インタビュー

【堀田真由のおすすめ本・小説編】寺地はるなさん、青山美智子さん、宇山佳佑さんの作品に愛を語る!

2023.07.02

堀田真由の読書イメージカット

トップス¥23100/ラコステお客様センター(ラコステ)

ノンノモデルきっての読書ラバー・堀田真由。愛読書を紹介する『ほったさんの本棚』第一弾では、小説4作品をリコメンド!

 

「小説を選ぶ時は、書店で装丁を見た瞬間の“これだ!”というフィーリングも大切にしています」(真由、以下同)

01 身近にある“当たり前”の尊さに気づく

『川のほとりに立つ者は』寺地はるな/著

『川のほとりに立つ者は』
寺地はるな/著 ¥1650 双葉社


恋人の松木がケガをして意識が戻らない、と病院から連絡を受けた原田清瀬。松木が隠していたノートを見つけたことで、彼の秘密を少しずつ知ることになり……。

周りの人を大切にしたいと改めて思った
「以前にも『彼女が天使でなくなる日』を読んだことがある寺地はるなさんの作品は、読み手に優しく語りかけながら、忘れかけていたことをもう一度思い出させてくれる印象があります。恋人の入院をきっかけに相手の秘密を知る主人公のように、表には見えていなかった別の一面に触れてしまう瞬間って、きっと誰しもあるはず。そうなった時、絶望するのか、愛し続けるのか……。自問自答するなかで、今周りにいてくれる方々を大切にしなければいけないという、当たり前のことに改めて気づかされました。人はそれぞれ、本人にしか分からない事情を抱えているもの。お互いを尊重できるいい距離感で、いい角度で、これからも大切な人たちと同じ時間を過ごしていきたいなと思っています」

02 読後は、月を見て心が軽くなるはず

『月の立つ林で』 青山美智子/著

『月の立つ林で』
青山美智子/著 ¥1760 ポプラ社


長く勤めた病院を辞めた元看護師、夢をあきらめきれない芸人、親から早く自立したい女子高生……etc.。彼らはあるポッドキャストの“月”に関する語りに心を寄せていく。

親友&自分の関係性ともリンク
「短編集なのですが、5つの物語が実はつながっているという展開も、ポッドキャストで繰り広げられる月の豆知識もおもしろくて、半日で読みきってしまった1冊です。特に好きなのは、“悩んでるときって、自分を見失ったりするじゃない。私がいるよっていうのは、あなたがいるよって伝えるのと同じことだと思うの”というセリフ。私は悩みがあると親友に電話をかけるんですが、彼女がいてくれること、そして相手の言葉を通して自分の存在を確かめられること、そのどちらにも勇気をもらえているから、すごく共感できて。何かに挫折した人たちが月に関する話を聞いて前向きになっていく物語なので、この本を読んだみなさんが、夜空に浮かぶ月を見上げた時に心が軽くなるといいな……という願いも込めて、今回おすすめさせていただきました」

03 写真集で対談が実現! 大好きな作家さん

『この恋は世界でいちばん美しい雨』宇山佳佑/著  ¥1540 集英社

『この恋は世界でいちばん美しい雨』
宇山佳佑/著  ¥1540 集英社


雨がきっかけで恋に落ちた誠と日菜は、ある雨の日、バイク事故で瀕死の重傷を負ってしまう。目を覚ました二人を待っていたのは、苛酷で切ない運命だった。

時間との向き合い方に影響を受けた
繰り返しのように見える毎日でも実際は同じ日なんてない。過ぎていく時間には1秒ごとに違う意味と価値があるんだ……と気づけた大好きな作品。この本に出会えたおかげで、ただ寝て過ごしてしまったお休みの日にだってちゃんと意味があるはずだ、と前向きにとらえられるようになりました(笑)。仕事柄、文章を読みながら“映像化されたらどうなるかな?”と考えてしまうところがありますが、文字から心のままに情景を思い浮かべて色づけられるところも、小説の魅力だなと感じます。誠と日菜のように、お互いを大切だと思える人に出会えて、さらに心がつながって恋人同士になるなんて本当に奇跡! ぜひたくさんの方に読んでいただきたいです」

04 「運命って何だろう?」と考えさせられる

『いつか君が運命の人』宇山佳佑/著 



『いつか君が運命の人

THE CHAINSTORIES』
宇山佳佑/著  ¥1540 集英社



片想いの相手と結ばれることを願い続ける女性、つれない恋人との関係に不安を抱く高校生――。つければ運命の赤い糸が見える“奇跡の指輪”をめぐる、6つの恋模様。帯に寄せた、真由のコメントにも注目を。

出会えたあなたは、代わりのない存在
「指輪をつけることによって、相手との運命の赤い糸が見えたり、見えなかったり。もしそんなことが起きたら自分ならどうするか、考えをめぐらせた作品です。たくさんの人が生きているこの星で出会えたことは、きっと奇跡。赤い糸で結ばれていてもそうでなくても、お互いが代わりのない存在であることには違いない――。そんな想いを込めて、帯のメッセージを贈りました。知ってよかったこと、知らないほうが幸せだったかもしれないこと……生きているとどちらもあるけど、私はそれが人間の定めだと思うんです。大事なのは、そんな局面に立った時、自分がどんな道を選ぶのか。ひとつひとつの選択が人生を彩っていくんだと考えると、すべてを大切にしていきたいなと思えます」
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俳優・モデル

 

1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。ノンノ専属モデル。NHK連続テレビ小説『わろてんか』で注目を集め、ドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』、映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』シリーズなどの人気作品に多数出演。2022年には『鎌倉殿の13人』でNHK大河ドラマ初出演を果たす。2023年3月に待望のファースト写真集『MY』を発売。

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