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トピック
2025.09.21
先輩たちの生の声が、キャリアデザインのヒントに
今知っておきたい
「3年目までの転職」大調査
近年、増えている若手の早期転職。経験者184人の回答をもとに、転職事情のリアルや現在の傾向をデータ化&分析!

教えてくれたのはこの人

株式会社マイナビ
2011年に入社後、アルバイト採用メディアの営業として首都圏で採用支援を行う。2018年より中途領域・非正規領域を担当。国家資格キャリアコンサルタント。

「転職する人は全年代で増えており、なかでも勢いがあるのが20代。2016年から2024年の間に、男性は2.8倍、女性は1.9倍に増えました。他の世代と比べて転職者の割合も高く、2024年の女性の転職率は30代が6.4%、40代が6%なので、若い世代ほど転職へのハードルが低く仕事に対して変化を求める傾向にあることが読み取れます」(早川さん、以下同)
出典:マイナビ「転職動向調査2025年版(2024年実績)」
\2020年の2倍以上!/

「出生率の低下によって、近年は若手の人材不足が社会問題に。新卒採用だけでは補いきれなくなっていることに加えて、転職が盛んになったことで社員の離職率も上昇しています。これらの背景から、これまで新卒採用しか行ってこなかった企業も、中途採用に目を向け、人材確保に励んでいます」
出典:正社員の求人件数・応募数推移レポート ※2023年の求人数を基準にした割合。
Check▶ しかも! 採用ニーズのトップは若手人材
Q.採用する予定の人材は?
(複数回答)
若手人材 ▶︎▶︎ 56%
即戦力となる人材 ▶︎▶︎ 55.7%
未経験で意欲的な人材 ▶︎▶︎ 37.1%
未経験でポテンシャルのある人材 ▶︎▶︎ 35.1%
「経験もスキルも豊富な人材は圧倒的な即戦力になる半面、企業風土に染まりにくいことをデメリットと捉える企業も。一方で、"未経験"を伸びしろと捉え、意欲とポテンシャルのある若手を求める企業が半数以上に上ります」
出典:2024年5月度 中途採用・転職活動の定点調査
積極的に採用予定 33.7%
積極的ではないが採用予定 47.2%
採用する予定はない 11.3%
未定 7.8%
Check▶採用する予定は 80.9%
「第二新卒枠とは、"新卒で入社後、3年以内に転職を希望した人"を指し、企業によっては新卒として採用されることも。中途採用を行う企業が増えているのと同じ理由で、近年は第二新卒採用への前向きな姿勢が見て取れます。早期離職に対する印象も、納得できる背景があるなら理解できるとの声も」
出典:マイナビ企業人材ニーズ調査2024年版
アルムナイ=退職者を意味し、一度退職した社員を再び雇用する制度。企業には「即戦力」「採用コスト削減」などのメリットがある。
現在実施している 57.7%
実施していないが検討中 28.7%
検討の予定はない 10.7%
分からない 4.9%
「社会全体の転職率上昇に伴い、即戦力となる人材を確保するために急速に拡大中。採用基準や審査は企業によって異なりますが、採用率は比較的高いそう。正社員が300名以上の大企業では、なんと半数以上がすでに実施中。正社員が51〜300名未満の企業でも36%、50名以下の企業は22.6%が行っているそうです」
出典:2024年1月度 中途採用・転職活動の定点調査
【 女性転職者のフルチェンジの割合 】
出典:マイナビ転職動向調査2025年
20代女性 35.2%
30代女性 18.8%
40代女性 18.7%
50代女性 7.4%
【2025年5月に中途採用活動を実施した割合】
1位 IT・通信・インターネット
2位 医療・福祉・人材
3位 運輸・交通・物流・倉庫
4位 メーカー
「積極的に中途採用を行っている企業は、新たな挑戦がしたい転職者を前向きに受け入れています。特に1位のIT・通信・インターネット業界は、キャリアチェンジに肯定的な風土。働き方もフレキシブルで、転職先として人気です」
マスコミ・広告・デザイン
「人気が高く狭き門として知られる業界は離職率が低いため、中途採用枠はごくわずか。また、新卒採用を中心に行うメガバンクや総合商社も、中途採用が盛んな業界と比べると転職するのがやや難しいといわれています」
出典:2025年5月度 中途採用・転職活動の定点調査
1〜3月
6〜8月
10月〜12月
「一般的に、企業は退職者が増えるタイミングで採用を行います。時期としてキリのいい年度末の3月や年末の12月に退職する人が多いため、その2〜3か月前から徐々に求人数がUP。6〜8月は、新入社員の早期離職者や、夏のボーナスをもらって退職する社員の枠を補充するために、求人を出す企業が増えます」
転職した人たちのリアルボイスをキャッチ!
※6月25日〜7月1日の間で、3年目までに転職を経験した30歳以下の社会人にアンケート調査を実施。計184人が回答。
転職を決めた理由やタイミングなど、転職活動に至るまでの経緯を聞きました。
Q.転職しようと思った理由は?
(複数回答)
仕事内容が合っていない 19%
人間関係に不満があった 18%
給与に関して不満があった 15%
不規則な勤務形態 10%
会社の雰囲気が合わなかった 9%
営業職として入社したが、企画や開発にも関わりミスマッチが発生した
目標という名のノルマに追われる日々でしんどかった
本当にやりたいことに気づいたら転職も選択肢の一つに
「これらの理由は、弊社が独自に実施したアンケート結果とほぼ一致。入社後に自分の希望する条件やライフスタイルに気づいたことで"業界や職種を変えたい"と感じる方は少なくありません。そんな時は転職も視野に入れつつ、自分にとって最適なキャリアを考え直すことが大切。特に20代の転職では、前職での実績やスキルに加えポテンシャルが重視される傾向があるため、新しい分野へのチャレンジもしやすいです」

マイナビ早川さんVOICE!
はい 79%
Q.誰に相談した?
(複数回答)
家族 30%
転職エージェント 19%
友達 18%
会社の同僚 13%
POINT 不満なポイントを明確にして"誰かに相談"が転職の第一歩
転職しようと思った理由の上位を占めたのは、仕事内容や職場環境に対する不満。「どうして今の会社ではダメなのか」を言語化して周りにアウトプットすることが、キャリアを変えた人のうち約8割のファーストステップになっていた!
満足 67%
人間関係に恵まれ自分のスキルを磨けた!
不満 17%
どちらでもない 16%
もっと幅広い業界を視野に入れておけばよかった
満足度は入社後、変化して当たり前
「近年、徐々に転職することに対するハードルが下がっているため、新卒時の就活で満足のいく結果だったとしてもキャリアアップを目指す若者は少なくありません。1社目で選ぶ企業も大切ですが、その後自分の気持ちが変化しても、フレキシブルに受け入れて対応していけるといいですね」

マイナビ早川さんVOICE!
はい 54%
いいえ 46%
POINT 転職ありきで就職することで1社目の理想が低く!?
新卒時の就職活動の結果に満足していると答えた67%のうち、半数以上の人がいずれ転職することを視野に入れて入社していたことが判明。新卒で就職する企業=あくまで長い社会人人生のスタート地点と考えることで、1社目の就職先に求める条件や理想が少し緩和されているのかも。
1年目 28%
2年目・3年目 \同率!/36%
入社1年目 41%
入社2年目 39%
/
2年以内が80%
\
入社3年目 13%
入社前からすでに考えていた 7%
POINT 実際に動き始めるのは2年目以降が多数!
回答者の約半数が入社前〜社会人1年目の段階ですでに転職を考えていたのに対し、実際に行動に移すのは2〜3年目が72%という結果に。仕事に慣れない1年目は精神的・物理的に余裕がないことに加えて、"早期離職が転職に不利に働いてしまうかも"という不安が関係していそう。

新卒の就職活動とは違った、転職活動の特徴や実態が明らかに!
Q.転職エージェントを利用した?
はい 75%
いいえ 25%転職エージェントとは、転職希望者と人材を求める企業の間に入って転職活動をサポートするサービス。採用した企業が報酬を支払うため、転職希望者の負担額はゼロ! 客観的な意見交換もできるため、エージェント探しから始める人が多数。
POINT プロとの対話が転職活動の原動力に
メリット
・自分が知らなかった業界の情報も得られる
・客観的に意見をもらえて、自分のやりたいことが理解できる
・スケジュールの調整を任せることができる
デメリット
・求める業界・職種を紹介してもらえなかった
・エージェントのレスポンスが遅かった
・内定の辞退を伝えづらかった

Q.新卒の就活と違うなと感じたところは?
(複数回答)
・自ら会社の情報を集める必要がある=16%
説明会がない分、HPや面接官を見て自ら企業への理解を深掘りしていく必要がある
・面接がよりカジュアルだと感じた=15%
人事ではなく、現場で働く社員の方と面接する機会が多いので、実際にどんな仕事がしたいのか具体的に話した
・持っているスキルや即戦力を重視された=15%
前職の業務内容を具体的に話せるので、新卒時より強みをアピールできた
これまでの成果やスキルを深掘りされた
・選考フローがより短い=14%
・新卒の就活よりも開始〜終了までスピード感があった=12%
2〜4社 50%
1社 23%
5〜7社 16%
8社以上 11%
4社以内に収めている人が7割以上!
\半年未満が80%!/
1〜3か月 38%
4〜5か月 27%
1か月未満 15%
6〜7か月 15%
8か月以上 5%
安定した収入が得られる 15%
人間関係がよい/自分の希望する職種・業務である \同率/14%
収入が多い 12%
スキルアップできる 11%
長期間働ける安定性が欲しかった
IT分野で世の中の役に立ちたかった!
Q.転職のためにやっておいてよかったことは?
(複数回答)
自己分析 26%
企業の口コミを事前調査 21%
前職で行っていた業務の振り返り/転職エージェントの利用 \同率/19%
周囲の転職経験者に話を聞く 11%
転職でも〝新たな"自己分析が必要に
「転職活動で大切なのは、やはり自己分析。就活時は、主に学生時代に頑張ったことや人柄について掘り下げるのに比べて、転職時は前職で働くことを通して知った自分の得意不得意や価値観、貢献できる強みを振り返って分析することに重きを置く傾向にあります」

マイナビ早川さんVOICE!
POINT 転職活動の特徴は「狭く・深く・スピーディに」
就活との違いは大きく3つで、①選考フローの短さ、②働いた経験を踏まえての自己アピール、③自ら行う企業の情報収集がカギに。8割の人が6か月未満で転職活動を終え、受けた企業の数も73%が4社にとどめており、新卒時よりも明確に向かうべき方向を定めて行動している人が多い印象。就活と比べて説明会やインターンがなく配属先が決まっていることも多いため、企業に対する漠然とした理解より具体的な業務を見据えて面接で話す人も。
収入の変化や転職先への満足度、後悔の有無など、転職後のリアルを調査!
はい 69%
いいえ 31%
異なる業界・職種に挑戦するなら20代
「年齢を重ねるとより専門的なスキルが求められ、業界や職種を変えるのが難しくなります。昨年のマイナビデータでは、フルチェンジした20代女性が35.2%だったのに対して、30代は18.8%と半減。新たな業界・職種にチャレンジしたい人は、選択肢が豊富な20代がベスト」

マイナビ早川さんVOICE!
POINT 心機一転してまったく別分野にもチャレンジ可能
ノンノのアンケートでも別の業界や職種に就職した人が多数派。前職の仕事内容にギャップや不満を感じた経験を踏まえて、新たな場所にキャリアシフトする割合が多い。同じ業界内の転職でも、より条件のいい企業やフリーランスを選択する人も。
\年収アップは全体の71%!/
1位 〜50万アップ 28%
2位 変化なし 23%
3位 100万〜150万アップ 17%
4位 50万〜100万アップ 16%
5位 150万以上アップ 10%
6位 年収が下がった 6%
POINT 若いうちに転職しても収入アップする可能性は高め!
転職で年収アップを叶えるには専門的なスキルや能力が必須だと思いがちだけど、おおいに可能なことが判明。アンケートでは7割以上の人が給与が上がったと回答し、「転職先に求めた条件は?」に対して"収入"に関わる条件を選んでいなかった人でも6割以上が年収アップを実現! 他の条件を優先していても、収入がついてくるという結果に。
満足! 79%
想像していた以上に仕事の幅や人脈が広がった!
前職より自分がやりがいを感じる仕事を任せてもらっていて、充実しています
転職したら、経験したことがないくらい、周りの同僚や上司に恵まれました
どちらでもない 15%
不満 6%
仕事内容において入社前とのギャップを感じています
若いから新たなチャレンジができる!
20代のうちは選択肢が多く、自分に合った会社が見つかる
これからの伸びしろを重視してもらえる
まったく別の分野に、キャリアの軌道修正が可能!
我慢して同じ会社にい続けずに、思いきって決断したことで視野が広がりました
第二新卒枠でも「経験のある」新人として扱ってもらえる
ない!
仕事内容が希望と異なる
企業側に、今後も転職の可能性があると思われるかも
POINT 転職後はポジティブに働いている人が多数!
新卒時の就職先に対する満足度も67%と高めだったけど、そこからさらに12%UP! 不満を感じている人は11%減り、前向きな変化を得られた人が多い結果に。正当な評価を受けられたり、人間関係に恵まれたりと、前職と比べてプラスの変化がかなり大きい印象。

2025年10月号掲載
Staff Credit
イラスト/松橋てくてく 構成・原文/中西彩乃 web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス