宮崎出身1999年生まれのラッパー、クボタカイさんの新曲なんですが相変わらず素敵です。2年前の『せいかつ』という曲が好きで気だるい情景が浮かぶような歌詞の世界観、そしてサウンドが見事だなあと聴いていたのですが今回もまあ気だるい! クボタカイさんの歌詞は気だるさを出しながら匂いや色を感じさせてくれるんですね。
今回取り上げた所だと「コンシーラー」や「ファンデーション」などちょっと明るいベージュ、そして「純喫茶」「文庫本」これもベージュや茶色のイメージ、そして「マンデリン」コーヒーで茶色の濃度が一気に濃くなってコーヒーの香りも想起させる。からの「深い溜息」。茶色の濃度が深くなったところで溜息。いやー上手だなあ!
歌詞だけで色を想起させるのは簡単そうで難しい。例えば赤!と言っても聞き手によって解釈が変わりますからね。この曲はその迷いを断ち切る、とても丁寧な描き方で色を固定させています。で、曲名が『Sunset City』。これまた褐色。お見事!