新川優愛ノンノモデル卒業。6年間の思い出を語る! 読者へのメッセージも★

2021.04.22

新川優愛 Last Interview

看板モデルとして駆け抜けてきたけれどずっと順風満帆だったわけじゃない。優愛が語るnon-noモデルとしての6年間。

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初登場で表紙デビュー。緊張していた初めての撮影

 Seventeenを卒業した先輩方でもnon-noで活躍していた方もたくさんいらっしゃったので、卒業後のステップとしてnon-noに行ける、と分かった時はとてもうれしかったです。表紙と聞いた時はうれしさ半分、ドキドキ半分。緊張してないように見えるってよく言われるけど、前日からずーっと緊張していました。当時からnon-noモデルは有名な方が多かったので、non-noの看板を背負わせてもらうからには先輩に食らいついていかないとな、とにかく足を引っ張らないようにしなくちゃ、と結構力が入っていた気がします。

クール担当から甘め担当へ。ノンノでの優愛の確立

 最初の頃はSeventeenでずっとクールなテイストを担当していたので、甘い服が増えてさっとポージングができないことも多かったです。ほっぺたに当てる手のひら一つとっても、ギュッとつけるとストリートっぽく見えすぎるかな、と思って指先で触れるようにするとか、少しずつ調整していきました。当時のnon-noの流行はミニスカとパンプスのザ・モテ服、みたいな感じ。私服ではあまり着てこなかったテイストだったけど、ポージングや表情をいろいろ研究しました。自分に回ってくる企画的にも、ここのテイストができるようにならなきゃな、という気持ちはありました。

名前立て企画は数え切れない。記憶がないくらい忙しかった

 着回しは、もう本当にたくさんやらせていただいて、当時はドラマと並行したりしていて、だいたいあまり寝られてなくて。朝現場入りして顔をあおむけにして座って寝ながらメイクしていただいたこともあります(笑)。でも不思議とnon-noの撮影はつらくはなくて。連日の収録の後だと、眠いな、ということはあったけど、non-noは専属でやらせていただいたから、濃く関わってくれるスタッフさんが多いんですよね。いつも安心して行ける現場でした。スタッフさんが変わらず優しいから、リラックスして臨めて楽しかった。ある時、真冬の埠頭で撮影したことがあったんですが、コンクリートがまぶしくてうまく目を開けられなくて。そうしたらスタッフさんたちが、極寒のなかとっさに自分たちの黒いアウターを脱いでまぶしくないようにコンクリートに広げてくれたの。優しくてびっくりしたなあ。真冬の春服撮影は寒くて体が縮こまりがちなので少し苦手なんですが、みんなでどうやったらいい写真が撮れるか、考えながらチームで撮影するのは好き。スタッフさんにたくさん支えてもらったことを感じます。

ページに責任を持ちつつ、出会いを楽しめるように

 Seventeenの頃は言われたことをやるだけで精いっぱい。撮ってもらうだけだった自分から、みんなでいい写真を作るために自分はどういうことができるかなって考えられるようになったかなと思います。連載も早くから持たせてもらえていたので、次はどんなテーマでやりたい? これとこれならどっちがいいかな?と聞かれることも増えました。私が意見してもいいんですか?と思いながら思ったことを伝えてみたり、皆さんの会話を聞きながら見え方や動きを工夫していくなかで、写真が変わっていくことの楽しさを学べました。そして、よりよいものを作りたいという気持ちを持てるようになりました。緊張しやすい性格なので、初対面が得意ではないのですが、新しい出会いのありがたさにも気づいて。自分だけの考えやイメージでは届かない新しさに出会いたいなら、もっと周りの人を信じてみたり委ねてみたりしたいと思えたのも大きい変化です。

肌も髪も常にベストな状態。ついたあだ名は「新川プロ」

 モデルとしてとにかく何をどう見せたいかだけは、集中して考えてきました。スーツならどう立てばシワにならないか、バッグならどう持てば一番素敵か。自分の状態や印象が写真全体にも関わってくるから、その邪魔になることはしたくないと思っていて。non-noはこれまでの歴史も世間のイメージもしっかりあるからこそ、少なくとも読んでくれる人の期待にはこたえたかった。だからこそ、お洋服を見せる仕事なのに昨年体形の管理ができなくなってしまった時はnon-noに本当に申し訳なくて。この頃ずっと二人三脚でやってきたマネージャーさんが一時的に仕事を離れたり、初めての時代劇に挑戦してうまくできないことが続いたり、ちょうど悔しい気持ちやフラストレーションをため込んでいたタイミングでした。野菜中心の食生活にしてみたり、走ったり運動で汗を流したり、少しずつ調整しています。すぐには思いどおりにならなくても、心がすり減らないように気をつけながら、自分のペースで続けています。

たくさんの企画にでるなかで壁にぶつかったことも

 ファッションもビューティもタイアップや動画の企画、ショーのMC、本当にいろんな経験させていただいたけど、これからも課題だなあと思っているのはハイブランドの撮影。初めてハイブランドの企画をやらせてもらった日はnon-noに入って一番へこみました。家に帰って落ち込んだなあ、こんなにも難しいのか、と。正直なところ、今も全然ダメだと思っています。日常ではしないような体の見せ方や、新鮮さがありつつアイテムが素敵に見えるような表情やポージングがまだつかめていなくて。ページをめくった時に、ハッと手を止めてもらえるきっかけみたいなものをどうやって出せるのかな、って考えているところです。モデルとして、これからの乗り越えたい壁です。

現役ノンノモデルで結婚も! 今、心が安定しています

 プライベートが充実することで仕事もうまくいく、仕事がうまくいくことでプライベートが充実するといいなとは昔から思っていて。そういう相乗効果って実際には言葉にする以上に難しいことだけれど、理想はそうありたいな、そうなれるように無理はしない範囲で頑張りたいな、と思っています。いろんな形があるから一概には言えないけど、私の場合は結婚してよかったと感じることが多いです。絶対的な味方がいると実感できることで、以前より心が安定したと思います。

卒業後はモアとバイラの2誌にレギュラー出演予定!

 このお話を聞いた時は本当にびっくりして、今からとっても緊張しています……。でもまた後輩になれることって幸せなこと。Seventeenからnon-noに来た時も、あえて大きな具体的な目標は持たずにいたのですが、non-noではnon-noらしい私を見てもらえてたと思うので、MOREならMOREらしい、BAILAならBAILAだからこそできるような、雑誌のカラーに合った自分を見てもらえるように頑張りたいです。そして今のこの気持ちを忘れないようにしたい。実は今一緒に仕事をしているnon-noの若いスタッフさんが、今回の卒業企画の寄せ書きに「優愛ちゃんが出た号からずっとnon-noを買ってきました」と書いてくれて。ファンの方からいただくお手紙やコメントでも感じることですが、自分の見えないところでも、応援してくれて、雑誌を読んでくれて、そういう方々がいつも自分を支えていてくれているんだなあ、とあらためて実感しました。次の雑誌でも雑誌のイメージに合う表現ができるように頑張りたい。その姿を誌面で見せることが、応援してくれてる方にこたえることだと思うから。新川、これからもまじめに頑張りますので、よろしくお願いいたします!

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ワンピース¥193600/レッド ヴァレンティノ インフォメーションデスク(レッド ヴァレンティノ)

2021年6月号掲載
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