神崎恵さんにお悩み相談・恋愛、美容、将来…素敵に生きる方法を聞いてみた！

Megumi Kanzaki

1975年神奈川県生まれ。３人の息子を持つ母。16歳の時、原宿でスカウトされ芸能界デビュー。35歳で美容家としての活動を本格化。数多くの雑誌やメディア、イベントなどで活躍。自身が手がける著書も多数。新刊『神崎メソッド 自分らしく揺らがない生き方』（講談社）も話題に。

なんといっても髪形。大事です！ 私は神奈川県出身なのですが、中高生の頃、東京のど真ん中で髪を切ってもらったことがあるんです。 いつもと全然違う自分になれてすごくうれしかったな。「人気のサロンでカットしてもらった」っていう経験が、心に何かしらの暗示をかけてくれたことも大きいかも。今の若い子たちは前髪にポリシーがあるように見受けられるけど、いったんそのこだわりは置いておいて、前髪の種類を見直してみるのもオススメ。たとえば、潔くおでこを出すと自信があるように見えて、一気にあか抜けますよ。といっても髪形は、服やメイクも含め、トータルでのバランスがすごく大事。ファッション誌を読み込んで、まずはその感覚を磨いてみては？ 一つのルックをまるごとコピーしたってOK。あとね、眉を整えることもかなり大切。お手入れしていないうぶっとした眉も可愛いけど、眉色と眉頭を少し淡くするだけでも全然違うはずです。

この悩みは世代関係なくありますよね。自己肯定感は高くなくても当たり前。育てていくしかないんです。幼い頃は練習して自転車に乗れたとか、勉強してテストでいい点数がとれたとか、努力の結果「できた！」っていう達成感を得る経験で自己肯定感を育てることが自然とできていた気がするけど、ある段階で不思議とそういうことって少なくなってしまうんですよね。だから、＂ちょっと頑張らなきゃクリアできない課題＂を日々自分で設けていくことが重要。勉強、サークル、オシャレ、仕事、どんなことでもいいんです。時間を持て余していると、よけいなことを考えすぎてしまうケースが多分にあるので、楽しみが目白押しのnon-no世代には、毎日忙しくしていてほしいな。インスタの写真は、その人がよく見える、生活の中のたった一瞬。作り物かもしれないし、要は上澄みだから、気にしないこと。でも、感じたモヤモヤを放置せず、何が引っかかっているのかに気づき、どうクリアするかを考えると変わってくるはず。周りを見て「もっとこうなりたい」という感情に気づいたなら、一度そこに打ち込んでみる。そうするとだんだん気にならなくなる場合があるので。ネガティブな気持ちも自分の燃料に変える、いい機会なのかも。自分を好きになるってハードルが高いけど、大人になればなるほど、自然とラクになれるもの。私もそうでした。キャリアを積んできたことで自然と得た自信が自分自身を支え、助けてくれるから。見た目を取り払い、＂むき身＂になった時の自分に何があるのか。大切なのはこの１点です。

美容なら、若いうちからの紫外線対策、保湿、歯と歯ぐきのケア、頭皮ケア、運動を習慣にすることがとても大切。日焼け止めは一年中。夏は塗り直したり塗り重ねたりしてほしいな。今年、大学生の長男もついに日傘を買ったんですよ。見た目の美しさにもお肌の健康にも関わることですし、紫外線対策は歯磨きと同じくらい大事です。運動は健康にもいいし、18歳を過ぎると代謝は下がるといわれているので、不調に備えるためにも若い頃から習慣に。歯と歯ぐきや頭皮に関しては、なかなか今の美容医療でも追いついていない部分ですよね。私は今46歳なんですけど、毎日ものすごく楽しいし、ポジティブ。年々自由になり、選択する力を持てるようになったことが楽しくて。いらないもの、できないことを潔く手放すことも今のほうがずっとラク。「身の丈を知る」という言葉がありますが、以前、それは私にはすごくネガティブな言葉だった。自分が足りていないから理想は捨てろと言われているようで。でも、今は好きな言葉。若い頃って自分を大きく見せたかったんですよね。自分には価値があるんだって、自分にも人にも見せつけたかったというか。時に自分にないものを手に入れるために頑張らなきゃいけない瞬間もあるけれど、肩の力を抜くことで、自分の持っている魅力が現れてくることもありますよ。

とにかく寝ること！ 理想は１日６時間以上。睡眠が足りていないと、太るだけでなく肌もくすみ、負のループに。さらに、運動するクセをつけておくとベスト。筋肉に働きかけるとポジティブになれるし、気力も育つんです。ダイエットを意識して食べないと、疲れやすくなるし、何より健康を損なってしまいます。お砂糖を控える、自炊する、昔ながらの食事を意識するのもいい。体を鍛えることは本当にいいことばかりで、私も週３回トレーニングをしているのですが、これが日々のハードルであり喜びなんです。達成感も味わえるし、基礎体力も上がる。運動のおかげで体もメンタルも調子が上がるだけでなく、ごはんがおいしく食べられる。好きなものを食べて、その分動くって、シンプルだけど大事なこと。“忙しくてもやせる方法”には、ちょっと手荒いもの、怖いものも多いので、簡単に乗っからないように注意してくださいね。まずは寝る・食べる・運動を！

合わないかもと思った時、長くつき合うためだけに無理して踏ん張らなくて大丈夫。きっと長く一緒にいられる相手が現れるはずだから、深く考えなくていいと私は思うな。つき合ってみないと分からないことって多くて、それに１～３か月で気づけた。それは決してネガティブなことではないと思いますよ。

全然大丈夫！ むしろ、自分のせいにしてしまっているのがかわいそう。恋愛なんて人それぞれなんだから、自分を変えなきゃって思わなくていい。劣等感から恋愛をしてもすり減るだけなので、無理はしないで。そして、誰かとつき合う時に、外見はとっかかりにはなるけれど、基本的には“むき身”の自分じゃないといい恋はできません。まずは今よりも人と関わること。学校以外の人とも仲よくなってみると、違うものが見えてくるかも。合コンのように恋愛を目的とした場所じゃなく、同世代の子が集まりそうな習い事を始めてみるとか、どうかしら？

結婚は条件じゃなくてタイミング。10年おつき合いしても結婚しないカップルもいるし、キャリアやお互いの気持ちも大きいし。でも今の時代、結婚しなくてもいいしね！ 決め手とは違うけれど、私の経験上、結婚するなら、努力してくれる人、思いやりがある人がいい。結婚前に一緒に生活してみるのも手だと思います。スペックだけで選ばないでほしいな。

相手のご家族のタイプや年代にもよるけれど、いずれにせよおすすめできるのは、シンプルな雰囲気の服装。たとえば淡い色のブラウスに、フリッとしていないスカートとかパンツとか。シーンによっても変わりますが、淡い色だと好印象。きれいめならデニムもいいと思います。メイクもナチュラルに越したことはありません。何より大事なのは、愛嬌とチャーミングな笑顔、清潔感。一緒に食事を……となった時に仕切りすぎるとびっくりしてしまうので、ちゃんと動きつつサポートできるくらいがちょうどいいんじゃないかな。私も息子が彼女を連れてきたことがあるんですけど、すごくうれしかったですよ。緊張していると聞いていたので、私も和ませたくて努力しました（笑）。とにかく、ニコニコしながら相づちを打っていれば大丈夫。見た目なんて関係ないよねって言いたいところですが、最初はそれ以外に相手の情報がないから、あまりにも清潔感がないと戸惑ってしまうかも。誤解されてしまわないように、どんな自分を見てもらいたいか、ということを考えてみて。

今の時代、できることがこんなにあふれているのにもったいない！ オンラインサロンに入ってみたり、舞台観劇や、美術館に行ってみたり、いつもの行動範囲から一歩踏み出してみるのはどうでしょう？ それが将来の進路に影響するかもしれないし、人生を変えるきっかけになるかもしれない。でも、読者の皆さんにはとにかく「たっくさん遊べー！」って言いたい（笑）。自分自身に時間とお金を使ってほしい！

焦って決めなくてもいいのかも。私も税理士、宅建、ブライダルプロデューサーなどなど、興味のあるものを学んだなかで今の仕事に出会えただけで、昔は美容家になるなんて思ってもみなかったから。今、わが家の長男が大学４年生で、次男が大学受験のタイミングなので、卒業後のことがよく話題に上ります。長男は美大に行きたいと小学校の頃から決めていたけど、次男は何をやるか絞りきれていないので、できるだけ選択肢を広く設けられる進路を検討中。いろいろ手を出してみることが、まずは大切！

肌のコラーゲンなどを増やす、ハリを育てて老化のスピードを緩やかにする、といった施術なら、未来の自分を強化するための投資につながるので検討してみてもいいと思います。パーツの形を変える施術に関しては、自分がそれによって毎日苦しいのなら選択肢になり得ると思うけど、安易にいろいろ施してしまうのはすごく心配。SNSには美容医療の広告がたくさんあふれていますけど、価格や耳触りのいい言葉だけに惹かれてしまうと、ちょっと怖いなって思ってしまうんです。修正しても元には戻せないこともあるので、慎重に。自分でできるスキンケアに関しては、レチノールとビタミンC。この２つの成分がすごくいい！ 早いうちから保湿やエイジングケアを心がけるのがオススメです。

魅力もコミュ力も重要ではなくて、相手の気持ちや関係性は育てるもの。友達も恋愛も、頭ですることじゃないからこそ、自分をさらけだしながら、心をつないでいくしかないと思います。吊り橋効果を期待して、じゃないけど、一緒に課題を頑張るとか、旅行に行ってみるとか、二人でお酒を飲んでみるなど、自分から誘ってみて！ 心の距離を縮める時間を意識的に作ることから始めよう。 それに、友達は量じゃないし、一人だっていい。心がつながっていれば、頻繁に会わなくてもいい関係でいられるものだと思うんです。私も長男が幼い頃のママ友が二人いて、１年に２回くらいしか会わないのに、会えば泣いたり笑ったりできるすごくいい関係。人それぞれですが、そばにいなくても友達は友達だなって。

ツイッターなら細かく感想を書いてテクスチャーも見せるし、インスタグラムなら、画像メインで文章はコンパクトに。届ける場所やターゲット、読んでくれる方のライフスタイルまで絞って、戦略的にやるのがオススメ。そして、大事なのは語彙力と表現力。ピンクと一言でいっても、どんなニュアンスのピンクなのか。たとえばマスカットのグリーンを10通りの表現で伝えるとしたら、どんな言葉があるのか。私はいつもそんなふうに、トレーニングも兼ねて考えています。書いた文章は頭の中で何度も読んでみて、改行したり、文字を詰めたりしながら俳句のような感覚でリズム感を重要視。ディテールを整えていくと、断然読みやすくなるんですよね。時々、わざと引っかかりを作ってみたりすることも。提出する原稿はいつも一晩寝かせて、翌朝改めて読み直すようにしています。

もしかしたら伝え方が大事なのかな？ たとえば何かをお断りする場面で、「やだ」と言うのか、「私はもう少しこうしたほうがいいな」って言うのか。伝え方のバリエーションをたくさん持っておくといいですよね。特に“この子とは仲よくしたい！”っていう人には、本当の思いをきちんと伝えることが大切。相手を深く知るためにも、自分から心を開く勇気を持つことは重要だと思うんです。

優先順位をつけること。全部できるに越したことはないけど、順位の高いものから片づけ、むだなことはしない。といっても、non-no世代は一見むだに思えることから学んだり、それがいい思い出につながったりもするから……失敗を恐れずにどんなことにも挑戦してみてほしいな。

一生懸命でへこたれない子。人との距離のとり方が上手な子。想像力が豊かな子。たとえば、これからこんなことが起きるかもしれないっていう予測を10個くらい立てて、適応できる子。人としての気配りが上手で、タフな子もいいですね。あとは、損得のない子。それから年齢にかかわらず、自分の機嫌がよくない日でも、その私情を仕事に影響させない人。あれ？ いっぱいありますね（笑）。

最後に、悩んでいるあなたへ。
皆さんの声を聞いて、若い頃の自分がとても懐かしくなりましたし、みんな悩みがあってうれしいなって思いました。だってそれって、自分のことをしっかり考えているということじゃないですか。そんな話を今回、私に聞かせてくれたこともすごくうれしかったです。皆さんのそばにも、お母さん、お姉さん、先輩など、心の中のモヤッとした思いをいつでも話せる人や場所があったらいいな。私にもし娘がいたら、毎日のように聞きたい。若いうちはささいなことで落ち込んだりするものです。でも、悩んだ後は、動いてはい上がる。悩むこと・行動することをしっかりと結びつけて、体に染み込ませておくと今後も生きやすくなるし、強くなれる。何か起きても、その時に悩み、動くことが大切です。起きてもいないことを案じて、前倒しで悩むのは時間がもったいないし、瞬発力をも奪ってしまうから。先を考えすぎず、今を全力で楽しみながらちょっとした人生の計画も立てていってもらえたらうれしいです。誰かと一緒でも一人でも、思いきり楽しめる強い女性になってください♡