仲間と走れるのが楽しくて、気づいたらいつも笑顔だった
映画『弱虫ペダル』への出演が決まって原作漫画を読んだ時、何より引き込まれたのは自転車競技部の“チーム感”です。昔から、仲間と協力してライバルに打ち勝っていくストーリーの少年漫画が大好きでした。クランクイン前に“チーム総北“(総北高校自転車競技部)のメンバーでロードバイクの練習が始まってからは、みんなと走るのがすごく楽しくて! 演じた小野田坂道は、人生で初めてできた友達と走れる喜びで、ペダルを踏むのが苦しい時でも自然と笑顔になってしまう人です。僕も、練習中や撮影中はまさにそのような感覚でした。体力的にはとてもハードなシーンが多かったけれど、乗り越えられたのは大好きな仲間が、いつもそばにいてくれたからだと思います。
なかでも一緒のシーンが多かった伊藤健太郎くんとは、お昼休憩にロケ地の名物を食べに行ったりして、いろいろな話をしました。巻島裕介役の栁(俊太郎)くんは、“チーム総北“に焼き肉をおごってくれてカッコよかった! 田所さん(田所迅役の菅原健さん)は、ツッコミがとても的確なんですよ。みんなで食事に行くと、田所さん以外がひたすらボケて、ツッコんでもらうのが定番になっていました(笑)。栁くんや鳴子章吉役の坂東龍汰くんとは、クランクアップ後もリモート飲み会で近況を報告し合うほど仲よくなりました。そして寒咲幹役の(橋本)環奈ちゃんは、明るくておもしろい人です。原作者の渡辺航先生が撮影現場に来てくださった時、僕は初対面ですごく緊張していたのですが、環奈ちゃんは初対面でも落ち着いて話しかけていて驚きましたね。僕は緊張のあまり水を飲みに行くフリをして、いったんその場をそっと離れ、心を整える時間を作りました(笑)。