フィギュアスケート

【高橋大輔×友野一希】"観客を置いてけぼりにしない演技"、共に出場した全日本選手権…二人の世界が交差したターニングポイント

2024.07.04更新日:2024.07.16

ノンノ7・8月合併号掲載「高橋大輔×友野一希 今、共鳴するふたり。」のタイトル

現在発売中の7・8月合併号では、フィギュアスケーター・高橋大輔さんと友野一希さんの夢のふたり語りを掲載中。特集ではお二人の出会いから現在に至るまでの関係性にフォーカスを当て、それぞれのスケート人生の中でお二人の世界が交差することとなったいくつかの出来事をキーワードに、過去、現在、未来を深堀り。
ここでは、お二人のこれまでをクローズアップ。この続きは本誌で!

二人のこれまで。

高橋大輔さんと友野一希さんの対談カット

(友野さん)ジャケット¥38500・パンツ¥27500/アタッチメント表参道(アタッチメント) ニット¥8990/アンフィーロ 靴¥94600/パラブーツ 青山店(パラブーツ) ネックレス¥57200・ブレスレット¥41800・リング¥44000/マリハ 靴下/スタイリスト私物 (高橋さん)ジャケット¥55000・シャツ¥27500・パンツ¥29700/CULLNI FLAGSHIP STORE ネックレス¥37400・イヤカフ¥15400/TEN. 靴/スタイリスト私物

出会いは20年前

スケートの原点は、大ちゃんが出場した五輪

友野 初めてお会いしたのは、僕が6、7歳の頃。大阪の臨海スポーツセンターにスケートを習いに行っていたんですが、その時大ちゃんが一般で滑ってらっしゃったらしいんです。

高橋 まじか。すごい前だよね。トリノ五輪の前、いつも練習していた高槻のリンクが閉鎖されて、1年ほど臨海に行ってた時期があったから、そのタイミングかな。

友野 母親が「あれ高橋大輔くんだよ!」って教えてくれたらしいんですけど、僕は当時あまりフィギュアスケートを見ていなかったので分からなくて。ただぼーっとしてたっていう(笑)。

高橋 あはは! テレビで見て始める人は少なかったからそんなもんじゃない? 俺も明確に記憶にある五輪って長野からだもん。

友野 ちゃんと見るようになったのは、トリノやバンクーバー五輪から。明確な憧れを抱いたのもその時期で、この二つの五輪を見て育った僕のスケート観は、大ちゃんたちの世代に影響されたもの。今でもこの時代にいたらどんな選手になっていたんだろうと考えるほど、自分のスケートの原点になっているんです。

"観客を置いてけぼりにしない演技"

スケート人生の道しるべとなった言葉

高橋 俺の中の一希の最初の記憶は、東日本大震災のチャリティー演技会。周りからおもしろいスケーターがいるよと聞いていて、それが一希だった。

友野 地元もホームリンクも違うから、アイスショーで一緒になってようやく。といっても一緒になったのは最後の記念撮影くらい。僕がまだクソガキの頃だったし、ちゃんとあいさつできていたかも怪しいレベルです。

高橋 一希がジュニアの頃はあまり接点がなくてね。

友野 いえ、大ちゃんが引退後キャスターをされていた時、ちょうど僕が全日本ジュニア選手権で優勝し、インタビューをしていただいたんです。

高橋 あ! あの時? 俺はキャスターの仕事に精いっぱいで当時の記憶があんまりなくて(笑)。

友野 ちゃんとお話ししたのはその日が初めてだったのに、"観客を置いてけぼりにしない演技"が僕の魅力だと言ってくれたんです。ジュニア最後のターニングポイントとなる年にそんな言葉をいただけて、本当にうれしかったです。

高橋 そう伝えたことは覚えてる。でもシニアの時かと思ってた!
スケートに限らず、自分の世界に陶酔しすぎてしまっている人を見ると冷めちゃうことがあって。俺は演技を通してお客さまと気持ちを共有したり、その反応を見て演じる側もどんどん乗っていったりするような、互いに響き合うことで生まれる空気感が好き。一希はすでにその素質を持っていると感じてそう伝えたんだと思う。

友野 それは当時18歳の僕がぼんやりと意識していたもので。自分の中に芽生え始めていた感覚が大ちゃんによって言語化され、はっきりと形になった瞬間でした。それ以降、僕がスケートを続けていく上で一番大事にしてきた道しるべのような言葉です。

シングル現役復帰、
アイスダンスへの挑戦

同じ大会に出場できたことで縮まった距離

――高橋さんが男子シングルに現役復帰された後は、同じ大会で戦ったことも。

友野 あの年は大ちゃんが出るからブロック大会に出場したというくらい、めちゃくちゃ意識してました。憧れとはいえど、やっぱり負けたくないという気持ちがあったんですが……。全日本選手権ではバリバリ負けましたね(笑)。

高橋 あはは! 最終グループに入れたらいいなという気持ちだったから、2位になってびっくりした。

友野 ちょうど僕が迷走していた時期で、トップに上り詰めた人の演技を間近で見たことで刺激を受けました。

高橋 自分に必死だったので覚えてないんだよね。今までだったら誰かに勝ちたいって気持ちだったけど、復帰の理由も、自分の成長を楽しみたいという思いだったので。でもダンスに転向してからは一希のことすごい見てたし応援してたよ! 初めて一緒に飲んだりもしたしね。

友野 僕が成長したことで、一緒に大きな大会に出ることが増えて。2022年の世界選手権終了後、(木原)龍一くんとビールを飲んでいたら、ちょうど大ちゃんがいらして。「このまま帰るわけにはいかないな」と、もう一杯ビールを頼んで、「乾杯させてください」って龍一くんと一緒に声をかけたんです。

高橋 うれしかったな。帰国後もショーでどんどん距離が縮まって。『THE ICE』なんかずっと一緒にいたもんね。

友野 はい。その後大ちゃんの現役最後の試合となった国別対抗戦にも一緒に出場することができました。その試合を最後に引退されるのは知らなかったですけど、「1年、1年」とおっしゃっているのは聞いていたので、なんとなくは感じていて。

高橋 そうかあ、でも楽しかったよね。僕もしっかり見てたよ。表現面ではもともといいものを持っていたけど、技術的にも安定してすごく成長したなって。

友野 ありがとうございます(照)。
現役の間たくさんの思い出を共有できて僕にとっては夢のような時間でした。

2024年7・8月合併号掲載

Profile

Evoto

高橋大輔

フィギュアスケーター

1986年3月16日生まれ、岡山県出身。トリノ、ソチ五輪入賞、バンクーバー五輪で銅メダル獲得など、数々の日本男子初の歴史を打ち立ててきたパイオニアで、世界中のスケーターの永遠の憧れの存在。引退を経てシングルに復帰、その後初挑戦となったアイスダンスでもナショナルチャンピオンに。現在はプロスケーターとして氷上エンターテインメントの可能性を模索し続けるスケート界のフロントランナー。

Profile

名称未設定のデザイン – 2

友野一希

フィギュアスケーター

1998年5月15日生まれ、大阪府出身。2023年世界選手権6位。自分が心から楽しむことを大切にする生粋のエンターテイナーで、演目の世界観に引き込む力は唯一無二。あらゆる経験を強みに還元してきたスケーターであり、表現には人一倍貪欲な魅せることのスペシャリストゆえ、常にアイスショーに引っ張りだこ。責任感が強く、ショーでは自ら海外スケーターや先輩、後輩の橋渡しの役割を務めることも。

『氷艶hyoen 2024 -十字星のキセキ-』

スケート×日本文化を融合させたストーリー仕立てのアイスショーの第3弾。宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』をモチーフに、氷上に新しいエンターテインメントの形を映し出す。演技や歌唱シーンのほか、『滑走屋』で活躍したメンバーも多数出演するなど見どころ満載。6月8日〜11日、横浜アリーナにて開催。7月27日11:30~、8月31日12:00~日テレプラスにて放送予定。

Staff Credit

撮影/山本雄生 ヘア&メイク/宇田川恵司(heliotrope・高橋さん) 鈴木かれん(友野さん) スタイリスト/折原美奈子(高橋さん) 秋山貴紀(友野さん) 取材・原文・web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス

続きは

高橋大輔×友野一希「今、共鳴するふたり。」

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