これはぜひノンノ読者のみなさんにも読んでほしいなあと思った作品。主人公のあみ子は親の言うことをきき、世間の空気を読んで「いい子」として生きてきたのに、なぜかぜんぜん幸せじゃないしお金もない。これって誰が悪いんだろう? いい会社に就職できなかった自分のせい? それとも社会のせい? じゃあどうやったら幸せになれる?
そんなことをしみじみ考えさせてくれる漫画ではあるのだけど、あみ子の脳内に沸き上がる愚痴、不満、自己卑下の入り混じった考察はめちゃめちゃ情報量が多くて、どこかユーモラスで笑ってしまう。ふだんから「考えすぎ」「気にしすぎだよ」ってよく言われる人はきっと共感すること間違いなし。
あみ子がもがく姿は、「イタい」と誰かに笑われるのかもしれない。でもこれを読んだら絶対あみ子を応援したくなるし、器用に生きられない自分のことも少し好きになれる気がします。