『インヴィジブル』
ポール・オースター・著 柴田元幸・訳 ¥2100 新潮社
ベース、ギター、鍵盤、サックス……いろいろな楽器を操りバンドやアーティストのレコーディングに参加する河原太朗のソロプロジェクト。ゆるく明るく気持ちよく、とっても優しい10曲。1967年のニューヨーク。20歳の大学生、アダムは、ルドルフ・ボルンなる男と出会い衝撃的な体験をする。三十数年後、アダムの同級生が突然受け取った手紙と原稿には、彼がたどってきた道のりが記されていた。その内容は事実か? 創作か? 時代と場所、語り手を変えてつづられる物語を読むうちに、人間が抱える多面的な世界に触れ、心を揺さぶられる。40年近くアメリカ文学を牽引し続ける作家の最新長編作。