神崎恵さんにお悩み相談・「美しく年齢を重ねるために、20代の今、何をすべきでしょうか?」

2022.08.28

憧れの先輩が教えてくれた、素敵な大人になるための道しるべ。

神崎恵さんから、20歳のあなたへ。

現在46歳。美容家として幅広く活躍している神崎恵さんが、みんなのリアルなお悩みにアンサー。女性として、母として、愛あふれる言葉にたくさんのヒントが隠れていました。

神崎恵さんにお悩み相談1-1

ブラウス¥25400/シーニュ パンツ¥22000/エストネーション ピアス¥8400/アビステ バングル¥31900/フォーティーン ショールーム(アナプノエ)

Megumi Kanzaki

1975年神奈川県生まれ。3人の息子を持つ母。16歳の時、原宿でスカウトされ芸能界デビュー。35歳で美容家としての活動を本格化。数多くの雑誌やメディア、イベントなどで活躍。自身が手がける著書も多数。新刊『神崎メソッド 自分らしく揺らがない生き方』(講談社)も話題に。


【あか抜ける方法】

髪を染めてみたり、メイクの練習をしたり試行錯誤しても、高校時代と髪の毛の色が違うだけで「変わった!」という手ごたえがないんです! あか抜けるために変えるべき部分など、アドバイスをいただきたいです。(19歳・大学2年生)

なんといっても髪形。大事です! 私は神奈川県出身なのですが、中高生の頃、東京のど真ん中で髪を切ってもらったことがあるんです。 いつもと全然違う自分になれてすごくうれしかったな。「人気のサロンでカットしてもらった」っていう経験が、心に何かしらの暗示をかけてくれたことも大きいかも。今の若い子たちは前髪にポリシーがあるように見受けられるけど、いったんそのこだわりは置いておいて、前髪の種類を見直してみるのもオススメ。たとえば、潔くおでこを出すと自信があるように見えて、一気にあか抜けますよ。といっても髪形は、服やメイクも含め、トータルでのバランスがすごく大事。ファッション誌を読み込んで、まずはその感覚を磨いてみては? 一つのルックをまるごとコピーしたってOK。あとね、眉を整えることもかなり大切。お手入れしていないうぶっとした眉も可愛いけど、眉色と眉頭を少し淡くするだけでも全然違うはずです。

【自分を好きになるには?】

自己肯定感が低く、毎日周りと比べて悲しい気持ちに。自分なりにオシャレを頑張っても、勉強しても、外に出ればみんなオシャレだし、インスタを見ればみんな楽しそうだし私なんて……と卑屈になってしまいます。(19歳・大学2年生)

この悩みは世代関係なくありますよね。自己肯定感は高くなくても当たり前。育てていくしかないんです。幼い頃は練習して自転車に乗れたとか、勉強してテストでいい点数がとれたとか、努力の結果「できた!」っていう達成感を得る経験で自己肯定感を育てることが自然とできていた気がするけど、ある段階で不思議とそういうことって少なくなってしまうんですよね。だから、"ちょっと頑張らなきゃクリアできない課題"を日々自分で設けていくことが重要。勉強、サークル、オシャレ、仕事、どんなことでもいいんです。時間を持て余していると、よけいなことを考えすぎてしまうケースが多分にあるので、楽しみが目白押しのnon-no世代には、毎日忙しくしていてほしいな。インスタの写真は、その人がよく見える、生活の中のたった一瞬。作り物かもしれないし、要は上澄みだから、気にしないこと。でも、感じたモヤモヤを放置せず、何が引っかかっているのかに気づき、どうクリアするかを考えると変わってくるはず。周りを見て「もっとこうなりたい」という感情に気づいたなら、一度そこに打ち込んでみる。そうするとだんだん気にならなくなる場合があるので。ネガティブな気持ちも自分の燃料に変える、いい機会なのかも。自分を好きになるってハードルが高いけど、大人になればなるほど、自然とラクになれるもの。私もそうでした。キャリアを積んできたことで自然と得た自信が自分自身を支え、助けてくれるから。見た目を取り払い、"むき身"になった時の自分に何があるのか。大切なのはこの1点です。

神崎恵さんにお悩み相談1-2

【素敵な年齢の重ね方】

「美しく年齢を重ねたい」と思います。20代の今、何をすべきでしょうか?(21歳・大学3年生)

美容なら、若いうちからの紫外線対策、保湿、歯と歯ぐきのケア、頭皮ケア、運動を習慣にすることがとても大切。日焼け止めは一年中。夏は塗り直したり塗り重ねたりしてほしいな。今年、大学生の長男もついに日傘を買ったんですよ。見た目の美しさにもお肌の健康にも関わることですし、紫外線対策は歯磨きと同じくらい大事です。運動は健康にもいいし、18歳を過ぎると代謝は下がるといわれているので、不調に備えるためにも若い頃から習慣に。歯と歯ぐきや頭皮に関しては、なかなか今の美容医療でも追いついていない部分ですよね。私は今46歳なんですけど、毎日ものすごく楽しいし、ポジティブ。年々自由になり、選択する力を持てるようになったことが楽しくて。いらないもの、できないことを潔く手放すことも今のほうがずっとラク。「身の丈を知る」という言葉がありますが、以前、それは私にはすごくネガティブな言葉だった。自分が足りていないから理想は捨てろと言われているようで。でも、今は好きな言葉。若い頃って自分を大きく見せたかったんですよね。自分には価値があるんだって、自分にも人にも見せつけたかったというか。時に自分にないものを手に入れるために頑張らなきゃいけない瞬間もあるけれど、肩の力を抜くことで、自分の持っている魅力が現れてくることもありますよ。

神崎恵さんにお悩み相談1-3

【スタイルキープ術】

大学生になって、授業などが思っていた以上に忙しくなりました。時間がなくても体形を維持する方法はありますか?(18歳・大学1年生)

とにかく寝ること! 理想は1日6時間以上。睡眠が足りていないと、太るだけでなく肌もくすみ、負のループに。さらに、運動するクセをつけておくとベスト。筋肉に働きかけるとポジティブになれるし、気力も育つんです。ダイエットを意識して食べないと、疲れやすくなるし、何より健康を損なってしまいます。お砂糖を控える、自炊する、昔ながらの食事を意識するのもいい。体を鍛えることは本当にいいことばかりで、私も週3回トレーニングをしているのですが、これが日々のハードルであり喜びなんです。達成感も味わえるし、基礎体力も上がる。運動のおかげで体もメンタルも調子が上がるだけでなく、ごはんがおいしく食べられる。好きなものを食べて、その分動くって、シンプルだけど大事なこと。“忙しくてもやせる方法”には、ちょっと手荒いもの、怖いものも多いので、簡単に乗っからないように注意してくださいね。まずは寝る・食べる・運動を!

2022年10月号掲載
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