non-noメンバーに登録すると
いろんな特典が盛りだくさん♡
インタビュー
2025.07.07更新日:2025.07.14
7月8日(火)に日本武道館で開催される「モーニング娘。’25 コンサートツアー春 Mighty Magic DX~生田衣梨奈を見送って~」をもってモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する生田衣梨奈さんの卒業連載。最終回はリーダーとして過ごした2024年から卒業するまでの濃密な思い出を語ってもらいました。天才的なプロデュース能力が光る「モーニング娘。’25のメンバーをそれぞれプロデュースするなら?」という質問の回答も必見。メンバーに送る言葉と合わせてお届けします。
※インタビューは新体制が発表される前に行っています ※記事内にバースデーイベントのネタバレを含みます
リーダー時代に複数叶ったうれしい初仕事の話

――2024年のハロー!プロジェクトのコンサートが3マン形式となりました。一緒だったつばきファクトリー、BEYOOOOONDSのメンバーとの思い出があれば教えてください。
つばきファクトリーもBEYOOOOONDSも大好きなグループなので一緒で楽しかったです。 “ビヨ”は自分の中でグループってこうありたいな、こうあるべきだなと思う存在で。今年のハロコンでも結構“ビヨ”の楽屋にいることが多かったし、それぐらい本当に大好きなんです。つばきファクトリーはハロー!プロジェクト愛が強い子が多い印象があります。ハロプロの歴史や先輩一人一人のことをすごく好きでいてくれる子が多いから、自然と距離感も近くなっていって、「生田さんはこういう時にどういうふうにしていますか?」とか、具体的な質問をしてくれたり、プライベートのことも聞いてくれるんですけど、それがうれしくて。今のメンバーだと谷本安美ちゃん、小野田紗栞ちゃん、小野瑞歩ちゃんと話すことが多いです。
――そして同年には石田亜佑美さんが卒業を発表しましたが、何か変化はありましたか。
亜佑美ちゃんの卒業発表を機に、小田(さくら)の雰囲気がすごく変わったことが印象に残っています。あくまで私から見てですが、小田はメンバーが卒業していくたびに、その思いを引き継ぐじゃないですけど、「自分はこれからはこうしていかないといけない」みたいなことをすごく考えるタイプだと思っていて。だから亜佑美ちゃんが卒業を発表してからはそれを模索している感じがしました。
――この年にはノンノの増刊号のカバーにグループで登場していただきました。ノンノでは初カバーとなりましたが、どうでしたか?
めちゃくちゃうれしかったです!みんな可愛く素敵に撮っていただけたし、個人的にもともとファッション誌が大好きで、デビューする前はモデルになりたくて、福岡のモデル事務所に所属していたぐらいなので本当に光栄で。中面では1ページ・ソロでのカットもあってめちゃくちゃアガりました。背が高いわけではないんですけど、スタッフの方から「洋服が似合う」と褒めてもらえて、それもすごくうれしかったです。
――7月には福岡・みずほPayPayドームで行われた福岡ソフトバンクホークス対オリックス・バファローズ戦のセレモニアルピッチに登場し、ノーバン投球が話題になりましたがどうでしたか?
すごく頑張って準備したので筋肉痛がやばかったです(笑)。いつか始球式で自分の運動能力を試したいなと思っていたので、その夢も叶いました。このイベントが決まった時点では誰が投球するか決まっていなかったので、「牧野(真莉愛)かな?」と思っていたんですけど、マネージャーさんから「生田ってボール投げられる?」「野球とかに興味ある?」と一日ごとに質問されて「……おや?」と(笑)。当日はとにかくホークスのスタッフの皆さんが優しくて、ノーバンだったことをすごく褒めていただきました。緊張しすぎて投球した時の記憶はほぼないのですが、地元で大きなお仕事ができたことがうれしかったし、すごくやりがいを感じましたね。ファンではない方々からも褒めていただけたし、たくさん練習したり研究して本当によかったなと思いました。
――11月には『THE FIRST TAKE』にグループ初出演となりました。曲決めや、演出などにはリーダーとして関わったりしたのでしょうか?こだわりについてや反響についてもお話を聞かせてください。
ずっといちファンとして見ていたコンテンツだったので出演が決まった時はめーちゃくちゃうれしかったです!こうやって振り返ると、自分がリーダーになってからすごくうれしい初めての出来事に恵まれていたんだな、と改めて感じます。歌唱動画はグループでこれまでいろいろ出してきたけど、『THE FIRST TAKE』という外部の大きな媒体でできるということで、すごく貴重な経験になりました。うれしい気持ちを自分の中に留めておくのも違うなと思って、先方のスタッフさんにもちゃんとアピールしてきました(笑)。でもいざ本番となると、緊張がすごくて大変でしたね。立ち位置が決まっていて、あまり大きく動かずに歌うのもすごく新鮮で。選曲に関しては番組側からのリクエストで決まったんですけど、いろいろな方々に知られている『恋愛レボリューション21』に加えて、『Wake-up Call~目覚めるとき~』という最近の曲をピックアップしていただき、今のモーニング娘。としての魅力を発信できたことが本当にありがたかったです。反響はとにかくすごくて、周りからはもちろん、これをきっかけに好きになってくださる方が現れたりもしました。やっぱり大勢の人たちが見ている人気コンテンツの力は絶大ですよね。
――コンテンツの話だと少し遡りますが、『最KIYOU』ダンスプラクティス動画で懐かしい名乗り形式の挨拶から始まるシーンが話題になりました。あれは生田さんのアイディアだったのでしょうか?
そうです。やっぱりモーニング娘。のダンスプラクティス動画といえば、これだろうと思って。「それぞれのメンバーが名前を言うところから始めていいですか?」と上の人に聞いたら採用されてよかったです。私たちは練習中に名前のゼッケンをつけたりしないので、知らない人にとっては誰なのか分かりにくくて、興味を持ちにくいかもしれないなと思って。名前をそれぞれ言って挨拶するのはいつもやっているグループのルーティーンなので、その空気感が皆さんに伝わったらいいなという思いもありました。
――同曲はパワフルなダンスで生田さんの存在も引き立っていた印象ですが、周りからの反応はどうだったのでしょうか?
確かにこの曲では褒めてもらうことが多かった気がします。男の子っぽいパワフルなダンスのほうが得意なので、曲調的に自分に合っていたのも大きかったと思います。女性らしい振り付けのパートを任せてもらうことも多いんですけど、自分的にはダボダボのジャージを着て男の子っぽい感じのダンスをするのが一番しっくりきますね。
卒業を決意した理由、ラストシングルでの思い出

――ここからは2025年の話に入ります。加入日の1月2日に卒業を発表ましたが、改めて卒業を決意した理由について教えてください。
卒業を決意したのはもっと前のことですけど、その一番の理由はモーニング娘。としてやりきったという思いが自分の中に生まれたからこそ、“ここまで”という期日を決めたほうがそのゴールに向かってできることを頑張れると思ったからです。そして仕事という面だと、私は圧倒的に任されることが得意なタイプだけど、今後何をやりたいか考えた時に一人でやらないと始められないことが多いな、と思ったことも大きかったです。過去に活動していくことがつらくなって辞めたいと思ったこともあったけど、実際に行動には移せなくて、今回はその時とはまったく違う心境で卒業と向き合っています。ただ、いざ発表してみると2024年は実は最後の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」だった、とか「実は最後の〇〇」ということも多かったので、ファンの人たちが卒業発表で初めて「あれが最後だったんだ」、と分かるというのは仕方なかったけれど切なかったですね。
――過去に辞めたいと思いつつも踏みとどまった理由についてもお聞きしていいですか?
つらくて辞めたいと思っている時はすべてが落ちちゃっている状態なので、辞めるために行動を起こすパワーすらないんですよ。でもその時期になぜか同性のファンがすごく増えて、それが大きな支えになりました。私の女の子のファンって本当にメンタルが強くてへこたれないんです(笑)!だからいい意味で、ファンのみなさんに引っ張ってもらった気がします。
――卒業を決めてからファンと会える機会を積極的に作っている生田さんですが、そこでのエピソードなどもあればお聞きしたいです。
今までトーク会などには来ていなかった人たちも勇気を出して、たくさん会いに来てくれて、自分の卒業にかけているみんなの思いがすごく伝わってきて感動しました。私は自分のファンのことをよくチェックしているし、顔や名前も大体覚えているのですが、写真集のお渡し会で初めて来てくれたな、という方に「今回ツアー全部入りました」と言われてびっくりしたりもしました。卒業パワーのおかげもあると思うのですが、これまでのライブ会場や個別会などでは出会えていなかった自分のファンの方がこんなにいたんだ、と気付くことができて、とても幸せな時間を過ごさせてもらっています。卒業後も皆さんに会える機会は絶対に作りたいですね。
――卒業発表をする上で意識したことはありますか?
発表の仕方はめちゃくちゃ考えていました。しんみり言うのが普通なのかもしれないけど、「今まで14年半も頑張ってきて次の第一歩を進もうという人が、暗い感じで言うのは違くない?」という気持ちがあって。このグループにいて、この活動をやりきったよ、という明るい発表にしたほうが、ファンの皆さんとしても「やりきったね」と明るく言えるし、そういう環境にしたいと思ったんです。でもあまりに明るく発表しすぎて、内容に気が付いてない人も何人かいたらしいです(笑)。明るく卒業発表したことにはちゃんと意味があるので、そこを理解してもらえたらうれしいなと思います。最近は文面でまず卒業発表をするケースが多いので、言葉で伝えるというケースもなかなか珍しかったかもしれません。卒業発表に限らず、ツアー中に写真集の発表や卒コン発表も自分の口からまずファンの皆さんにお伝えしたくて、会社の方にお願いしてそうしてもらいました。
――メンバーにはどのタイミングで卒業することを伝えたんでしょうか?
発表するまでは会社内でも本当に限られた人しか知らない状態だったんです。特に懐いてくれていた(山﨑)愛生ちゃんには、先に伝えたほうがいいかなと迷ったりもしたのですが、メンバー間で差をつけたりするのは違うなと思って、結構直前までみんなに秘密にしていました。メンバーのことを信用していないとかではなく、リハーサルの空気などが変わってしまったりすることで、それが自然と周りに広まったりすることは避けたくてそういう判断となりました。なので卒業の打ち合わせなどは基本的に外ですることが多かったです。でも卒業発表をする「1月2日のハロー!プロジェクトのコンサートには来てください!」と自分から発信していたり、2024年のバースデーイベントで「また来年」とは言っていなかったので、なんとなく気付いているファンの方もいたようです。当日は『かっちょ良い歌』で始まったんですが、ステージに出て自分のファンの方を見つけた時は泣きそうになりましたね。
――7年ぶりの発売となった写真集『présent』についてもお話しを聞かせてください。
私自身女性らしい体型の方の写真集が好きなので、写真集を出すと決まった段階から女性らしい丸みを出せるようにたくさん食べてボディメイクも頑張りました。présent(現在)というタイトルにしたのは、今のモーニング娘。としての自分が出せる最後の作品にはなるけど、ここから未来に繋がるお仕事があればいいなと思って。未来ありきの現在という気持ちを込めて名付けました。撮影はとにかく楽しくて、卒業した後もこういう感じの写真集をまた出せたらいいなと思いました。
――ラスト参加となるシングル『気になるその気の歌/明るく良い子』についてもここでお話を聞かせてください。
2曲とも聴いて、「つんく♂さんってやっぱり私に明るいイメージを持っているんだな」と改めて感じました。昔からユニットやカップリング系の曲でも盛り上がり系の曲をいただくことが多かったので、その系統を踏襲する楽曲でうれしかったです。『気になるその気の歌』はロックな感じで始まるのに途中で音頭調に変化したりして、おもしろい構成になっているんですけど、私はそういうのが大好きだし歌っていて楽しい気持ちになれるのですごくお気に入りです。ソロパートの歌詞に“好奇心”というフレーズがあるんですけど、自分の活動を振り返ってこの14年ワクワクしたことばかりだったし、外のお仕事も含めとにかく好奇心を味方にお仕事をさせていただいていたなと思ってすごくグッときました。そして振り付けは初めてえんどぅさんに付けていただいたんですけど、モーニング娘。を好きでいてくれる方だからこそのオマージュっぽい振りが取り入れられていたりして、それもうれしかったです。ただ本当に振りが難しくて、ちゃんと入れるまでにすごく時間がかかってしまいました。でもファンの皆さんからすごく好評で、頑張ってよかったです。
『明るく良い子』はモーニング娘。ではおなじみの存在、YOSHIKO先生の振り付けだったんですけど、いい意味での実家感じゃないですけど、すごい安心感がありました。確かフルの振り付けを30分くらいで覚えたんですよ。「やっぱり生田は覚えるの早いね!」と声をかけてもらって、こういう会話ができるのもラストになるのかなと思って感慨深くなったりもしました。振り付けの中にメンバー全員で顔を見合わせるシーンがあるんですけど、モーニング娘。って今までそういうのがあまりなかったので、それがすごく新鮮でよくて。歌詞は初披露した時にファンの皆さんがすごく私っぽいと言ってくださってうれしかったです。私のパートは方言になっているんですけど、考えたら昔から方言っぽいパートをもらうことが多かったなと思って。今まで自分らしいと言えるパートの特徴はないなと思っていたんですけど、方言かもしれないと気づきました(笑)。
――ファンの間ではニューシングルのサビ前の曲調が、一部生田さんのデビュー曲の『マジですかスカ!』に重なる部分がある、ダンスシーンの4人のセレクトが9期のメンバーカラーのオマージュではないかなど、解釈的な部分でも盛り上がりを見せていましたが、真相はどうなんでしょうか?
そのことに関しては、私たちは何も言われてないので知らないんですよ。たまたまかもしれないし、もしかしたらこっそりそういう意味合いを持たせているのかもしれませんし……。実は!と言えたらよかったんですけど、そういう回答にならなくて逆に申し訳ないです(笑)。
――『気になるその気の歌』のMVのサムネイルにもなっているハーフツインお団子のヘアが可愛いと話題になっていましたが、あのスタイルは生田さん発だったのでしょうか?
ファンの方はよく知っていると思うんですけど、モーニング娘。って入り時間が後輩から順番になっているんですよ。なので一番先輩の自分が入った頃には、ほとんどのメンバーのヘアが完成しているんです。いつもはメンバーとかぶらないスタイルという制限がある中で自分のヘアを決めることが多いんですけど、今回はスタッフさんやメイクさんから「上げたほうがいいんじゃない」って声があったので、お団子にしようとなって。でも振り付けのえんどぅさんから髪を振ってほしいというリクエストがあったので、MVではハーフツインのお団子になりました。ヘアメイクさんが飾りをプラスしてくださって可愛くなってうれしかったです。
――『明るく良い子』のMVの思い出もあればお聞きしたいです。
『明るく良い子』のMVで万華鏡をのぞいているシーンのカットは超盛れているのでお気に入りです(笑)。ちなみに万華鏡をのぞいているのが私と野中(美希)だけなのは、歌割がそうなだけです。監督は今回のツアーのオープニング映像も撮ってくださっている方だったんですけど、そこで一人一人ちゃんとマンツーマンでいろんなお話をする機会を作ってもらったり、私も空き時間などにたくさんコミュニケーションを取っていたので、そこからのMV撮影という流れがすごくよかったなと思っていて。今の私たちを理解してもらってその上で撮影したので、それが映像にもしっかり出ていると思います。
――ラストシングルをライブで披露した時の反響についてもお話を聞きたいです。
『気になるその気の歌』は初披露のタイミングにもかかわらずBメロを歌った瞬間にえりぽんコールが入ってファンの皆さんはさすがだな、と思いました(笑)。でもメンバーが横揺れしているだけのところで、歌のほうに合わせてオイオイオイを早取りしてるのを見て「ちょっと違う!」と指摘したくなったりもしたり(笑)。でもそうやってすぐリズムに反応してくれるのも、ハロプロのファンをめちゃくちゃ感じました。
――自身の卒業後、この2曲をどんなふうに繋いでいってほしいかなど考えたりはしますか?
2曲ともいい意味でいわゆる卒業ソングという感じではないので、だからこそ今後もライブで盛り上がる楽曲としてどんどん育っていったらいいなと思います。見ても聴いても飽きず、この曲が流れるとうれしい気持ちになる、みたいな存在になってもらえたら何よりです。ダンスはハードでキツいんですけど、今後もどんどんパフォーマンスしてもらえる感じになったらいいですね。
――ラストのツアー自体はホール千秋楽を迎え、残すは卒業公演のみとなりましたが、改めてツアーを振り返った感想をお聞きしたいです。
地元・福岡での公演とホール千秋楽となった大阪の公演では思わず泣いてしまいました。福岡ではとにかく達成感がすごくて、やりきったなと思えるコンサートができたと思います。大阪では最初泣くつもりは全然なかったんですよ!でも客席にいる母を見つけて、母が泣いていたのでついもらい泣きしてしまいました。ラストツアーは常に誰かしら友達が駆けつけてくれるような状態で、中には何回も来てくれる子もいたりして、本当にありがたかったです。ファンの皆さんを含め、大好きな人たちに囲まれてパフォーマンスをする幸せを噛み締めました。
――千秋楽では、他のメンバーはどんな様子だったのでしょうか?
羽賀ちん(羽賀朱音)は3曲目ぐらいから既に泣いていたみたいです。そして私が泣いたタイミングで野中も一緒に泣いてくれて。全然いいのに「私が泣いたせいで生田さんとファンの方たちの間に水を差すようなことをしてしまった」と言っていて。「そんなことないし、逆に私のファンはうれしかったと思うよ!」と伝えました。よこ(横山玲奈)も千秋楽と福岡の時は隣でずっと「泣きそう、泣きそう」と言ってくれてましたね(笑)。よこはフラットで、今までそんなことを言うような感じじゃなかったので、なんかすごくグッとくるものがありました。今回のツアーでは私の「明るく卒業をしたい」という意向をメンバーのみんながすごく理解してくれていて、普段より泣いたりしんみりしないように意識してくれていたみたいで、その気持ちも本当にうれしかったです。
卒コンとラスト・バースデーイベントへの意気込み、大切なファンとの思い出話

――改めて日本武道館での卒コンに向けての意気込みがあれば、教えてください。
ラストツアーはとにかく後悔したくないと思って臨んでいたので、一つ一つの公演をいつも以上に大事にしてきたし、その完成形を日本武道館に持っていきたいという思いでやっていました。ちなみにホールツアーでは毎公演いろんな髪型にしていたんですけど、その中で一番納得できたもので武道館に出たいなと思っていて。一人髪型オーディションをしていました(笑)。パフォーマンスに関しては当日にならないと分からない部分もあるので、練習をしてきた自分を信じてやるしかないんですけど、ビジュアルに関しては事前にちゃんと考えておくことができるので、妥協したくなくて。ニキビのひとつも作らない!という気持ちはあるんですけど、現状大好物のラーメンだけは我慢できていないです(笑)。
――ラストツアーには今までの卒業メンバーでもなかったくらい、生田さんの希望が強く反映されていると伺いましたが、改めてこだわった部分をたっぷり教えてください。今のタイミングだからこそ話せるエピソードもあればお願いします。
演出や映像、セットにまで意見を出させてもらうのは私も初めてのことだったので、スタッフさんとコミュニケーションを取る機会がたくさんありました。本当にそれがすごく楽しかったなと改めて思います。こだわりがある分、オーダーや修正も細かくなってしまって申し訳ない気持ちもあったけど、皆さん何度も確認してくださって、私が納得するまで付き合ってくれて本当にうれしかったです。セットはアニメだったり、自分の好きなものからインスピレーションを受けて作ってもらいました。メンバーそれぞれの顔立ちや肌がきれいに見えるように、白を基調にしたセットになっています。オープニング映像に関しては、自分がお客さんとしてライブに行った時に何が一番ワクワクするか考えたんですけど、オープニング映像からの本人登場の瞬間が一番気持ちが高まるなと思って。なので、その流れをすごく意識しています。メンバーが普通の女の子から魔法にかけられてモーニング娘。になるというストーリーを作ってそれを表現しているんですよ。
――このインタビューが公開される日は、最後のバースデーイベントの日でもありますが、今ギリギリの範囲で言えることを教えてもらえるとうれしいです。
SNSでも匂わせていたので皆さんもうお分かりかと思うんですけど、ゲストに9期メンバーでOGでもある(譜久村)聖と(鞘師)里保の二人を迎えます。そして3人で『アイサレタイノニ…』をパフォーマンスします。自分の卒業前に9期メンバーで何かやりたいとは思っていたので、相当早めの段階から動き出してはいたんですけど、みんな忙しかったりするので、やっと調整できたのが本当にギリギリでバースデーイベントのタイミングとなりました。(鈴木)香音ちゃんにももちろん連絡しましたよ!こだわりはやっぱり9期4人の曲なので、香音ちゃんが出るのは難しいけれど歌割りはそのまま残したくて、香音ちゃんの部分は音源を流して3人でパフォーマンスすることにしました。今後も9期でのイベントをすることはあるかもしれないけど、モーニング娘。の現役でいる生田衣梨奈としては最後になるので実現できてよかったです。できるだけ多くのファンの方が来られるように会場選びもスタッフさんが頑張ってくださって、今まで応援してくださった皆さんにしっかりと見届けてもらえたらうれしいなと思います。そしてバースデーイベントはファンとの時間を一番大切にしたいと思っているので、例年よりもさらに交流している感覚が味わえるような内容でお届けする予定です!
――卒業を目前にしてファンと会う時間もたくさんあったと思うのですが、印象に残っているエピソードを少しだけご紹介いただけたらうれしいです。
ゴルフコンペ「えりぽんカップ」のラストで一人の女の子がすごく泣いてくれたことが印象に残っています。「今まで現場に来ることはなかったけど、14年間ずっと応援してました」と言ってくれて、めちゃくちゃうれしいなと思って。今回のインタビューでも「いつも会いに来てくれるファンの人をまず大事に」みたいな話を何度かしたと思うんですけど、人それぞれの気持ちやさまざまな事情、応援の仕方があるということももちろん分かっていて、どんな形でも応援してくださる方に対しては常に感謝の気持ちを持っていました。だからこそ最後だからと、勇気を持って行動してくれたファンの存在には本当に感動したし、目の前にしたら自分も泣くしかありませんでした。なんだか泣いたエピソードばかりになってしまいますね(笑)。
――「えりぽんカップ」の翌日にはラストフェスとなる「GREEN FLASH FES 2025」がありました。その感想も教えてください。
実は開始早々片方のイヤモニが壊れちゃって、もう片耳の方で小音しか聴こえない状態でのパフォーマンスだったんですよ。煽りを入れるところも結構あったし、『泡沫サタデーナイト!』ではDJパートもあったりしたので、外と中の音の差が分からない、ちゃんと音が聴こえず耳が塞がれたような状態で乗り切れるのかと不安を感じました。いっそ壊れた方のイヤモニを外してパフォーマンスするという手もあったんですけど、最後のフェスでファンの皆さんに焦った素振りを見せるのは嫌だったし、外すことで心配させちゃうのも違うなと思って結局そのままで乗り切りました。そんな感じだったので、個人的には最後のフェスでやりきれてない気持ちもあるんですけど、ファンの皆さんが喜んでくれたなら全部よかったなと思えます。
――モーニング娘。はまだ今ほどアイドルがフェスに登場する前から出ていることもあり、いろんな経験があると思いますが、他に印象に残っていることはありますか?
インタビューでは初登場となった「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」のお話をすることが多いんですけど、個人的には「イナズマロック フェス」もすごく楽しくて。ジャンルは違ったりするけど、同世代でかつグループ活動をしている人たちが多く出ていたので、すごく刺激をもらいました。
同世代のグループといえば、「GREEN FLASH FES 2025」ではお友達のふーりー(古澤里紗)がいるCUTIE STREETさんとも共演できてうれしかったです。ステージの上にいるふーりーはキラキラと輝いていて、見ている人に元気をくれるオーラを放っていて。それを見た時に改めてアイドルってすごいな、素敵だなと思いました。自分の好きな“アイドル”ってどんな時でも常に、ポジティブなパワーを与えてくれる存在なんだなと再確認できてうれしくなったし、自分のモチベもアップしました。
――いろんなお話を聞いて「やりたいことやできることをすべてやってから卒業する」という意気込みが感じられますが、逆にやり残したなと思うことはあったりするのでしょうか?
一個だけあるんですよ。『女子かしまし物語』をどうしてもやりたかったんです。でも結局、つんく♂さんとのタイミングが合わずそれは叶わなかったんですけど、昨日ディレクターさんと話していて「メンバー全員分が難しかったとしても、例えばメドレーとかで生田のところだけ書いてもらえないか交渉することはできたかもしれないね」という話になって。お願いしたところで叶ったかは不明ですけど、ダメ元で交渉すればよかった……と今ちょっと後悔しています……(笑)!
――リーダーという立場で卒業を目前とした今、どんな心境なのかも教えてください。
最後までやるぞ、という気持ちが強くあるので、今の段階ではまだ安心みたいな感情はないです。卒業前のタイミングでファンの皆さんにご心配をかけたりもしたので、逆にここで踏ん張らないといけないぞ、頑張るぞという気持ちのほうが出ているのもあるかもしれません。自分だけじゃなくて、今こそメンバー全員で頑張らないと!という感じですね。どんな時でも今後のモーニング娘。を好きになってくれる人を増やしていくぞ、という気持ちでいることが大事だと思っています。
――ノンノの卒業連載も第一回目が公開となりました。リムレス眼鏡の生田さんが新鮮とバズっていましたが、反響はありましたか?
「いいね!」ってめちゃくちゃ連絡が来ました。しかもあの写真のおかげでインスタのフォロワーが100人ぐらい増えたんですよ(笑)!きれいに撮影してもらって本当にありがたいです。この記事が公開される頃には後輩の回もアップされていると思うんですけど、どういう内容なのかは聞いていないので、それも読むのが楽しみです。たくさん褒めていてほしいな(笑)。
――(笑)。ファンの皆さんからは常に肯定的なメッセージをもらっていると思うのですが、どうですか?
それが私のファンって例えばZDO(全国同時お見送り会)でお会いできる時があったりしても、質問コーナーとかではあまり名乗り出て来てくれないんですよ!だから私ばっかりしゃべってるみたいなことが多くて(笑)。それもあって卒業フィーバーじゃないですけど、今年になって自分のファンの方がいろんなところから駆け付けてくださって、本当にびっくりなんですよ。
メンバーの魅力が引き立つプロデュースプラン、送りたい言葉

――ノンノの卒業インタビューでは毎回、こちらで設定したテーマをもとに他のメンバーのことを語っていただくのが恒例となっているのですが、生田さんには「もし後輩のステージをプロデュースするとしたら?」というお題を元に語っていただきたいです。具体的な楽曲と衣装や魅せ方なども一緒に教えてください。
弓桁(朱琴)は舞台を見るのが好き、女役よりも男役が好きというタイプなので、タキシードっぽいスタイリングで『SONGS』がいいと思います。「生きるのが下手」という最初のフレーズでハットを取って歌ってほしい。本人はまだ若いし、ラメなどキラキラしたメイクのほうがテンションはアガると思うんですけど、あえてのマットメイクで、片方だけ編み込みを作るようなヘアアレンジがいいんじゃないかと思いますね。スーツにパンプスを合わせて、リズムを刻みながら歌うみたいな、ちょっと引き算した感じでカッコよく魅せてほしいです。本人は装飾をいっぱいつけたがるのが可愛いんですけど(笑)、つけるとしてもシンプルで小さいものですね。立ち姿がきれいな子なので、それを活かしたいです。弓桁は昔ながらのモーニング娘。らしさがある子とたびたび言われていますが、個人的にマインドは黄金期、パフォーマンスはプラチナ期っぽい感じがするなと思っていて。先輩へのリスペクトもすごくある子だから、パフォーマンスにもそれが出ているんですけど、弓桁には弓桁だけのよさがたくさんあるので、これからは自分らしさを追求することも同じくらい頑張ってほしいです!
はるさん(井上春華) には『初めてのロックコンサート』を歌ってほしい!切ないけど芯のある感じがすごく似合うなと思って選びました。タイトルの“初めて”という感じもなんかイメージにピッタリじゃないですか?しかもはるさんは、成長してからでも初めて感を出せそうだなと思うんです。衣装はツイード調で、ミントグリーンのカラーで。アップヘアが似合うので、ポニテかハーフツインとかにしてほしいです。はるさんは下ろし髪だと少し大人しい印象に見えちゃう気がして、パフォーマンスでは髪は上げたほうがいいんじゃないかなと個人的に思っていて。それから私は本当にはるさんの歌声が大好きなんですよ。素敵な声を持っているのになぜか自分に自信がなさそうで、だからこそ自信をつけてもらうためにいいところを伝えてあげないと、と思って接することが多いです。衣装は弓桁がスタイリッシュでシンプルな感じなのに対して、はるさんは正反対な、ザ・アイドルっぽい大きいリボンやフリルなんかの装飾があるものが似合うなと思います。
櫻井(梨央)は、『すんごいマイバースディ』。見た目の感じ的にかっこいい系の曲を当てたくなるけど、あえてこういう可愛い明るい系の曲で、つんく♂さん節も入っている楽曲をすることで、モーニング娘。として活動する櫻井の魅力がもっと引き出されるんじゃないかと思って選びました。衣装は「モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX」で着ていた、キラキラの大きなリボンをつけたメンカラ衣装みたいな感じがイメージ。衣装も本人っぽいモード系じゃなくて、曲に合わせた可愛い系がいいですね。昔ながらのモーニング娘。っぽいものを着て、モーニング娘。を味わってほしいんです。櫻井はパフォーマンスをする時にリズムや音に捉われがちなんですけど、それだけではなく歌詞を届けるのがモーニング娘。だから、歌詞に共感したり、意味を伝えようとすることももっと大事にしてほしくて。本人が行き詰まっていそうな感じの時に、「歌詞のことをもっと意識すると変わるかもよ」という感じでさりげなく伝えてみました。櫻井ってしょげていると黙って隣に来るのでその時に(笑)。最近はちょっと自信をなくしている感じに見えることもあるけど、私は未来のモーニング娘。を託したいメンバーだなと思っていて、すごく期待してますね。
(山﨑)愛生ちゃんは『女に 幸あれ』。歌い上げる系の曲が似合うし、自分のものにして歌いこなしそうな感じがして選びました。愛生ちゃんって自分のパートをキラーパートにするのが上手で。ちょっと(佐藤)優樹ちゃんに似ていて、天才肌なタイプだと思います。一緒に活動していく中で「これはもう愛生ちゃんの曲だよね」と思わされることも本当に多かったです。衣装はちょっとギャルっぽい感じの2段フリルミニにチューブトップ、はだける系のジャケットを合わせたいですね。足元はロングブーツでヘアは下ろしている系がいいと思います。迷彩柄とかもすごく似合いそう。見た目はまだ幼い部分もあるけど、心情だったり考え方はどんどん大人になっているので、最近はそれがパフォーマンスにも出ている気がします。3年後にどうなっているか超楽しみですね。パフォーマンスに関してはなんの心配もないのですが、これからはもっと「自発力」も大事にしてほしいなと思っていて。聞かれたら話すのではなく、自分で思ったことはどんどん自分で発していったほうがいいし、そういう部分にももっと貪欲になっていってくれたらうれしいです。
(岡村)ほまれは、『涙が止まらない放課後』。衣装は赤チェックスカートの制服スタイルでロングブーツかローファーを合わせたいです。ほまれの声の可愛さが活かせる楽曲だし、この曲でメインを務めている石川梨華さん、紺野あさ美さん、藤本美貴さん、道重さゆみさんの4人と並んでもバランスが良い、モーニング娘。っぽい雰囲気を持ったメンバーだと思うので選びました。ほまれなら、あの4人の中にいても自分らしさを出せると思うんですよね。完璧にこなしてほしいというよりは、今のほまれらしさを全開でパフォーマンスした感じで見てみたいです。ビジョンの周りにハートをいっぱい出したりして、その中で大きく抜かれている感じとかを想像しています。ほまれは今後、ダンスにすごく期待していて。ハロコンのハロプロダンス部のメンバーに選ばれたり、本人もすごく頑張っているし、自信がついて意欲的になっていると思うんですけど。グループをダンスで引っ張るぐらい、さらに磨き上げてほしいです!
北川(莉央)は『愛の炎』。アルバム『Fantasy!拾壱』に収録された田中れいなさんのソロ曲で、切ないけど女の意思が強くあるイメージの曲です。北川自身はなぜかよく「できてない」って言ったりするんですけど、その歌に救われたり魅了された人はたくさんいるし、私は北川の歌が大好きなんです。だから歌をしっかり聴かせるステージを見せてもらいたいんですよね。『愛の炎』は北川の声のよさがすごく生きそうで、説得力が出る楽曲だなと思ったので、聴いてみたい。直前まで悩んだのは『哀愁ロマンティック』。でもこの曲に関してはソロじゃなくて、道重さんや聖と一緒に歌ってほしいんですよ。北川は器用だし歌も上手だから、ソロで歌って完成系にまで持っていくことができると知っているけど、あえて先輩と絡むことでついていってる、みたいな感じも見てみたいなと思って。衣装に関しては本人も好きな形だと思うんですけど、やっぱりパフスリーブのトップスが似合うからそこはキープしつつ、ボトムスをちょっと変えて遊びたいですね。プリーツスカートとか動きが出る感じのものがいいかも。それから今ご心配をおかけしている件に関しては、時間がたった今も4月18日の私のブログに綴っているものと気持ちに変わりはないです。
横山(玲奈)は『自信持って 夢を持って 飛び立つから』。よこはもの悲しい系の曲を与えられがちな印象があるけど、私は「イエイ!」と元気な感じだったり、「そばにいるからね!」「味方だよ!」みたいに投げかける系の曲を歌っている時が好きで。あの笑顔に救われている人も多いと思うので、その笑顔が似合う前向きな楽曲を選びました。この曲ではダンスというよりスタンドマイクで歌ってて、盛り上がったらマイクだけ手に取って自由に動く、高橋愛さんみたいなムーブがイメージ。よこはそういうのも絶対うまいと思うんですよ。あと個人的によこのダンスも超好きなんです。ダンスがめちゃくちゃうまいので、思い切り踊ってほしい。いつか動きやすいだぼだぼのデニム衣装を着て踊ってほしいなと思います。ステージの外では今までどちらかといえばフラットなイメージがあったけど、最近は前よりも感情を出している姿を見かけることが増えてうれしいです。多分自分の素直な気持ちとか弱みを人に見せたくないと思っているタイプだと思うんですけど、よこが素直な自分を出すことでそこにグッとくる人はかなり多いと思うので、そんなふうになってくれてもいいのにな、と勝手に思っています。
羽賀ちん(羽賀朱音)は『AS FOR ONE DAY』。今の羽賀ちんが歌ったら、すごく魅力的だし、悲しいけど芯が強い感じが伝わりそうだなと思って選びました。そして羽賀ちんといえば台詞パートのイメージもあって、すごくうまいので台詞がある楽曲にしたのもこだわり。衣装は白のタートルネックトップにメンバーカラー・オレンジのチュールスカートに手袋とかがいいかな。昔『普通の少女A』をパフォーマンスしているのを見てすごくいいなと思ったんですけど、あの曲も芯の強い女の子の姿が浮かぶ楽曲ですよね。「本当はこういう女の子じゃないんです」という歌詞より、ああいう「私はこういう女の子です!」と言いきるような歌詞が羽賀ちんは似合うなと思います。羽賀ちんは人に寄り添うことができるメンバーだからグループにいてくれて心強いなと思う一方、先輩になるにつれて誰かに頼る機会がどんどん少なくなっている気がするから、頼れる人をもっと増やしてほしいなと思います。私と羽賀ちんは同じ趣味があったりするので、ここ2年ぐらいはより話をする機会が増えてすごく距離感が近くなったけど、そういう関係性があって仕事の話もできるような同期以外のメンバーも出てきてくれたらいいなと思っています。
牧野(真莉愛)は『浪漫 〜MY DEAR BOY〜』。即決でした。平成の女の子っぽいだぼだぼジャージとか着てパフォーマンスしてほしいです。もしくはだぼだぼのパンツにタートルニットとかで、もうちょいきれいめな感じでもいいかも。今回のツアーで着ている2着目の衣装みたいなのもいいですね。サイドポニーをして、サンバイザーをつけさせたいです。牧野は可愛い曲が好きだったりもするけど、魂はロックテイストだから“浪漫”が似合うなと思います。外仕事をすごく頑張っているメンバーで、モーニング娘。のことを知らない人たちとの架け橋になってくれる大事な役割をしてくれているんですけど、誰にでもできることじゃないからこそ今後も引き続き頑張ってほしい。それと牧野って感受性が豊かでいろんなことを考えていると思うんですけど、それを他人に説明したりするのが得意ではないイメージがあって、ライブの感想もドラゴンボールのセリフや野球の話になったりするじゃないですか。でも私はその日のライブで牧野が感じたことを、たまにはちゃんと聞いてみたいですね(笑)。シンプルな内容からでいいので、そういう気持ちや考えをもっと他の人に共有できるようになってくれたら、他のメンバーもファンの皆さんもすごくうれしいと思うんじゃないかな。最終的には牧野が愛を持って送ってきたモーニング娘。人生を、みんなに語れるようになったら、本当にアツイなと思います。
野中(美希)は『花が咲く 太陽浴びて』。リリースしてから7年ほどたっているのですが、そこから経験を積んでいろんなものを汲み取れるようになった今の野中が歌うと、めちゃくちゃ魅力的だろうなと思って選びました。昔に比べて自分の意志をちゃんと強く出せるようになったなと思うので、それが歌にも出たら素敵だなと。ステージ上ではシンプルに上の階段から下に降りてくるだけでも魅せられると思います。イントロとアウトロだけ踊って、それ以外は真ん中でリズムを刻んでいるみたいなイメージで。あとはつんく♂さんばりに真ん中にいてほしいです(笑)。衣装は2023年の春コン「~glad quarter-century〜」で着た白の衣装が本当に似合っていたので、最新の野中が着ているところをまた見たいですね。あの時の衣装、実は野中は短い髪の想定だったんですけど、映像を撮った武道館ではエクステをつけていたので短い髪バージョンで残してほしい(笑)。野中は特に頼りにしている後輩メンバーで、今思っていることなどもそのつど伝えてきました。今後は私ができなかったことを含めて思いをつないでもらえたらうれしいです。
小田(さくら)は『すべては愛の力』。タイトルも歌詞も小田って感じがするので選びました。小田といえば、哀愁漂う系の楽曲をイメージする人が多いと思うんですけど、ファンからするとそれだけじゃなくて爽やかな曲を歌っていたり、メンバーと戯れているような姿も見たいんじゃないかと思うんですよ。だからそういうみんなが欲張りに見たい小田の姿を想像して選曲してみました。衣装は小田的に平成っぽいテイストがお気に入りな感じがするので、キラキラのショーパンとかをはかせたいです。「モーニング娘。’15コンサートツアー秋〜PRISM~」の紫の衣装みたいな感じもいいかも。小田は使命感みたいな気持ちがすごくある子なので、最近は“自分がやるべきこと”に注力している感じがするけど、私は同時に”純粋に自分がやりたいこと”もしてほしいなと思っていて。小田がやりたいと思っていることをして、その背中を見せるだけでもきっと後輩たちはついてきてくれると思うから、みんなを信じて自由に動いてほしいです。超ストイックで熱量を表に出していく小田だけど、もし小田と同じ熱量に見えなくても、出力の仕方が少し違うだけでメンバーみんな熱いものはあるから、その個性を捉えていってくれたら、もっともっと最強の小田になると個人的には思うんですよね。
――たっぷりと語っていただき、ありがとうございました。最後にまだ決まっていないこと、話せないことも多いと思いますが卒業後のことについて可能な範囲で教えてください。
全然休む気持ちはなくて、表に出る仕事はチャンスがあればどんどん挑戦させていただきたいです。プライベートでは、卒業することで日数が必要な海外にも遊びに行けるようになるので、いろんな場所にある夢の国に行きたいですね。香港はすでにお友達と一緒に行くことが決まっていて、今からすごく楽しみ。あとは各地で開催されている「Pokémon GO」のイベントにも参加してみたいんですよ。「エーペックスレジェンズ」もたくさん練習してもっと強くなりたいし、配信もできるようになれたらいいなと思っていて。でも何を一番したいかと聞かれたらやっぱり仕事かも。ゴルフのお仕事はもちろん、雑誌などで撮影していただくことも大好きだし、バラエティにも挑戦したい。演技に取り組む周りの子たちを見ていて、学びたい気持ちもあります。仕事に対して内に秘めたものは昔から変わらずずっとあるんです。でもまずは目の前にあることから。今のモーニング娘。を、卒業コンサートでの私の姿を、しっかり見届けていただけるとうれしいです。
何回かにわたりましたが、合計約8時間半くらい話しましたね(笑)。こうやって自分の活動を振り返るインタビューをしていただけたことも本当に光栄でした。ありがとうございました!
モーニング娘。’25のInformation

7月2日(水)発売された、75枚目の両A面シングルにして、生田衣梨奈さんのラストシングル。初回生産限定盤SPに付属するBlu-ray Discには「COUNTDOWN JAPAN 24/25」(2024/12/30 幕張メッセ国際展示場)の映像と、話題になった「THE FIRST TAKE」の歌唱映像も収録。
●いくたえりな 1997年7月7日生まれ、福岡県出身。2011年に9期メンバーとしてモーニング娘。に加入。2014年にサブリーダーに就任、2023年11月よりリーダーを務める。愛称はえりぽん、メンバーカラーは黄緑。特技はゴルフでベストスコアは85。確固たるアイドル観を持ち、情に厚く、ストイックな一面も。身体的能力も高く、バク転などアクロバットをパフォーマンスに生かすことも。ノンノ本誌にもたびたび登場し、バラエティ番組などでも活躍する多彩な才能の持ち主。
衣装すべて/スタイリスト私物
撮影/山越翔太郎 ヘア&メイク/𠮷﨑沙世子(io) スタイリスト/佐藤朱香 取材・原文/武内亜紗

インタビュー
【モーニング娘。’25】横山玲奈卒業記念WEB連載 第三回 多くの人を惹きつける天性の表現力、大好きなメンバーへ愛のメッセージ
2025.12.04

インタビュー
【モーニング娘。’25】羽賀朱音卒業記念WEB連載第三回:モーニング娘。への変わらぬ愛と大きな決断、“この瞬間”を刻む曲に込めたメンバーへの思い
2025.12.04

インタビュー
箱根駅伝の魅力や走る楽しさをトーク! 太田蒼生選手&平林清澄選手&井上咲楽さんがアディダスのイベントに登場
2025.11.29

インタビュー
【前田拳太郎】映画『栄光のバックホーム』役作りからモチベーションを高めたアニメまで深掘り!
2025.11.28

エンタメ
【モーニング娘。’25】横山玲奈卒業記念WEB連載 第三回 多くの人を惹きつける天性の表現力、大好きなメンバーへ愛のメッセージ
2025.12.04

エンタメ
【モーニング娘。’25】羽賀朱音卒業記念WEB連載第三回:モーニング娘。への変わらぬ愛と大きな決断、“この瞬間”を刻む曲に込めたメンバーへの思い
2025.12.04

エンタメ
スターバックス「スモア チョコレート フラペチーノ®」実食レポ、しゃぶ葉のラムしゃぶ麻辣湯フェア、神宮外苑のクリスマスマーケット…【 大学生エディターズ・WEEKLY TOP10】
2025.12.04

エンタメ
『僕のヒーローアカデミア』原作名場面カレンダー、timelesz篠塚大輝くんの大学生活、モーニング娘。’25横山玲奈卒業記念連載…【人気記事TOP10】
2025.12.02