サークルの先輩に憧れてアナウンサーの道へ。
大学2年生の時、同じサークルにすごく素敵な同性の先輩がいたんです。頭もよくてみんなから愛されていて、柔らかい雰囲気で。「こういう方は、どんな仕事に就くんだろうな」と思っていたら、アナウンサーになられて。その時、アナウンサーという仕事を漠然と思い描き、周りの後押しもあって、アナウンススクールに通い始めたのが今に至るきっかけです。当時は大きな志があったわけではなかったけれど、スクールに入ったという一歩が、私を突き動かしたように思います。授業は隔週だったんですけど、新しいことを学ぶのが新鮮で出される課題に向かっていくことが自分の中で楽しみになっていきました。スクール代を両親に出してもらっていたし、「私はアナウンサーになるんだ!」と心も決まったし、自分の言葉にも責任を持ちたくて、「絶対に受かる!」という気持ち一つで就活に取り組んでいました。
もともと、私は一点集中型。大学受験も「青学に行きたい!」という気合いで勉強し、赤本も「青学以外やらない」と決めていたという、超極端な性格なんです(笑)。それにもかかわらず、アナウンサーの採用試験が始まり、最初に受けたフジテレビに落ちてしまって。すごく落ち込みました。ペーパーテストに、論文、カメラテストもパスして、6次試験までたどり着いたのにうまくいかなかった。ひどくやる気を失ってしまったし、就職活動でものすごく気持ちが張り詰めていたことにも気づき、翌週からスタートする他のテレビ局の採用試験も「もう受けない。このプレッシャーに打ち勝つ自信はない」と一時は思ったほど。今考えると……ですけど、フジテレビに落ちたことで、気持ちを切り替えることができ、変に自分を大きく見せようとせず周りと一切比べず自分らしくいこうという姿勢でその後の試験に臨めたことが、結果的によかったように思います。だって雑誌に出ている読者モデルさんや、すでにテレビで活躍されているリポーターの方なども、試験会場には大勢来ていましたから。
あれもこれもいいなと思っていると中途半端になってしまうので、就職活動はまず、目指すべき道をきちんと決めるのが大切。自信がない時や、職種が定まらない場合は「これなら好きだからできそうかな?」とか、「感覚的に合う気がする」という理由で飛び込んだっていい。そして、これと決めた目標を声を大にして周りに宣言すること。役に立つ情報が自然と集まってくるし、そうするうちにどんどん目標が固まってくるから。就職活動に関しては、また改めてお話しできたら……なんて思っています!