インタビュー

【岡本夏美】連続テレビ小説『おむすび』で平成ギャルに!オーディションや役作りの裏側を初回放送直前にインタビュー!

2024.09.28更新日:2024.10.04

9月30日スタートの連続テレビ小説「おむすび」(NHKほか)に、ノンノモデルの岡本夏美が出演! 夏美が演じるのは、主人公・米田結(橋本環奈)が属する博多ギャル連合のメンバー・田中鈴音。今作が初の朝ドラ出演となり、オーディションで役を掴み取ったという夏美に、撮影の裏話や見どころを教えてもらいました。初回放送前にこのインタビューを読んでドラマをチェックすれば、より楽しめること間違いなし!

オーディションではセルフギャルメイクに初挑戦!

岡本夏美顔のアップ

―過去最大規模の若手オーディションを経て、役を掴んだ夏美。オーディションでのエピソードを教えて。
「オーディションは今まで経験したことのないような内容でした。平成の時代を生きるギャルという役柄だったので、ギャルになりきってカラオケを熱唱する演技をしたり、最終審査はギャルメイクやファッションで行く、というお題があったり……。そのために、その世代のヘアメイクさんに聞いて当時のギャルメイクを教えてもらい、古着屋さんへ平成ギャルっぽい服を買いに行きました。最終審査当日はNHKの控え室で支度をしてもいいと言われていたのですが、それだとなんだか平成ギャルになりきれていない気がして、自宅で2時間半かけてギャルメイクをして、ギャルの服を着てオーディション会場入りしました(笑)。スモーキーなアイメイクをして眉毛をコンシーラーで塗りつぶし、100均で買ったエクステをつけて、私と気付かれないほどの大作に仕上げました! 今振り返ると、ギャルメイクやファッションを楽しめるかどうか、そんなギャルマインドを審査されていたのかなって」

―田中鈴音(スズリン)役が決まったとき、どんな気持ちだった?
「出演決定の連絡が来たのは、最終オーディションから1ヶ月ほど経ってから。夢だった連続テレビ小説の出演が決まったときは純粋にすごく嬉しかったし、母と祖母が朝ドラファンなので家族孝行ができる!と喜びを噛み締めました。普段は、参加している作品の詳細は家族にあまり伝えないのですが、今回の役をいただいたときには家族に報告しました。オーディションを受けていることも伝えていなかったので、朝ドラファンの母と祖母からは『え、朝ドラ⁉︎どんな役⁉︎いつオーディションに⁉︎いつから放送⁉︎』とふたりから矢継ぎ早に質問されました(笑)。ギャル役、と伝えたときはふたりともびっくりしていましたが、放送を今か今かと心待ちにしてくれています。情報が解禁されてからは祖母のお友達からも『すごいね!良かったね!』とお褒めの言葉をいただいて。連続テレビ小説がみなさんに愛されていることを改めて実感しましたし、素敵な朝を届けなければと背筋の伸びる思いです」

横を向く岡本夏美

演じる役とのテンポ感は真逆

金髪ギャル姿の岡本夏美

―夏美が演じる田中鈴音(スズリン)はどんな役柄?
「私が演じているのは環ちゃん(橋本環奈)演じるヒロイン、結(ゆい)に大きな影響を与えるギャル軍団「博多ギャル連合」(略してハギャレン)メンバーのうちの一人。博多ギャル連合総代表・真島瑠梨(ルーリー)役はちゃむ(みりちゃむ)、ハギャレンのメンバーとして佐藤珠子(タマッチ)役で谷藤海咲ちゃん、結のクラスメイトで実は隠れギャルでもある柚木理沙(リサポン)役で田村芽実ちゃん、そして私演じるスズリンという構成です。スズリンは結と同い年で手先が器用で、ネイリストになるという夢を持っている女の子。作中で大好きなネイルはころころと変えているのですが、メイク道具はあまり持っていなくて。家族構成や育ってきた環境も少し複雑で、ハギャレンメンバーのなかでも高校に唯一行っていない子なんです。みんなとは違う形でギャル活動をしているけれど、自分を悲しい存在と思っていなくて、友達にも自分にもすごく肯定的に生きているという役柄です。おっとりとした性格で、『寝坊した』と『眠い』が口癖でちょっと時間にルーズな一面も」

―演じるスズリンとの共通点はある?
「せっかちなタイプの私自身とは、根本的に時間軸が違ったので、“ゆったりとした雰囲気がどうしたら出せるかな?”と、声のトーンを上げるなど試行錯誤中です。共通点は……スズリンの物事や相手の気持ちを肯定的に捉えるところは私と重なる部分もある気がします。人の話をニコニコ聞いたり、普段から笑顔が多いところなど、似ているところは膨らませつつ、楽しみながら演じています。放送第1週では、スズリンの生い立ちなどのバックボーンにフィーチャーしてストーリーが進んでいくので、是非観ていただきたいです!」

笑いながら歩く岡本夏美

平成ギャルの役作りには、細部までこだわりが!

―夏美が演じたのは平成の時代を生きるギャル。役作りはどんなふうにしたの?
「“伝説のパラパラギャル”と呼ばれた元egg専属モデル・ルミリンゴさんが監修に入ってくださって、クランクインまでの2ヶ月間はみっちりパラパラの練習をしました! 座学ではギャル語の起源なども勉強しましたし、スタッフさんが一年以上かけて取材をしてくださって完成した資料は50ページ近くて教科書のような分厚さ! それによると、ギャル史にはその時代ごとのトレンドがあるそう。’95年頃に安室奈美恵さんに憧れた“アムラー”やコギャルが出現して大ブームとなり、その後’00年に近づくにつれてガングロギャルが増えてきて……。そこから浜崎あゆみさんの登場で白ギャルが流行り、さらに黒ギャルの時代を経て、物語が始まる’04年はかなりギャルの種類が枝分かれした時代でもあったそう。だからそれぞれのキャラクターに合わせて、それぞれのギャル像を造っていく作業がすごく大変で難しくはあったのですが、その緻密な微調整が面白かったです。私が演じるスズリンも、役作りの過程では黒ギャルも検討したのですが、試行錯誤の結果、白ギャルになりました」

金髪ギャル姿で座る岡本夏美

―ギャルを演じる上で苦労したことは?
「ギャル特有のテンションの高さやノリの軽さみたいなものに慣れるまではすごく大変でした。クランクインする前に、ハギャレンのメンバー4人が集められて、ギャルマインドのお勉強会のようなものがあって(笑)。勉強会の初回は、初対面の4人で実際にカラオケに行ってはしゃぐ練習をしたんです。私自身、そういう場であまりはしゃいだりするタイプではないので、終わった後にどっと疲れてしまって結構しんどかったです(笑)。どれくらいしんどかったかというと……。レッスン後に友達と焼肉を食べにいく約束をしていたのですが、疲れすぎてそれをドタキャンしてしまったくらい。親友たちにはしっかり怒られました(笑)。クランクイン前ということもあって、“このノリについて行けるかな?”と正直少し不安になりましたが、そんなときに助けてくれたのが、博多ギャル連合総代表・真島瑠梨(ルーリー)役のちゃむ(みりちゃむ)。根っからのギャルということもあって、ギャル語のイントネーションは完璧で。ちゃむがクランクインまでにハギャレンメンバーをギャルにしてくれたと思います(笑)。パラパラの練習や本読みなど、クランクインする前からハギャレンメンバーと会う機会がたくさんあったからこそ、撮影が始まる頃には昔からの友達のような距離感に自然となれたな、と思っています。先日プレビュー映像を観る機会があったのですが、“ハギャレンの一員になれて良かった〜!”と胸を張って言えるほど、みんなしっかりとギャルになれていたので乞うご期待です!」

手を大きく振りながら歩く岡本夏美

ジャケット¥63800/メゾン キツネ カスタ マーセンター(メゾン キツネ) スカート¥34980/セムインターナショナル(オニール オブ ダブリン) バッグ¥15950/アンビリオン(ペルケ) 靴¥31900/ソンゴリバー(ヴィバ) トップス/スタイリスト私物

濃い時間を過ごした糸島での1ヶ月

―共演者の方とのエピソードを教えて!
「毎日お腹が痛くなるほど笑っていて、エピソードがありすぎて……。朝8時からフルマックスのテンションでクタクタになりながら撮影しているのですが、人一倍タフで自然体な環ちゃん(橋本環奈)と、本物の同級生のような空気感のハギャレンメンバーに引っ張ってもらっています。撮影で1ヶ月ほど福岡県の糸島で泊まり込みで撮影したのですが、そのときは撮影終わりに浜焼きを食べたり、とにかく寂しがり屋なちゃむ(みりちゃむ)の部屋に夜集まってトランプや人狼ゲームをしたり。毎日の撮影現場が“遅れてきた青春”という感じですごく楽しかったです! 糸島のおいしい海鮮や野菜を食べに行ったり、温泉に行ったりと、思い返せば常にみんなと一緒にいた1ヶ月でした。
特にめちゃくちゃ笑ったのは、ハギャレンメンバー全員が盛り髪のウィックを被って、パラパラを踊るというシーンでのプチハプニング。ジャンプをしたり回ったりとパラパラを踊るシーンだったのですが、激しい振り付けでめいめい(田村芽実)のウィックがズレてしまったのですが、本人はまったく気付いていなくて。私たちはおもしろすぎて、笑いを堪えられなくなってNGを出してしまったのが面白かったです(笑)」

全国に明るい朝を届けたい!

−ノンノ読者のみなさんにドラマの見どころを教えて!
「軽やかに、力強く、そして楽しく生きていく愛おしいギャルたちを見て、思わず口角が上がってしまうようなテンポ感のドラマをお届けすることで、せわしなく過ごしがちな全国の朝を明るくできたらなという気持ちで日々撮影に臨んでいます。“王道の朝ドラ!”という感じのストーリーではあるのですが、“自分の夢が特にないヒロイン”の結が、人との縁で自分の好きなことや夢を見つけて進んでいく、というところは今までの朝ドラと大きく違うところですし、ノンノ読者の方たちには自分に重ねて観ていただけるんじゃないかな。根本ノンジさんのテンポの良い脚本もあり、肩の力を抜いて元気になれる作品になっています。掛け合いのテンポ感が心地良いので、朝の15分があっという間に感じてもらえると思います。
平成ギャル世代の方や私と同世代の方は、作中に出てくる小道具やメイク、ファッションなども“あれ流行っていたな〜”と懐かしみながら楽しんでもらえるはず。逆に令和世代の皆さんにはすべてが新鮮に見えるのかな? たくさんの愛をギャル魂に込めて、“こんな朝ドラ観たことない!”とお茶の間の皆さんを驚かせられたらと思っています。2024年度後期の連続テレビ小説『おむすび』を通じて、素敵な朝のお時間をお届けできるよう頑張りますので、ぜひチェックしていただけるとうれしいです!」

腕を組んで笑う岡本夏美

Infomation

連続テレビ小説『おむすび』

2024年9月30日 放送スタート
NHK総合・月〜土朝8:00〜8:15 ※土曜は1週間の振り返り
脚本:根本ノンジ
主演:橋本環奈、仲里依紗、佐野勇斗、麻生久美子、宮崎美子、北村有起哉、松平健ほか

平成元年生まれのヒロインが、栄養士として、人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”。
どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、主人公・米田結が、激動の平成・令和を思いきり楽しく、時に悩みながらもパワフルに突き進む。

Staff Credit

撮影/SAKAI DE JUN スタイリスト/高野麻子 ヘアメイク/鈴木海希子 構成・文/大塚悠貴

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