この本を最初に友人からすすめられたとき、正直、「ヤクザとかバイオレンスとか苦手なんだけどなあ」と気乗りがしなかった。だが半信半疑でページを開いたが最後、依子のすがすがしい強さ、かっこよさ、今までにないヒーローの登場とスピード感あふれるストーリーにワクワクして、読むのがやめられなくなってしまった。
ひと昔前までは、女を助けてくれるのはイケメン男子と決まっていたし、助けられる女もか弱くて可愛くなければいけなかった。そんな常識を軽くぶち壊しつつ、しかもそんなことが関係なくなるくらい面白い物語。そして、絶対に騙されてしまうどんでん返しまでアリ。え? どこから騙されてた? と2周目も読みたくなってしまうこと間違いなしなのだ。
何かと楽しいことが縮小されがちな2020年だったけど、そんな年の最後には、ぜひ本作を読んでテンションをあげて欲しい。そして2021年も強くやさしくかっこいい女子を目指していきましょう!