大好きな原作のために本気モードで挑んだ
『キングダム』の映画化は多くのファンの期待を背負う一大プロジェクト。二人にとっても「気合いが入る」出来事だった。
山﨑 僕は連載10周年を記念した特別映像のお話をいただいた時に全巻読ませていただいたんですが、もうとにかく、めっちゃおもしろいなって思って。生死がかかった戦いの中で登場人物たちが男としてのかっこよさを貫くところとか、とにかくサイコー。史実を描いているのにこんだけおもしろいってすごいなって。
吉沢 泣けるよね。僕が初めて読んだのは20歳の時。地元のみんながあまりにもおもしろいって言うから、全巻買って2日くらいで読みました。今は5往復くらいしてるんじゃないかな。だから実写化の話を聞いた時は「いやもう俺以外誰がいんの?」みたいな(笑)。アツい気持ちで頑張んなきゃなって思いましたね。
山﨑さんが演じるのは天下の大将軍になることを夢見る奴隷の少年・信。そして吉沢さんが演じるのは、信の幼なじみの漂と、秦国の若き王・嬴政の2役。
吉沢 漂はもう完全に“いい奴”みたいな感じを意識しながらお芝居しました。政の場合は立場的にものすごく弱いけど、とてつもない輝きを秘めている王様。しゃべり方のトーンとか目の動かし方とか所作はもちろん意識したけど、内から出るオーラをどう表現すればいいのかなっていうのは、結構ずっと考えてました。
山﨑 いや、めっちゃいい感じだったよ。僕が演じた信はパワーがみなぎってて野性的で、誰よりも高く飛べる無限の可能性を秘めている奴。「こいつに頼れば何かやってくれる」と思わせられる男でいたいとずっと考えてたし、所作や技術よりも「天下の大将軍になりたい!」ってシンプルな気持ちをスコーンっとぶつけたいなって思いながら演じました。奴隷の少年なんで、撮影前からお米はなるべく食べずに。アクションの練習をめちゃめちゃやって、自然と体重を落としました。
吉沢 お互い素顔はよく知ってるから、逆にすごいマジメなシーンとか、ちょっと恥ずかしくなる瞬間とかはあったよね。「やってるわ、コイツ」みたいな(笑)。
山﨑 そうそう。でもなんか『キングダム』に関してはモードがお互い違ったよね。福田組だったら絶対笑ってたけど。
吉沢 そう。今回はお互いガチでした!