紺野彩夏の「こん酒場」
千葉県酒々井の歴史ある蔵元『飯沼本家』で酒造見学&日本酒の飲み比べ!【紺野彩夏のこん酒場】Vol.21
2025.11.14

non-noモデルいちのお酒好き・紺野彩夏のnon-no web限定連載「こん酒場」。連載第21回は千葉県酒々井(しすい)町にある300年続く日本酒の蔵元『飯沼本家』で、念願の酒蔵見学&日本酒飲み比べの夢を叶えてきました♪

実は訪問するのは2回目!

トップス¥10450(スローブ イエナ)・キャミソール¥13200 (サラマリカ)/スローブ イエナ 自由が丘店 パンツ¥16500/MERCURYDUO ルミネエスト新宿店 バッグ¥11000/dazzlin 靴¥15950/アディダス コールセンター(adidas Originals) ベルト/スタイリスト私物
「この連載で酒造見学に行くなら絶対に訪れたいと思っていたのが、300年以上の歴史を持つ『飯沼本家』さん。実はプライベートでも来たことがあって、今回で2度目の訪問! 酒々井アウトレットでショッピングした帰り道に『飯沼本家』さんの敷地内にある蔵元直売所『きのえねまがり家』で、『飯沼本家』を代表する日本酒の銘柄『甲子』を購入して帰りました。お酒のほかにも敷地内にある農園で栽培された食材を用いたおつまみやジュース、甘酒や蔵元の酒粕など、誘惑がたくさんあって……あれもこれもといっぱい買い込んでしまった思い出も(笑)。敷地内に併設されている日本酒をテーマにしたキャンプ場や会席レストラン『きのえねomoya』、酒蔵見学やブルーベリー狩り、稲刈り体験など時期によってさまざまなイベントがあると直売所で聞いて、いつか連載の撮影で来られたらと思っていたから実現して嬉しい!」
日本酒造りの工程を見学

「まずは精米所を見学。精米後のお米を見せていただくと、私たちが普段食べているものよりも丸みを帯びていて真っ白! 日本酒作りで使われいるお米は食用のものとは異なり、酒造り専用のものを使っているそう。普段食べている白米は玄米を90%ほどに精米したものだけど、日本酒造りで使われているお米は多くの場合70%以下に精米されているのだとか。お米を削る理由は、玄米に含まれるタンパク質が酒造りの工程中でアミノ酸になって、日本酒に雑味をもたらしてしまうから。精米率が高いほどお米の味がしっかり残ったパンチの強い日本酒になり、低いほどすっきりとした味わいになる傾向があるんだって。これから日本酒を買うときは精米率に注目してみよっと♪」

「そしていざ酒蔵へ! 1階のロビーには、『飯沼本家』の歴史がわかる展示が。そのパネルなどによると、『飯沼本家』の始まりは江戸時代の元禄時代(1688~1703年頃)と聞いて驚愕! 江戸幕府より神社仏閣に奉納するための酒を造る許可を得たところからその歴史が始まったんだって。豊富な水源と閑静な森に囲まれた酒造りに適した自然環境の中で、代表銘柄『甲子正宗』が誕生。敷地内の蔵は、明治時代に建設されたものから平成初期に新たに建設したものまでさまざま。丁寧にメンテナンスをしながら、ときを紡いできたんだそう。歴代銘柄もずらっと並んでいて、長い歴史を感じることができました」

「歴史に関する説明を聞いた後は、いざ日本酒作りの裏側に潜入! 日本酒はワインやビールと同じ醸造酒の仲間。醸造酒とは、原料を酵母によりアルコール発酵させて造られる酒のこと。その発酵の過程は酒ごとに異なり、日本酒は“並行複発酵”という高度な製法を用いていることが特徴。ビールやワインに比べて熟練の技術、経験、知識が必要とされるお酒なのだとか。日本酒造りの工程をざっくりと解説すると、精米したお米を蒸す→蒸しあがったお米で麹を造る→麹と水で酒母を造る→酒母の中に酵母が増えたら水と麹をさらに発酵させ醪(もろみ)を造る→醪を20日〜30日発酵させて搾る…という工程で完成」
趣ある日本家屋で待ちに待った飲み比べ♡

「酒造見学の後は待ちに待った日本酒を飲み比べながらランチ♡ この瞬間を楽しみにしてました〜! 代々、飯沼家の当主が住み継いできた築300年以上の母屋を改修した、日本酒と二十四節気料理が味わえる会席レストラン『きのえねomoya』を訪問。一歩足を踏み入れると、永い年月を経て味わい深さを増した梁や柱と現代のインテリアが調和する空間があまりに素敵でため息!」

「飯沼本家の代表銘柄『甲子-きのえね-』3種(¥1050)を飲み比べ。写真左から精米歩合80%に抑えながらも、低温でゆっくり発酵して米のうまみを表現した純米酒『甲子 純米 うまから 磨き八割』。写真真ん中は米本来のうまみ成分を生かした軽快な味わいが特長の『甲子 純米 やわらか 地の恵』。写真右は高い吟醸香とともに淡麗でキレの良い味わいを楽しめる『甲子 純米吟醸 はなやか 匠の香』。蔵見学で歴史や日本酒造りの工程を知れたから、各銘柄の説明もすんなり入ってくる気がする(笑)!」

「まずは乾杯酒におすすめされた『甲子 純米吟醸 はなやか 匠の香』から。口の中に広がるりんごのようなフルーティーな香りと酸味で飲みやすい! 日本酒というよりかはスパークリングワインみたいでスルスル飲めちゃうから危ないかも(笑)。『甲子 純米 やわらか 地の恵』は名前通りまろやかな口あたりで飲みやすい! 『甲子 純米 うまから 磨き八割』はガツンとパンチのある味わいで和食のお供に良さそう。どれも美味しかったけど、個人的なお気に入りは『甲子 純米 やわらか 地の恵』かな♡」
旬の食材を使った会席料理に舌鼓!

「日本酒とともにランチ限定メニュー『春慶箱もり膳』(¥3960)をいただきます! 古くから日本人の暮らしの目安であり、暦を大切にする酒造りとも関わりの深い“二十四節気”をコンセプトにした御膳。季節の天ぷらや新鮮なお刺身、お豆腐、きのこご飯など季節に合わせた献立に日本酒をクイっと飲めば、もう幸せ♡ 庭園の木々や花々を眺めながらの日本酒テイスティング&ランチで、なんだか大人になった気分。また別の季節にも来てみたいな♪」

今回のお店はココ
飯沼本家『きのえねomoya』

「“井戸からお酒が出た”という伝説もある酒々井町で300年以上続く酒蔵『飯沼本家』は、五感が刺激される大人のおでかけスポット。日本酒の醸造期間である10月〜4月に限り、普段は入ることのできない酒蔵の中を見学することも可能だから是非訪れてみて(※開催は土曜のみ)。敷地内にあるレストラン『きのえねomoya』でしか味わえない特別な日本酒や季節の会席料理はもちろん、歴史ある建築や酒蔵ならではの空間も魅力。また、敷地内にあるカフェ・おみやげ屋・ギャラリーがひとつになった『きのえねまがり家』でおみやげを買うまでがおすすめルートです♡」(byこんちゃん)
住所:千葉県印旛郡酒々井町馬橋106
TEL:043-497-2362
営業時間:
ランチ11:00~15:00(14:00L.O)/ティータイム13:30~17:00(16:00L.O)/ディナー17:00~21:00(20:00L.O)
※月・火・木はランチのみの営業
※毎週水曜定休。
公式サイトはこちら

Staff Credit
撮影/峠雄三 ヘア&メイク/鈴木かれん スタイリスト/石田綾 タイトルイラスト/とも 構成・文/大塚悠貴



