人は生まれてすぐに服を着て、幼児のころには下着の上にTシャツ、その上にアウターを着ると知っている。しかしメイクはどうだろうか? 「下地」の上に「ファンデーション」その上に「お粉」という基本知識がない状態で20歳を迎える女子は多い。しかも「好みの肌作り」やBB、CC、コンシーラーといったアイテムまで出てくるからよけいに混乱する。つまり、美容専門誌の「最初から深い」情報を理解するには、20代は知識も経験も十分ではないのだ。non-no本誌はそういった「メイクの大前提」をはしょらない企画構成だからこそ、支持を得られたのではないだろうか。
また、美容誌で名前だてで活躍する美容家などは、ミレニアル&Z世代にとって自分より完全に年上の世代。名前だてテーマはその人物の神通力が前提だが、「そもそもその人を知らない・興味がない」ミレニアル&Z世代には通用しない。現状は、アラサー以上の読者にとって、エイジングの悩みを解決してくれる人またはロールモデルとなってこそ、存在感が際立つのだろう。記事にもある通り、20代は同世代の口コミを重視する。non-noは「カワイイ選抜」という読者モデル組織を抱えており、そのブログを同世代の美容情報ソースとしてチェックしている読者が大変多い。