エンタメ部
No.283 moeno
【推しがいる全ての人へ】「君がトクベツ」の魅力を原作ファンが語ります
2025.07.05
推しに救われた経験がある人は多いと思います。
辛い時に、推しの笑顔をみて元気になった。
ライブがあるから、頑張れる。
推しが生きているから、この世界も悪くない。
そう思わせてくれる推しは、時に神様のように感じます。
でも、推しも一人の生きている人間。
それを思い出させてくれるのが、『君がトクベツ』という作品です。
もとは別冊マーガレットで連載されていた少女マンガですが、映画化されて現在映画館で絶賛上映中です。
内容が気になるけど推しが出てるわけじゃないしな…、映画とマンガどっちにしようかな…と悩んでいる人に向けて、この作品の魅力をプレゼンさせてください!
原作ファンだからこそ、マンガと映画の良さを伝えられると思います!
- Index
漫画『君がトクベツ』
集英社の別冊マーガレットで連載されていた少女漫画。
今年5月に最終巻の11巻が発売され、完結しました。

私は高校生の頃の1巻発売からずっとリアルタイムでこの作品を追いかけてきた、真の原作ファンを自負しているのですが…! 11巻を書店で手にしたときは泣くかと思いました。
作者の幸田もも子先生は、『センセイ君主』や『ヒロイン失格』など沢山の人気少女漫画を描かれてきた方です。幸田先生の作品は、キュンシーンと笑えるコメディシーンのギャップがすごいのが特徴で、少女漫画を読んで声を出して笑えるってなかなかないと思います。一番好きな漫画家さんの一人です。
すみません、内容に入りましょう。
11巻の表紙には4人描かれています。
普通の最終話って主人公カップルの2人じゃないの?と思うかもしれません。
実は、この作品は1-5巻までが「さほ子&皇太」編、6-10巻が「えみか&叶翔」編と主軸となるカップルが2組いるんです。どちらのカップルも違った魅力があります…!

・さほ子&皇太
最初は、地味で陰キャでとあるトラウマからイケメン嫌いの女子高生のさほ子ちゃんと、国民的アイドルグループのLikeLEGENDリーダー皇太くんのお話。
最初はただ顔がいいだけでちやほやされているんだと皇太を警戒するさほ子ですが、色々な出来事から皇太のファンを大切にする姿勢や明るい性格に惹かれていきます。
天然で泣き虫な皇太がかわいくて最高です。
ただ!!少女漫画において簡単に幸せになれるわけがなく…
実は、皇太は過去のある出来事から「誰もトクベツを作らない」と決めていました。
ただでさえ遠い存在の皇太に心を閉ざされてもなお、さほ子なりに皇太のために頑張る姿が本当に素敵なんです。
天然でみんなにキラキラ笑顔を振り向くアイドルが、自分だけに見せてくれる顔というファンなら誰もが好きなシチュエーションを体験できます。
・えみか&叶翔 編
七瀬えみかちゃんは、今をときめく人気女優。
さぞ恋愛経験も豊富なのかと思いきや、実はずっとライクレジェンドメンバーの遊馬叶翔くんに中学生の頃から一途に恋をしていたピュアピュア女子でした。
叶翔くんもえみかちゃんと共演して恋に落ちているのですが、お互いに不器用すぎて、コント並みに想いはすれ違いまくります!!
ずっと両想いなのに、ずっと片思いの二人。
どちらの気持ちもわかる読者だけが焦らされます。
えみかちゃんも叶翔くんも、お仕事に対する姿勢が素敵でとてもお似合いなカップルです。
(あとはシンプルにえみかちゃんのビジュがよすぎる。幸田先生の画力えぐい。)
さほ子とえみかは、ライクレを通じて知り合い、大切な友達に。
皇太と叶翔は小さい頃からずっと一緒に活動してきたメンバーで(ふたりのはじまりを書いたお話も本当によかった)。
4人みんなが大好きになれます。
全11巻ありますが、読みだしたら止まらないはず…!
ぜひ読んでほしい、今私がいちばんおすすめする漫画です。
映画『君がトクベツ』
原作マンガを実写化したいわゆるラブコメ映画(でもその枠には収まらない!と個人的には思ってます)です。
キャストは以下の通り。
・若梅さほ子役…畑芽育さん
・桐ケ谷皇太役…大橋和也さん(なにわ男子)
・七瀬えみか役…矢吹奈子さん
・遊馬叶翔役…木村慧人さん(FANTASTICS)

◎今回の映画内では、「さほ子&皇太」カップルが主人公です。
えみかと叶翔はもちろん登場しますが、そのカップルの恋愛はほとんど描かれません。
映画は時間が限られているので仕方ないですが、もう1本作ってほしいくらい…(と思っていたら続編ドラマが発表されました!楽しみすぎる!)
畑芽育ちゃんが陰キャメガネ女子なんて無理があるやろ!と思いますよね。私も思いました。でも、映画が始まったら本当にさほ子がいました。
そして、皇太がリーダーを務めるライクレのオーラも凄くて。映画のために組まれたとは思えないくらい、本当に活動しているグループに見えてきます。
彼らが歌う「YOU ARE SPECiAL」は、映画館を出たあと頭の中で無限ループしてしまうくらい素敵な曲です。
君がいればなんでも出来る
最強になれるんだよ
YOU ARE SPECiAL/LiKE LEGEND
ぜひ大画面でパフォーマンス映像を見てほしいです!
そして、私が原作との違いで感じたのは、映画の方がより「推し活」について考える内容になっているなということ。
さほこがひたすらにファンとして皇太を応援する姿は、推し活をしたことがある人なら誰でもグッときてしまうはず。
ラブコメならではのきゅんきゅんシーンももちろん沢山あるので、感情が大忙しな100分間になっています。
♡♡♡♡♡
原作マンガも、映画も、どちらも本当に素敵な作品になっています。
今映画館では、主要キャストのみなさんによる副音声も同時上映しているので、迷っている方はぜひぜひ観に行ってほしいです。
帰り道、きっと推しのことがもっと好きになっているかも…?