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【堀米雄斗選手】金メダルを呼び寄せたベストトリックの瞬間 “これはもうダメだって思った”

non-no世代のNEWヒーロー誕生!
堀米雄斗
金メダルのその先へ──

東京オリンピックの新種目・スケートボードの男子ストリートで金メダルを獲得し、初代王者に輝いた堀米選手がノンノに登場! スケートボードとまっすぐに向き合うカッコいい姿はもちろん、意外すぎる(!?)おちゃめな姿も満載です♪

最後のベストトリックは、いつもとは違う感覚だった 

 スケートボード界にとって記念すべき初のオリンピックとなった東京2020オリンピック競技大会。堀米選手は、生まれ育った江東区の競技場で金メダルを獲得するという、まるでドラマのような最高の結末を私たちに見せてくれた。インタビューが行われたのは、そんなオリンピックの興奮冷めやらぬ、閉会式から数日がたった日のこと。

「オリンピックが終わってからは、取材を受けたりテレビ番組に出演したり、スポンサーさんのところにごあいさつに行ったり、忙しくさせてもらってます。オリンピックがすごく大きなイベントだということは分かっていたんですけど、金メダルを獲ったことで、そういうスケジュールが一気に増えて、あらためて影響の大きさにビックリしましたね。でも、うれしいです。ヒマでいるより全然いいですから(笑)」

 日本滞在中に撮影されたキックボクサーの那須川天心さんやRADWIMPSの野田洋次郎さんとの2ショット写真も話題に!

「天心とはもともとインスタでつながっていたんですけど、今回テレビ番組の企画で初めて会うことができたんです。それで仲よくなって、その日の夜にさっそくごはんを食べに行って、そこから5日間くらい毎日会ってスケボーしたり、僕が泊まっているホテルに遊びに来て普通にチルしてました(笑)。野田洋次郎さんとは、共通の知り合いの方がきっかけで、おうちに遊びに行かせてもらう機会があって。インスタのストーリーズで僕のことをHero”って書いてくださっていて、めっちゃうれしかったですね。実はこの後、アメリカに戻る前の最後の2日間は完全にオフなので、友達とのんびり過ごす予定なんです」

 オリンピックから少し時間がたった今、大会当日を振り返って最も鮮明によみがえってくるのは、決勝の舞台で披露した5本目のベストトリック。

「大会では7本(2本のラン+5本のベストトリック)滑って高いほうから4つの得点が採用されるっていうルールだったんですけど、僕は7本目を滑る前の時点でまだ3つしか“ナインクラブ”という9点以上の高得点を出せてなくて、もう一つ出せれば金メダルというところだったんです。だから、5本目のベストトリックの前はそれまで以上にめっちゃ集中しました。おもしろかったのは、トリックをしている時間って1~2秒のはずなのに、最後のトリックだけすごくスローに感じたこと。(デッキの前を)たたいた瞬間に高く飛びすぎてこれはもうダメだ”って思ったし、そこからも完全に回りすぎて、いつもだったら乗れない感じだったんです。でも、あの時はたたいて回っている時間が10秒くらいに感じられて、他もいつもとは違う感覚だったんですけど、気づいたら乗っていた。僕自身、どうして乗れたのかは今でも分からなくて……。ただ、とにかく集中していたし、絶対に金メダルを取りたい”という強い気持ちがそうさせてくれたのかなと思います」

 想像を絶するプレッシャーが押し寄せるはずの競技前のルーティンは、意外にも「特にない」とのこと。本人は「あえて作ってないわけじゃなくて、ただ単にないっていうだけなんです(笑)」と謙遜するけれど、ルーティンに頼らない精神力の強さは、きっと勝因の一つだったに違いない。

「今回のオリンピックは今までの大会にないくらいスタート時間が早くて、朝は5時起きだったんです。選手村でみんなとトイレやシャワーをシェアしながら支度をして、6時発のバスで出発したから、いつものようにダイニングで朝食をとることができなくて……。結局、食べたのは競技場のパークに置いてあったサンドイッチとバナナだけ。普段大会の日の朝はしっかり食べるようにしているので、実はちょっとだけ途中でお腹すいたりしないかな?”っていう不安な気持ちで滑っていたんです(笑)」

言葉の壁はスケボーのおかげで乗り越えられた

 堀米選手がスケートボードを始めたのは、6歳の時。高校卒業後には「スケートボードの本場で活動しないと注目してもらえない」という思いから単身渡米し、活動拠点をロサンゼルスへ。現在は、1年のうち半分以上をアメリカで過ごしている。

「向こうに行く前から言語の壁はあると思っていたんですけど、いざ行ってみたら伝えたいことが伝えられなくて、それが一番つらかったですね。最初の頃はお店で食事も注文できなかったし、日本食が食べたくてもどこにお店があるか分からなくてコンビニのピザを食べたりして過ごしてました」

 そして、そんな言語の壁を乗り越えることができたのは、スケートボードのおかげだと言葉を続ける。

「スケートパークに行ってトリックを決めると、そこにいる人たちが喜んで拍手してくれたり話しかけてくれるようになって……英語が話せなくても、そうやってどんどんなじんでいけたんですよね。本当に、スケボーでアメリカの人たちとつながったといっても過言じゃないです」

 ただ、アメリカでの生活を始めて4年以上たった今でも、日本が恋しくなる瞬間があるそうで……。

「地元の公園で友達とスケボーしていた時間がすごく楽しかったので、ふと友達に会いたくなったり、あとはやっぱり家のごはんですね。僕が日本に帰ってきた時の楽しみの一つが、近所に住むおばあちゃんのごはんを食べることなんです。特に煮物と雑炊がめっちゃ好きで、雑炊は日本にいた頃は毎朝食べていたし、今でも食べようと思えば毎日食べられる!

家族へのお土産は、たまに買って帰りますね。ボディソープとかお菓子とかその時によってバラバラですけど、家族はなんでも喜んでくれます(笑)」

Profile

●ほりごめ ゆうと 
公式Instagram=@yutohorigome、公式Twitter=@yutohorigome

ドキッとする表情満載のカット&
プライベートに迫るQ&Aも!

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2021年11月号掲載
  • 羽生結弦★ 世界が認める麗しき絶対王者。その魅力を徹底解剖!【フィギュアスケート男子】

    羽生結弦★ 世界が認める麗しき絶対王者。その魅力を徹底解剖!【フィギュアスケート男子】

    1994年12月7日生まれ、宮城県仙台市出身。身長172cm。趣味は音楽鑑賞。オリンピック2連覇、グランプリファイナル4連覇、世界選手権2回優勝したほか、ショート、フリーの歴代最高得点など、数々の記録を塗り替えてきた絶対王者。2018年、個人最年少での国民栄誉賞受賞。国内外を問わず多くの人々を魅了する、日本が誇る世界的スーパースター。今季は前人未踏の4回転アクセルの習得を目指す。

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