若者のインスタ映え写真「＃彼女感」の正体【今ドキ若者調査Vol.11】

インスタグラムで、「＃彼女感」と検索してみていだきたい。そこには無数の若者女子が投稿した「彼氏から見た彼女」というイメージの写真で埋め尽くされている。「＃彼女感」写真は、実際に彼氏が撮影した写真である必要はなく、あくまで「彼がいる女の子っぽい可愛い写真」が若者の共通の世界観。例えば、友達が映っている写真に対して「この写真、すっごい彼女感ある～」といったほめ方をするのが今ドキの若者だ。non-no編集部では2016年後半にこのフレーズが会議で話題になり、2017年6月号（4月20日売）新川優愛のフォトストーリーで初めて使用している。

「＃彼女感」写真は彼氏目線がポイントで、「隣に座っている彼女を見る彼氏の目線」「前を歩いていた彼女が振り向いたときの彼氏の目線」といったアングルが多く、また「彼にしか見せない無邪気な表情」や「彼女が食べ物をあ～ん、と食べさせてくれる瞬間」なども「＃彼女感」写真のど真ん中。本誌2018年5月号では、カジュアルなスウェットのテーマに「＃彼女感」の世界観を落とし込み、若者の”今の気分”を刺激するファッションテーマに仕上げた。

「＃彼女感」の正体は、「他撮り」で「自然」なのに「可愛い」という若者の理想像。見せたい自分を盛って撮る「自撮り」よりもずっと価値が高いのだ。夏のヘアアレンジ特集も、ただ暑いから、という理由で発信しては若者のモチベーションは上がらない。＃彼女感というトレンドの共通言語を得て、初めて若者の心に届くのである。

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