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トピック
2025.12.24
可愛い振袖を着る日には、さらにきれいに見える動き方も覚えておきたい。振袖姿を美しく見せるだけでなく、着崩れしにくくなるというメリットもあるから、しっかりマスター! 誰より素敵な振袖美人になっちゃおう♡
教えてくれたのは…奥泉智恵先生
確かな着付け技術に、雑誌、広告など、さまざまなメディアで引っ張りだこの着付け師・着物スタイリスト。
振袖を着た日の基本の所作
歩き方、階段の上り下り、座り方など、いつもの洋服感覚の動作では動きが大きすぎて着崩れの原因になることも。まっすぐ、小さく動くのが基本だよ。
「大股で歩くと見た目も美しくない上、着崩れの原因に。いつもの半歩くらいのイメージで足を小さく動かして真っ直ぐ歩きましょう。振袖の裾がはだけないよう、右手で着物の上前を軽く押さえて軽くつまみ、裾を少し上に引き上げると足さばきがよくなります。膝を擦りあわせるように内股気味に歩くと◎。背筋をすっと伸ばして立つと写真映えも抜群です」(奥泉先生)

振袖・帯・半衿・重ね衿・帯揚げ¥253000(振袖新品レンタルフルセット基本価格)・髪飾り(11個セット)¥14300/京都きもの友禅 帯締め¥22000・草履(バッグセット)¥49500/やまと(きものやまと)
「階段をそのまま上がると、長い袖を引きずってしまうことが。汚してしまうのを避けるため、袖は左右重ねて左手にかけて持ちましょう。階段につかない位置まで裾を右手で持ち上げて、踏まないように気をつけながら、ゆっくりと1段ずつ小股で上り下りしてください」(奥泉先生)

「車移動や式典中など振袖で椅子に座るときは、帯が背もたれにつくとつぶれてしまうから浅めに腰掛けるのがポイント。猫背に見えないようピンと背筋を伸ばして座ると美しい座り姿に。また、そのまま座ってしまうと長い袖が床についてしまうので、階段を登る時のように前で揃えて片手にかけ、座ったら膝の上に折りたたんで置いて」(奥泉先生)

「取り出しやすいからといって、スマホを襟元や帯に挟んでしまいがちですが、そこからだんだんとゆるんでしまって着崩れる原因に。面倒でもバッグにしまって」(奥泉先生)

振袖を着ている日のとっさのレスキューテク
着慣れない振袖を着た日は、どうしてもトラブルが起きてしまいがち。そんなときのお直しテクを紹介するよ。
「振袖を着て“座る”、“立ち上がる”という動作を繰り返していると、どうしても腰元のあたりにたるみが出てきてしまうもの。そんな時には背中側のおはしょりをめくり上げて、もたついた部分を両手で上のほうに寄せ、たるみ分をおはしょりの下の腰ひもに挟み込みます。指をつかって左右に流すとおしりから腰元あたりの布が引き上げられて、たるみやシワが解消。最後におはしょりを整えれば、きれいな状態に戻すことができます」(奥泉先生)

「長時間着物を着用していると、帯揚げ自体が上に浮いてきたり、外れてしまうことも。帯揚げが出てきた場合は、帯の上側、帯揚げと帯の間に親指を入れて少しすき間をつくり、反対の手で帯揚げを軽く引っ張って整えながら、親指を入れたほうの手を使って、帯揚げを帯に入れ込んで調整してみてください」(奥泉先生)

「汚してしまった時には割り切って、とにかく触らないことが肝心! 飲み物や食べこぼし、化粧品などで着物を汚してしまったら焦ってしまうと思いますが、汚れた箇所を水で濡らしたティッシュやハンカチ、アルコールティッシュなどでこすったり叩いてしまうことは絶対にNGです。正絹でできている着物の場合は取り返しのつかない事態になりかねません。正絹は繊維がとても細かいため、汚れた箇所をこすったり叩いてしまうと汚れをどんどん繊維の中に押し込んでしまうことに。食べこぼしは無理に落とそうとせず表面上に残っている食べカスのみを優しく取り除くだけにしてください。出来るだけ日をあけない方が汚れも落ちやすいため、着用後早めに呉服店や着物屋さんにクリーニングの相談を」(奥泉先生)
覚えておきたい!振袖を着ているときのトイレの行き方
避けては通れないトイレ問題。和式トイレはかなり難易度が高いため、洋式トイレをぜひ選んで。
トイレの個室に入ったら、振袖の長い袖が便器の中に落ちないようまずは便座のふたを閉める。
便座のふたを閉めてから、両方の袖をもって体の前で軽くひと結び。強く結ぶと生地がしわになってしまうから要注意。
裾は振袖→長襦袢→肌着の順番で一枚ずつめくって左右にわけます。左右の手に裾をもったら、腰までしっかりまくり上げる。
着物用クリップで、帯の上側2箇所に挟んで留める。クリップがない場合は手でしっかりと持つ。
便座を開けたら、腰をかける。深く腰かけると帯が崩れてしまう可能性があるから、できるだけ浅めに座ることを心がけて。
ふたが開いたままだと水がはねて振袖が汚れる原因にもなるから、水を流す前に便座のふたを閉めて。裾を一枚ずつ戻して下半身を整えて。トイレを出る前に、着崩れていないかを全身鏡でチェックすると安心。
Staff Credit
モデル/小宮山莉渚 撮影/古末優一 ヘア&メイク/鈴木海希子 スタイリスト/高野麻子 着付け/奥泉智恵 構成・文/大塚悠貴 web編成/本誌編集部