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窪美澄の「トリニティ」を読む。【街の書店員・花田菜々子のハタチブックセンター】

街の書店員のおすすめ本ハタチブックセンター|ノンノカルチャー

女の幸せって何だろう? みんな闘っているのかも


『トリニティ』

窪美澄・著 ¥1700 新潮社


「男、仕事、結婚、子ども」……50年前、出版社で出会った三人の女たち。強欲と言われても、何かを代償にしてもすべてを手に入れようとしたが――。女性に圧倒的な支持を得る人気作家、窪美澄が激動の時代と激動の人生を鮮やかに描く。

新しい時代が来たというけど、世の中はどうなるのだろう。時代とともに女性の生き方は広がったけれど、皆、必ずしも幸せそうではないから難しい。『トリニティ』は、令和の幕開けにまさに読みたい小説だ。まだ日本にファッション誌がなかった頃、同じ出版社で出会う、境遇も才能もバラバラの三人の女性。それぞれの幸せをつかむために苦闘しながら駆け抜けた生涯の物語は、まるで大河ドラマ1年分をぎゅっと濃縮したようにダイナミックで、一気に読んでしまう。 望んだ仕事に就けたから幸せ、結婚できたから幸せ。世の中はそれほど単純じゃない。その「あるある」がすべて詰め込まれたようなこの小説は、時代は違うにもかかわらずあまりにもリアルで、心をグラグラ揺さぶる。誰も間違っていないのに苦しい。今をどう生きるのかは私たちの自由だけど、彼女たちから渡されたバトンにはまだ熱が残っている。さて、どうする? そんな声が聞こえてくる本だ。




誰かの人生にまるごと没頭する2冊

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『伶也と』

椰月美智子・著 ¥730 文藝春秋


初めて行ったライブで壇上のボーカリストに恋をした直子は、お金も時間もすべてをつぎ込み、ついにはファン以上の特別な関係になるが……。「どんな時も、死ぬまで愛する」ことを全うした、恋愛を超えた二人の一生を描く。絶句する1冊。


『82年生まれ、キム・ジヨン』

チョ・ナムジュ・著 斎藤真理子・訳 ¥1500 筑摩書房


韓国で100万部超えのベストセラーとなり、社会問題にもなっているこの本。平均的な韓国人女性の一生を通して、女がどんな差別に見舞われるのかを怒りをもって書き尽くす。私たちも「おかしい」と思うことはどんどん怒っていきましょ。


はなだ ななこ 
HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE店長。著書に『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』がある。



2019年7月号掲載

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