――映画『四月になれば彼女は』で森さんが演じたのは、主人公・藤代俊(佐藤健)のかつての恋人だった伊予田春。
「春は、よどみのない、清らかな人。写真を撮りながら世界中を旅しているのですが、その理由も含めて自分の生き方を貫き通していて、強い意志を持った人だなとも思いました。撮影期間中は、そんな春のまっすぐさが見ている方に伝わるよう、自分自身も清らかな気持ちでいようと心がけていたことを覚えています」
――撮影で、チェコ、アイスランド、ボリビアとさまざまな土地を訪れた森さん。
「ウユニ塩湖で撮影をした日は、太陽の周りに虹ができる現象が同時に二つも見られて、さらにその奥にオーロラのようなものも現れたんです! 現地のコーディネーターさんも“めったに起こらないことだ”ってびっくりされていて。その日はクランクアップだったので、ここまで自分がやってきたことが間違いじゃなかったと言われているような気がして、 すごくうれしかったです」
――そして、佐藤健さんとの初共演を「間近で先輩のお芝居を見られたのは貴重な経験でした」と振り返ってくれた。
「佐藤さんが演じられた藤代と春は大学の写真部の先輩・後輩なんですけど、まさか自分が佐藤さんと同じ大学生を演じる日が来るとは思わなくて、勝手に私が大人っぽくならなきゃって考えていたんです。でも、佐藤さんが絶妙な“大学の先輩感”を出してくださったので、自然と距離を縮めることができました」
――佐藤さんとの会話で盛り上がったのが、お芝居に使っていたフィルムカメラ。
「佐藤さんはカメラのピントを合わせるのが苦手だったようで、“これで合ってるでしょ?”って聞かれて“全然違うじゃないですか!”みたいなやりとりをしていました(笑)。私が劇中で佐藤さんを撮った写真は映画の“恋するビジュアル”(通称:“恋ビジュ”)に使われているので、そちらも見ていただきたいです!」