映画 『アキラとあきら』出演! 上白石萌歌さんにインタビュー。お仕事以外に夢中になっていることは?

2022.08.21

ノンノinterview

【ノンノインタビュー】上白石萌歌

スーツを着て挑んだのは大好きだった池井戸作品

上白石萌歌

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──零細工場の息子と大企業の御曹司という、違う境遇に生まれた同じ名前の男たちの運命を描いた『アキラとあきら』は、ベストセラー作家・池井戸潤の原作を映像化した手に汗握るお仕事映画。

「『陸王』など、池井戸さんの作品は個人的に好きで読んでいましたし、今回の原作もすごくスピーディであっという間に物語に入り込めました。いつも思うのは、池井戸さんはどれだけ自分に厳しく生きていらっしゃるんだろうってこと。仕事に対して闘志を燃やしている人たちがたくさん描かれていて、”ああ、自分はこんなんじゃダメだ”って水をかけられたような気持ちになるんです。この映画も自分の甘さに気づかされるような、パワーを持った作品だと思いました」

──演じたのは、竹内涼真さん演じる山崎瑛とともに、横浜流星さん演じる大企業の御曹司・階堂彬の危機を救おうと奮闘する銀行員の水島カンナ役だ。

「今までスーツを着る機会がなかなかなかったですし、社会人をちゃんと演じきることができるか不安でした。所作指導で名刺交換の仕方を教わったり”銀行員とは何か”みたいなことが書かれた本で勉強してから現場に臨みました。竹内さんと横浜さんは、私が生涯口にすることがないであろう、専門用語が膨大なセリフをスマートに口にされていて。近くで見られて勉強になったし、幸せでした」

──絶望的な状況からの逆転劇を描いた本作。上白石さん自身も過去に、乗り越えるのが難しい壁に直面したことがある。

「過去に撮影で、自分が経験して身につけたことが何も通用しないと感じる瞬間があって、すごくしんどかったんです。でもそのおかげで、何ができて何ができないのか、自分自身を深く知ることができました。その経験は、今の私の財産になっています。当時はつらかったけど、終わって初めて気づくこともたくさんあった。もがける時にもがくことは、大切なんだなと感じました」

Q

社会人の先輩としてノンノ読者に伝えたいことは?

想像を超えた怖さはそんなにないです!

何かに初めて挑戦する時は不安になるけれど、ある本に「人は過去と未来しか悩まない」と書いてあって。今に集中していると不安になる暇はないし、想像を超えた大変さはそんなにない。心配しすぎずに勇気を出して飛び込んでみると、案外乗り越えられることは多いと思います!

Q

お仕事以外に夢中になっていることは?

音楽! 三線にハマってます

NHK朝ドラの『ちむどんどん』で三線を弾く役を演じているうちに、プライベートでも夢中になって、おうちでも弾いています。気づいたら2時間たっていたってこともあるくらい。レパートリーは7曲くらいあります。特に『娘ジントヨー』っていう曲が好きです。

Q

おすすめしたい映画を教えて!

『わたしは最悪。』最高でした!

前からずっと気になっていて、公開されてすぐに映画館に見に行きました。人生の選択と運命についてのお話で、30代の女性が結婚とか仕事とかいろんなことに迷うんですけど、とにかく突き刺さる言葉やシーンがたくさん。見終わった後は深く考えてしまうので、一人で見るのがおすすめです。

P r o f i l e

かみしらいし もか

2000年2月28日生まれ、鹿児島県出身。2012年デビュー。主な出演作はドラマ『義母と娘のブルース』『金田一少年の事件簿』、連続テレビ小説『ちむどんどん』、映画『子供はわかってあげない』など話題作多数。adieuとして音楽活動も行っており、9月14日にミニアルバム『adieu 3』がリリースされる。

映画『アキラとあきら』

©2022「アキラとあきら」製作委員会

映画
アキラとあきら


山崎瑛(竹内涼真)と階堂彬(横浜流星)は、メガバンクに同期入社しライバルとしてしのぎを削っていた。ところが信念を貫いた結果、瑛は左遷され、彬は階堂家の骨肉の争いに巻き込まれてしまう。階堂グループ倒産の危機を前に、二人は水島カンナ(上白石萌歌)とともに過酷な現実に立ち向かっていくことに。

●8月26日(金)より全国公開

2022年10月号掲載
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