音楽って恋愛のキラキラした部分とか胸が張り裂けそうな悲しみを切り取って描いてくれるものだと思うんですが、今回ご紹介する曲はダメな彼氏とそれにより幸せを失っていく彼女の話を彼氏側から叙情的に描いた生々しい作品です。
曲風はめっちゃ爽やかでカラッとしたロックなんだけど歌詞は重苦しい心情と状況。ド頭の歌詞で壁の薄い安アパートに住んでいて自堕落的に喫煙している様子がパッと入ってきます。
「締め付ける生活の跡」という貧しさのコンボと直後の「味蕾で覚えてる蜜の味」というギャップ。そしてそれが奪い奪われたという表現。直接的に何が起きたかの説明はないですが色んなカップルに当てはまるようなしんどい恋愛。なんか60年代のフォークソングを想起させる素晴らしい描写だなあと感じました。
ちなみにタイトルのガマズミは蕾が美しい花、とのこと。歌詞の「味蕾」とのリンクも美しいですね。ちなみに花言葉のひとつは"愛は死より強し"。こわ。