらに、HYDEが楽曲提供したことでも話題となった「SSS (Sending Secret Signals)」について、BEOMGYUは「ドキドキするような危うい魅力のある曲です」と胸を張った。

古家さんが「さらに2曲を披露します」とアナウンスすると、「ショーケースでこんなに？」と自ら驚きを込めて盛り上げ、MOAたちの心を弾ませた。

「Beautiful Strangers [Japanese Ver.]」、「星の詩 [Japanese Ver.]」初パフォーマンス

再び暗転し、5人がスタンバイすると、和やかだったムードがすっと研ぎ澄まされる。曲は、「Beautiful Strangers [Japanese Ver.]」。寒空に合うSOOBINの透き通った歌声が会場の空気を震わせる。甘美なメロディと爆発的な伴奏、パワフルなエネルギーと儚さが同居したダンスが融合し、唯一無二の世界を描いていく。

そのままTAEHYUNがすっと指をあげたのを合図に、「星の詩 [Japanese Ver.]」がスタート。　4thアルバム『The Star Chapter: TOGETHER』に収録された「Song of the Stars」の日本語バージョンで、TOMORROW X TOGETHERの物語の集大成となる、5人にとってもMOAにとっても非常に大切な1曲。
これまでの歩みを思い起こすように、自分のパート以外でも歌詞を口ずさみ続けていたBEOMGYUの姿が胸を打つ。ステージを照らすMOA棒の光が満点の星空のように輝き、会場を美しくロマンティックな空気で包み込んでいた。

TXTからのサプライズ「5大ドームツアー決定！ 」

興奮の冷めやらぬ中、古家さんが「ここで5人から発表したいことがあるんだよね？」と一言。MOAたちが一斉に「え〜！」と声を上げると、TAEHYUNがドラムロールのジェスチャーでさらに期待をあおる。

観客が息をのむ中、発表を務めたのは我らがリーダー・SOOBIN。「11月から日本ドームツアーが始まるんですが、日本5大ドームツアーをします！」と大発表すると、会場はどよめきに包まれた。YEONJUNも「5大ドームツアー！」と、嬉しさを隠しきれない様子で繰り返す。

これまでに発表されていたのは埼玉・愛知・福岡の3都市のみ。驚いて「5大ドーム？」と尋ねた古家さんに対し、BEOMGYUが「年内の3か所に加えて、1月に東京ドーム……」と口にしたところで、MOAからは地鳴りのような歓声が。

思い返せば、昨年7月の初めての東京ドーム公演では、ケガの影響で万全のパフォーマンスができず、涙する場面もあったBEOMGYU。その時に語った「次のステージでは“椅子が必要じゃない少年”となって戻ってきます！」という言葉が現実となった特別な瞬間だけに、MOAの感慨もひとしお。

BEOMGYUもその思いを噛みしめるように拳を握りしめ、「来るよ！？ ついに！2月に京セラドームも決まりました！」と喜びを爆発させる。
会場を揺らすような「おめでとう～！！！」の大合唱が起こり、現地のMOAはもちろん、配信を通じて見守る世界中のMOAと、全員で幸せを分かち合った。

5大ドームツアーへの意気込みを問われたTAEHYUNは「本当にこれらすべてMOAのみなさんのおかげです。もちろん僕はあらかじめ知っていましたが…」とユーモアを交え、会場は笑いに包まれる。そして「今発表してMOAのみなさんが喜んでくださる姿を見たら、うれしくて涙が出そうになりました」と、ぐっと込み上げる思いを明かす。ちなみに韓国語で話しているにもかかわらず、すぐにMOAから反応があったことに対し、目を丸くして「わかるの？」と驚く様子も。

HUENINGKAIも「正直僕も発表する前はとても緊張していました。今回5大ドームをすることになったので、みなさんをがっかりさせることのないステージをお見せしようと思っています」と語り、最後は日本語で「期待してくださいMOAちゃん！」と頼もしい言葉で締めくくった。

古家さんも「会場は広いですけど、どんな遠くにいてもTOMORROW X TOGETHERのみんなはすぐ近くで……そんな思いでパフォーマンスしてくれるからみんな楽しみましょうね」とMOAの気持ちを代弁。みんなの心がひとつになったところで、そろそろお別れの時間に。

残念そうな「え～！！」の声に、HUENINGKAIは「だめですか？」と笑顔、YEONJUNはMOAだけに見せる優しい表情で「すみません」と微笑み、TAEHYUNは“TTポーズ”で泣き顔を表現した。

ラストを飾るのは、タイトル曲「Can’t Stop」

ショーケースはいよいよクライマックスへ。最後に披露されたのは、MVがYouTubeで公開翌日に再生回数1000万回を突破したことでも話題のタイトル曲「Can’t Stop」。この曲では、デビューアルバムから一貫して大切にしてきた“僕の名前を呼んで”というメッセージが、“君の名前を呼び続ける”という能動的な表現へと進化しており、彼らの成長を示す象徴的な一曲だ。

シンセサウンドが誘うイントロとYEONJUNとMOAの「TXT！」の声が重なる、全身が震えるような幕開けに、会場の熱気は最高潮に。
手のひらを前に出す「Stop」ポーズをはじめ、彼ららしいシグネチャーポーズが散りばめられたエモーショナルな振付。1秒たりとも目が離せない迫力のパフォーマンスに、MOAの掛け声にもさらに力が入る。ラストは、BEOMGYUの繊細で芯のあるボーカルが深い余韻を残し、圧巻のフィニッシュ。彼らの見つめるその先には、MOA棒の緑の光が明るく照らしていた。

MOAちゃんへの愛のこもったメッセージ

ステージを去る前に、一人ひとりメッセージ。
SOOBINは日本語で、「MOAのみなさん、雨も降って寒い天気なのに来てくれてありがとうございます。頑張ります！」と拳を突き上げ、最後は「大好き！！」と、はにかんだ表情でハートポーズ。

HUENINGKAIは、「まずは今日、来てくださって本当にありがとうございます！　今日3rdアルバムがリリースされました。これからがスタートです。これからの僕たちの行く先をしっかりと見守ってほしいと思います。頑張ります！」と話し、日本語で「ありがとうございます。」と一礼。

BEOMGYUは、「今回のアルバムは、遠くからでもMOAのみなさんが送ってくださる愛情に応えるために作ったアルバムです。リリースと同時にこんなに大きな愛情をいただけて、本当に嬉しいです。ありがとうございます。またみなさんとより近くでお会いできるように僕たちも努力していきたいと思います。」日本語で、「いつもありがとうございます」と丁寧に挨拶。

YEONJUNは、「今日こうして足を運んでくださり、そして寒く雨が降る中、僕たちを待っていてくださって本当にありがとうございます。今日はみなさんと短い時間でしたが、MOAのみなさんにお会いできたことがとても幸せです。これからの僕たちの活動もMOAのみなさんと一緒に楽しい時間を過ごせたらいいなと思っています。ありがとうございます、愛してます！」と、手を合わせながら愛を伝えた。

TAEHYUNは、「実はもともと今回のアルバムはシングルで出そうかという話があったんですが、MOAのみなさんが本当に大きな愛情を僕たちに送ってくださってくださるので、オリジナル曲を入れてアルバムにしようということで、3枚目のフルアルバムになりました。MOAのみなさんが喜んでくださって本当に嬉しいです。」日本語で、「今日来てくれてありがとうございます、愛してるー！」とほっぺハート。

最後は、会場の端から端まで手を振り、日本のMOAとのお決まりの合言葉となった「おやすみ」の挨拶でステージを後に。SOOBINは最後まで残り、深々と長いお辞儀をして舞台を去った。次に待つのはドームでの再会。その約束を胸に、夢のような時間は幕を閉じた。

Information
『Starkissed』

テレビ東京系列で放送中のテレビアニメ『BEYBLADE X（ベイブレードエックス）』オープニングテーマで、SPYAIRのメンバーUZとMOMIKENによる書き下ろし楽曲である「Rise」、フジテレビ系『めざましどようび』のテーマソングで、シンガーソングライターのEveが楽曲提供した「Step by Step」、さらに「ひとつの誓い (We’ll Never Change)」、「きっとずっと (Kitto Zutto)」といった日本オリジナル楽曲が収録される。そして、7月にリリースされた4th Album『The Star Chapter: TOGETHER』のタイトル曲の日本語バージョンで、サプライズリリースされた「Beautiful Strangers [Japanese Ver.]」に加え、同アルバムの収録曲でファンからの人気も高い「Song of the Stars」の日本語バージョンである「星の詩 [Japanese Ver.]」が新たに収録。

Profile

TOMORROW X TOGETHER

HYBE MUSIC GROUPレーベルのBIGHIT MUSICに所属。グローバルに活躍する5人組ボーイグループ。グループ名「TOMORROW X TOGETHER」は「それぞれ違う君と僕がひとつの夢で集まって共に明日を作って行く」という意味。11月から埼玉を皮切りに、愛知、福岡、東京、大阪と、自身初の5大ドームツアーを予定。

• Official Site
• JAPAN OFFICIAL X