インタビュー

【小宮山莉渚】新垣結衣さん主演映画『違国日記』でリアルな友達との距離感を表現。演技への思い、まっすぐなお仕事観も

2024.06.06

累計発行部数180万部を突破した人気コミック『違国日記』が実写映画化! 新垣結衣さん演じる槙生と、早瀬憩さん演じる15歳の朝が、ある出来事をきっかけに共同生活をスタートしたことで変化していく関係性を繊細に描いた本作は、公開前から話題に。そんな注目作に、ノンノモデル・小宮山莉渚が朝の親友役として出演! 莉渚が感じた作品の魅力、演技のお仕事への思いなどをインタビューしてきました。

実写化作品で自分が演じる意味に気づけた

映画『違国日記』小宮山莉渚のインタビュー、寄りのショット

――映画『違国日記』で莉渚が演じたのは、朝の親友・えみり。出演はどのような経緯から?

「オーディションで選んでいただきました。朝と同じ中学校に通うえみりは、家族以外で一番と言っていいほど近くで彼女を支える存在。オーディションの待ち時間も朝役の俳優さんとできるだけ話し、作中の二人のように仲を深めた状態で臨みたいと思っていました。選考では、本番とは異なる代役の方がいらっしゃることも多いので“誰が朝を演じるのかな?”と思っていたら、なんと早瀬憩ちゃんご本人で! それを知ってすぐに憩ちゃんに駆け寄り、『今日はよろしくお願いします!』と話しかけました。クランクイン後もなるべく憩ちゃんと一緒に過ごしたいと思い、常に隣にいたんです。そうしたら撮影終わりにカフェでおしゃべりするくらい、本当に仲良しになれました!」

――ノンノの撮影現場でもそうだけど、周りの人と積極的に関わろうとする姿勢が素敵です。

「え、そうですか!? 小さい頃から親の転勤が多かったので、初めましての人と仲良くなるためには自分から心を開かなきゃ、という思いが強いのかもしれません」

――幼少期の経験が仕事にも生きている様子。俳優のお仕事をする中で学んだことや得た経験はある?

「初めて出演した映画『ヤクザと家族 The Family』(2021年公開)の現場がすごく温かくて。藤井道人監督が、スタッフさん、キャストの皆さんを家族のように大切にされていたんです。それから、主演の綾野剛さんの作品に対する真摯な姿勢にも感銘を受けました。自分一人が役や作品と向き合うのではなく、チームで同じ方向を見て仕事をしていく楽しさをこの作品を通して感じられたのをきっかけに、お仕事でご一緒する方とのコミュニケーションを大切にしたいと思えた気がします」

――今作の現場でも学びはあった?

「たくさんありましたが、中でも、朝と共同生活を送る槙生を演じた新垣結衣さんのお芝居にすごく惹きつけられました。実際に現場で新垣さんとご一緒した時、私の頭の中の槙生がそこにいてびっくり! 新垣さんの演技によって、槙生が無意識につくっている“他人との壁”のようなものも引き立っている気がしました。私は、今回が映画出演3作目なのですが、漫画原作の作品は初めて。漫画の世界観を守りながらも、実写で俳優が演じる意味を、新垣さんを通して勉強させていただきました」

――莉渚の演技で、”ここに注目してほしい!”というポイントは?

「朝と仲良く登下校するシーンはもちろんだけど、ストーリーが展開していくにつれて、2人が喧嘩したり、気まずくなったりする場面が出てきます。中高生という多感な時期ならではのすれ違いやぎこちなさは特に丁寧に表現したつもりなので、繊細な感情を感じ取っていただけたらうれしいです」

映画『違国日記』小宮山莉渚のインタビュー、寄りの目線外しのショット

お芝居は試行錯誤。想像と違う方に転ぶのが面白い

映画『違国日記』小宮山莉渚のインタビュー、座りのショット

――俳優として確実に経験値を上げている莉渚。演技をする中で楽しさを感じる瞬間は?

「スタッフさんと話し合いながらお芝居を試行錯誤するのが楽しいです! 台本をいただいたら、現場に入るまで自分と向き合いながら読み込んで、演じる役はこんな人かな? こういう感情かな? と役作りをします。だけど現場で演じてみると、監督やスタッフさんからのアドバイスで方向転換する場合も多くて。そうやって相談しながらシフトチェンジするたびに新たな発見があり、刺激になっています」

――俳優・モデルのほかにアーティスト活動も行っているけど、アーティストとして立つステージの魅力はどんなところにある?

「お客さんの反応をすぐそばで感じられること。私はまだ俳優としての舞台経験がないので、ライブやイベントでファンの皆さんの盛り上がりを体感できるのが本当に幸せです。楽曲と向き合いながら、一つのパフォーマンスを何度も何度も練習し極めていく楽しさはアーティストならでは。グループのメンバーとは練習期間、家族以上に時間を共にすることもあるし、第二の家族のような存在です」

自分の武器をお仕事につなげられるよう模索中!

映画『違国日記』小宮山莉渚のインタビュー、外でのショット①

――今作で、朝にとってえみりは心の拠り所のような存在。莉渚にとって、ノンノの現場でそんな心の支えになる人はいる?

「モデル活動を始めて、自分の視野を広げてくれたのが林芽亜里ちゃん。一緒に撮影する機会が多く、プライベートでも仲良くなりました。芽亜里ちゃんは、ノンノモデルになる前から雑誌の専属モデルの経験があって、心の底から尊敬しています。実は私、現場で初めて芽亜里ちゃんのポージングを見た時、マネージャーさんと号泣したんですよ(笑)。悔しさではなくて、こんなに素晴らしい人と同じタイミングでノンノモデルになれてよかった、自分ももっと頑張らなきゃ! っていう涙です(笑)。撮影で芽亜里ちゃんとご一緒すると、いつもよりリラックスした顔の写真が多くて♡ 自分の新しい表情を引き出してくれる人でもあります。常に安心感と刺激を与えてくれる芽亜里ちゃんに支えられながら、ノンノでの撮影を楽しめています」

――ノンノモデルに仲間入りして約1年半。加入当時から今までを振り返ってみてどう?

「まだまだです……! モデルの自分に点数をつけるなら、100点中15点くらい(笑)。撮影を経験するたびに課題が見つかりますが、今の一番の目標は“ポージングのバリエーションを増やす”こと。誌面で鈴木ゆうかさんや岡本夏美さんを見ていると、どれだけストックがあるんだろう!? と驚くくらい色んな表情・ポージングをされていて勉強になります。同じ日に撮影するモデルさんがいるときは、現場でポージングを見学させていただいたり、モニターを動画で撮らせてもらったりしてインプットするように。もちろん、いつかは表紙を飾れたらうれしいけど、まずは読者の皆さんにノンノの『可愛い』をお届けできたらと思っています」

――最後に、今後の目標をお願いします!

「色んな経験をして自分の武器を増やし、可能性を広げ、お仕事にも還元していきたいです。最近はピラティスに行ったり、運転免許を取るために教習所に通ったり、料理が好きだから毎朝4時に起きて弟と姉のお弁当を作ったり……自分の強みになる部分を探しているところ。好きなことや特技を見つけて発信することで“まだ私のことを知らない誰かの目に留まることもあるかもしれない”と思って、様々なことにチャレンジしていきたいです!」

映画『違国日記』インタビューの小宮山莉渚、外でのショット②

Information

映画『違国日記』ポスタービジュアル

Ⓒ2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会

映画『違国日記』

2017年の連載開始から多数の賞を受賞した、ヤマシタトモコさんの漫画が原作。人付き合いが苦手な小説家・槙生(新垣結衣)と、15歳の朝(早瀬憩)。年齢も性格も生きてきた環境も異なる二人は、朝の両親が亡くなったことをきっかけに同居生活をスタートする。朝は、家族や先生以外で初めて深く接する槙生を、槙生は、自分の生活に突然関わることになった朝を理解できずに過ごすが、次第にお互いの心情が変化。「変わりたいけど変われない」「普通ってなに?」。周りには言えないモヤモヤを抱える人の気持ちにやさしく寄り添ってくれるストーリー。   ●6月7日(金)より全国ロードショー

Profile

ノンノモデル小宮山莉渚のプロフィール写真

小宮山莉渚

2005年7月14日生まれ、宮城県出身。ノンノ専属モデル。映画『ヤクザと家族 The Family』や『少女は卒業しない』などの話題作に出演。6月公開の映画『違国日記』にオーディションで勝ち取った役で出演するなど、女優としても活動中。ダンス&ボーカルグループ・MISS MERCYのRINAとしても活躍している。

Staff Credit

モデル/小宮山莉渚 撮影/峠雄三 ヘア&メイク/三徳風音 スタイリスト/辻村真理 取材・原文/宮田彩加 web構成/本誌編集部

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