吉沢亮さんが語る過去。子どものころのこと、兄弟のこと…【吉沢亮までの距離PART3】

2019.10.17

近づきたい♡ 大好きな彼の心の奥 吉沢亮までの距離

その瞳に見つめられ、正気でいられる女子はいるだろうか。ハッとするほど美しいのに、ビックリするほど飾らない。「吉沢亮」に近づくためのヒントは、きっと、ここに……。

歩んできたここまでの距離

俳優になりたかったわけでも、すぐに売れたわけでもない。知られざる過去の道のり。

無口な子ども

 基本的には今とあんまり変わらず、昔から無口でした。家族からも「本当にしゃべらない子だねー」って言われてるくらいでしたから。でも目立ちたいっていう思いはあったんです。ただ、小学校でもクラスの盛り上げ役ってわけじゃなく、全然、静かにしてたんですけど(笑)。その反動なのか、頭の中でいろんなことを妄想するのはすごく好きで、「どうやったら霊丸(注:漫画『幽☆遊☆白書』の主人公・浦飯幽助の得意技)が出るかな」とか、そんなことばっか考えてる子どもでした。


ひそかな憧れ

 実はちっちゃい頃は役者ってものにはまったく憧れがなくて。今思い返してみると、むしろ男性アイドルグループとか歌手とか、アーティストに対する憧れがすごい強かったと思います。だってめちゃくちゃかっこいいじゃないですか。人前で堂々と歌が歌えるって。僕だけじゃなく、みんなが憧れていた気がします。今はちょっと近い場所にいるかもしれないけど、やっぱり音楽の世界とは違うと思います。これから歌手活動ですか? 僕に音楽の才能があるとは思えないです(笑)。

初めての夢

 人生で初めて持った夢は仮面ライダーかな。5〜6歳の頃から大好きで『仮面ライダークウガ』からずっと見てました。自分が『仮面ライダーフォーゼ』で仮面ライダーメテオを演じることになった時は不思議な感覚でした。「すげー!」って感じ。街中で子どもにすごい話しかけられるから、当時は対応に一番気を使ってたかも。「ごめんね。今ベルト持ってきてないんだよねー」とか、結構頑張ってました(笑)。自分が仮面ライダーに憧れてたからこそ、責任を感じていたんだと思います。


男兄弟

 妹とかお姉ちゃんが欲しいなーとは思ってたけど、男兄弟は一緒に対戦ゲームができるし、何よりラクです。兄弟で一番明るいのは兄貴。下の弟二人もいい感じの優しいやつらです。そのなかで僕は一番自由。で、一番暗い気も(笑)。家にいてもずっとイヤホンをつけながらケータイで動画とか見てるし、あんまり兄弟と触れ合っていないですね。声出すのも面倒くさいとか思っちゃうから、家族に話しかけられても「あー」みたいな(笑)。兄弟は僕より、コミュニケーション能力は高いです。

人生の転機

 転機はもう、デビューのきっかけになったオーディションですね。すごくいっぱい人がいる会場で、剣道の胴着を着て「めーん!」とかやったのを覚えてます。それほど緊張はしなかったです。もともとは母親が賞金目当てで「受けてみれば?」と言ってきたんですけど、僕はグランプリじゃなかったので賞金はもらえず(笑)。それから1か月後くらいに事務所から「所属してみませんか」って電話がきたんです。断る理由はなかったので、「じゃあ、お願いしまーす!」って感じでした。


抱いた覚悟

 自分の気持ち的に大きく変化したのは18歳の時。一緒に遊んでいた周りの友達が進学や就活の準備をし始めたので、なかなかみんなと会うタイミングが合わなかったり、会えてもずっとその話ばかりになっていったんです。将来のことを本気で意識してる姿を見ていたら、一応自分も15歳から社会人として仕事をしていたんだなっていう意識がやっと芽生えた感じでした。それまでなんとなく好きとか嫌いとかで向き合っていた仕事に対して、それじゃダメなんだと思えたキッカケでした。


過去の自分

 くだらないことでずーっとゲラゲラ笑えていた子どもの頃のあの感じ、一体なんだったんだろう。性格も今よりはもう少し明るかったし、エネルギーや集中力もあったと思います。漠然と目立ちたいと思っていたあの頃の自分が今の自分を見たら、憧れちゃうと思いますけど(笑)、実際にこの世界に入ってみると人前に出る機会ってそんなに多くないし、映画でもドラマでも割と地味な作業が多かったりするんです。「想像するより全然キラキラしてなかったよ」って言ってあげたいです。

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Profile

●よしざわ りょう 1994年2月1日生まれ、東京都出身。近年の代表作は映画『リバーズ・エッジ』、「銀魂」シリーズ、『キングダム』、連続テレビ小説『なつぞら』など。映画『一度死んでみた(仮)』(2020年公開)、『さくら』(2020年夏公開)が待機中。

映画『空の青さを知る人よ』

©2019 SORAAO PROJECT

姉のあかね(吉岡里帆)と二人で暮らす17歳の高校生あおい(若山詩音)の前に、姉の元彼のしんの(吉沢亮)が、高校時代の姿のまま13年前から時間を超えて現れる……。●全国公開中

2019年11月号掲載
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