フィギュアスケート

【高橋大輔×友野一希】思い描くアイスショーの形と、高橋さんが託したいもの。

2024.07.16更新日:2024.08.07

高橋大輔×友野一希 今、共鳴するふたり。

現在発売中の7・8月合併号では、フィギュアスケーター・高橋大輔さんと友野一希さんの夢のふたり語りを掲載中。特集ではお二人の出会いから現在に至るまでの関係性にフォーカスを当て、それぞれのスケート人生の中でお二人の世界が交差することとなったいくつかの出来事をキーワードに、過去、現在、未来を深堀り。
ここではお二人が思い描くフィギュアスケートの未来とをクローズアップ。この続きは本誌で!

二人の未来と共に目指すもの。

高橋大輔×友野一希対談のツーショット

(友野さん)ジャケット¥38500・パンツ¥27500/アタッチメント表参道(アタッチメント) ニット¥8990/アンフィーロ 靴¥94600/パラブーツ 青山店(パラブーツ) ネックレス¥57200・ブレスレット¥41800・リング¥44000/マリハ 靴下/スタイリスト私物 (高橋さん)ジャケット¥55000・シャツ¥27500・パンツ¥29700/CULLNI FLAGSHIP STORE ネックレス¥37400・イヤカフ¥15400/TEN. 靴/スタイリスト私物

フィギュアスケートのこれから

スケートの可能性を広げていくために

――今後新たな氷上エンターテインメントをつくる上で『滑走屋』がもたらした影響は計り知れず、再演を望む声が後を絶ちません。

高橋 ありがたいです。他の地域でも開催したいですが、オフはリンクが埋まってて。シーズン中は現役スケーターにオファーしにくいという問題も。でもやっぱり同じ演目でもう一回はやりたいよね!

友野 フルキャストでぜひ!

――この大成功を受け、新たに見えたビジョンはありますか?

高橋 今アイスショーってすごく数が多くて、現実問題お客さまが減ってきている。エンタメの世界全体を見ても、どうやったらお客さまに見てもらえるか皆さん悩んでいます。この問題を打開すべく『滑走屋』で新しい挑戦をさせてもらったように、今後もショーの特性をはっきり打ち出して差別化していけば、見る側もその日の気分で選ぶことができるようになるのではないかと。ライバルではあるけど、協力し合って一緒に盛り上げていくのが理想ですね。

友野 僕が思い描くのは、何も知らない人が見ても「スケートってすごい!」と思える興味の入り口となるようなショーです。
それから今回は初めてショーに出るというスケーターも多くて。今まで試合では自分の魅力をなかなか発揮できない人もいたなかで、みんな「スケートをやっててよかった」って口をそろえて言ってたんです。これってめちゃくちゃ幸せなことじゃないですか。競技の枠にとどまらないスケーターの可能性を教えてくれたという意味でも『滑走屋』はまさに理想であり、今後僕もその一翼を担えたら、と思います。

――高橋さんの思い描くショーに自分の夢が重なる?

友野 『アイスエクスプロージョン』に出演させていただいた時から共感できるところが多いと勝手に感じていました。

高橋 新しいアイスショーを作るのは難しいし、今回でフォーマットができたから、違う人がやってもいい。
だから一希くん、いつかやってくれ。一希の人脈と感性で作るものも絶対におもしろいから。

友野 僕の感性……。『滑走屋フィーバー』とか? 安っぽすぎるか(笑)。

高橋 いいと思う(笑)。『滑走屋』を自分だけのものにとどめておくんじゃなくて、もっと広まっていってほしいとも思っているから。
もちろん一希が思い描いているものがあるかもしれないし、これは押しつけでもなんでもないんだけど。

友野 託していただけるなんて……。僕も大ちゃんが作ったものを大切に、未来につなげていけるような役割を担いたい。そしてこれで調子に乗らずちゃんと地に足つけて進んでいくこと。もうそれだけです。
あとは大ちゃんがどうやってショーを作り上げていったか間近で勉強させていただいたので、その背中を見ながら自分の道を見つけていきたいと思います。大ちゃんとまったく同じ方向じゃ、個性が出ないから。

高橋 そんなかしこまって!

友野 ちょうどこの間(宇野)昌磨くんと話してたんですよ。「僕たちは幸せだよ。上には偉大な大ちゃんや(浅田)真央ちゃんがいて、それを見て育つことができた。だから頑張ろう」って。

高橋 (笑)。現役の時は一生懸命やるのが一番。終わった後のことがちらつき始めても、迷わず目の前のことを考えるのが大事!

友野 はい! ベテランとなった今の使命は、若手に置いていかれないよう価値観を更新しつつも、僕らの世代が見てきた独創性に富んだスケートを後輩に伝えていくこと。そしてショーでは、現役ならではの技術で魅せることができるよう励みます。

大ちゃんに聞いてみたいこと。

高橋大輔×友野一希対談での顔を見合わせて笑うツーショット

大ちゃんって負けず嫌いなほうですか?

Kazuki

――めちゃくちゃ負けず嫌い。誰にも負けたくない!
嫉妬心は僕の原動力(笑)。スケートに限らず、舞台を見てもそう。勝ちたい!って気持ちは常にある。

Daisuke

高橋大輔×友野一希対談での仲の良さが伝わるツーショット

大ちゃんの軸となる考え方は?

Kazuki

――大切にしているのは自分がどうしたいか。人に評価されようとしてやってる時は失敗することが多い。

Daisuke

Profile

Evoto

高橋大輔

フィギュアスケーター

1986年3月16日生まれ、岡山県出身。トリノ、ソチ五輪入賞、バンクーバー五輪で銅メダル獲得など、数々の日本男子初の歴史を打ち立ててきたパイオニアで、世界中のスケーターの永遠の憧れの存在。引退を経てシングルに復帰、その後初挑戦となったアイスダンスでもナショナルチャンピオンに。現在はプロスケーターとして氷上エンターテインメントの可能性を模索し続けるスケート界のフロントランナー。

Profile

Evoto

友野一希

フィギュアスケーター

1998年5月15日生まれ、大阪府出身。2023年世界選手権6位。自分が心から楽しむことを大切にする生粋のエンターテイナーで、演目の世界観に引き込む力は唯一無二。あらゆる経験を強みに還元してきたスケーターであり、表現には人一倍貪欲な魅せることのスペシャリストゆえ、常にアイスショーに引っ張りだこ。責任感が強く、ショーでは自ら海外スケーターや先輩、後輩の橋渡しの役割を務めることも。

『氷艶hyoen 2024 -十字星のキセキ-』

スケート×日本文化を融合させたストーリー仕立てのアイスショーの第3弾。宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』をモチーフに、氷上に新しいエンターテインメントの形を映し出す。演技や歌唱シーンのほか、『滑走屋』で活躍したメンバーも多数出演するなど見どころ満載。6月8日〜11日、横浜アリーナにて開催。7月27日11:30~、8月31日12:00~日テレプラスにて放送予定。

2024年7・8月合併号掲載

Staff Credit

撮影/山本雄生 ヘア&メイク/宇田川恵司(heliotrope・高橋さん) 鈴木かれん(友野さん) スタイリスト/折原美奈子(高橋さん) 秋山貴紀(友野さん) 取材・原文・web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス

続きは

高橋大輔×友野一希「今、共鳴するふたり。」

関連記事

フィギュアスケートの新着記事

VIEW MORE

エンタメの新着記事

VIEW MORE

Icons made from svg iconsis licensed by CC BY 4.0