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【馬場ふみか】映画『ひとりぼっちじゃない』で演じた宮子との、“ドライ”なのに“ベタベタ”な共通点。

映画『ひとりぼっちじゃない』に出演する馬場ふみか

──『ひとりぼっちじゃない』で演じた宮子は、部屋に鍵をかけずに暮らしていたり、突然連絡が取れなくなったりする、かなりミステリアスなキャラクターです。どのように宮子を理解して演じましたか?

最初に脚本を読んだときは、もう、全然わかんないというか。こんな妙な人、いなくないですか(笑)。幻なのか、はたまた井口理(King Gnu)さん演じる主人公のススメが妄想で作り上げた女性なのか……。脚本を読んだ段階では、自分の中で思いが至らなかったんです。

でも監督と打ち合わせをするなかで言われたんですよね。「馬場さんと宮子は似てます」って。宮子の冷たさやドライな一面を、私にも感じるらしくて。 私自身、宮子みたいに、初めて会う人からは柔らかくてふんわり漂っているような、「ノンノ」でもよく着てきたガーリーなイメージを持たれるんです。でも実際は、ドライさみたいなものが確かにあるなと思って。自分と遠い存在だと思っていたけど、監督のひと言で宮子に親近感を抱きました。

映画『ひとりぼっちじゃない』で馬場ふみかが演じる宮子
ふみか曰く「妙な人」宮子は、これまでのふみかの役柄にはなかったキャラクター!

──ふみかのドライさって自己分析するとどんなところ?

人に対してあまり関心がないところ(笑)。もちろん、自分にとって大切な人はずっと仲よくするタイプなんです。でもちょっと違うなって思ったら興味を失うというか。「いや、それでもいいところがあるかもしれない!」という希望は持たないかも(笑)。

もちろん、その後に日々を過ごす中で、素敵だなと思う部分を見つけたら気持ちは変化していくけれど、一旦、関心を失うかもしれないです。

──そんなふみかから見た宮子の魅力は?

特別愛想を振りまくわけではないのに、人当たりはいいんですよね。なんでも受け入れてくれそうな空気が漂い続けているって、結構すごいことだなと思っていて。実際は全然、そんなことないのに(笑)。根底にある冷たさのギャップも含めて、すごく魅力的だし、そういう人にハマる人はいるなと思います。

──メイクがすごくナチュラルなのにもびっくりしました。

一応メイクはしてましたけど、本当にうっすら。ほぼすっぴんに近かったです。監督はとにかくツヤにこだわっていて、髪の毛が顔にへばりつくくらいのツヤを出して撮影しました。そのメイク感のなさとかナチュラルな感じが、きっと宮子ぽいんだろうなって。

部屋の中で育てた実を食べるシーンもありましたけど、宮子のイメージはオーガニックな人。シャンプーやメイク落としを使わず、石鹸だけで全身を洗うようなナチュラルな暮らしをしている感じを想像しました。

映画『ひとりぼっちじゃない』で馬場ふみかが演じる宮子の住む部屋
宮子の住む部屋はまるで部屋の中に作った森のよう。
映画『ひとりぼっちじゃない』で馬場ふみかが演じる宮子の住む部屋とススメ役の井口悟さん
宮子の部屋に通うススメ(井口悟さん)とのふしぎな関係

──劇中では、井口さん演じるススメと宮子の恋愛だけでなく、河合優実さん演じる蓉子と宮子の関係性も独特。

友達ではあるけれど、蓉ちゃんの宮子に対する依存を感じますよね。きっと宮子も、長い友人関係を築いてきた蓉子にしか見せない顔もあるだろうなって。私が道路に寝るシーンも出てくるんですが、あれ、蓉ちゃんとのケンカ中なんです(笑)。


まったく理解できない行動だけど、ふたりにしかわからないこともあるんでしょうね。日常的に手を繋いだり、もう、ベッタベタですから。

──女同士で手を繋ぐ感じは、ふみかから見てどう映る?

私はすごくわかります。仲のいいLicaxxxとは手を繋いで歩くし、「寒い」とか言って、彼女のポケットに手を入れて繋いだりも。腕を組んだりもするし……、そういう癖があるのかも。宮子と蓉子がお揃いのキラキラの靴を履いて歩くシーンもあるんですけど、私もLicaxxxとは財布が色違いだし、スマホの待ち受けも一緒。仲よしの人に対するドライさは、まったくないかも(笑)。

──劇中では、蓉子がススメに対してマウントを取る場面も。女友達に恋人ができたら、どうする?

全然執着しないですね。仲よくやってって感じ。もちろん、何かあったら話は聞くけど、恋愛に関しては他の人がどうこういうことじゃないから。

──ふみか自身は執着することってある?

あんまりないかもしれない。ただ、同じものを食べ続けたり、同じ映画や小説を何度も繰り返し観たり読んだりするタイプ。

高校生のときなんて、毎日納豆3パックを1つの丼にあけて食べてました(笑)。ブームが来るとずっと同じものを食べちゃう。映画やドラマも、新しいものを観なきゃとは思うけど、昨日もまた『池袋ウエストゲートパーク』を見ちゃいました。もう何周目だよって感じ。

とはいえ、やっぱり人のことを完全に理解するなんて無理だと思っているから、人間関係に対するドライさは、ずっと変わらないと思います。

──宮子、ススメ、蓉子の3人の愛と狂気を描いた作品ですが、この映画は、どんな時に見るのがおすすめ?

気軽に「なんか観てみよ〜」みたいなノリで行くにはちょっと難しいかも。何人かで観に行っても、同じ感想を抱くことはあまりないと思うので、いろんな意見を言い合うのはおもしろいと思います。どちらかというとサスペンス味があるし、私は恋愛映画だとまったく思っていなくて。セリフも音楽も極端に少なくて、ひたすら映像で物語られていく。“とんでもねえ”映画です(笑)。

映画『ひとりぼっちじゃない』に出演する馬場ふみかのアップショット
ドレス¥50100(ROTATE)・ピアス¥68100(Simone Rocha)/ファーフェッチ カスタマーサービス

撮影/猪原悠 ヘア&メイク/北原果(KiKi.inc) スタイリスト/石田綾 取材・文/松山梢  

映画『ひとりぼっちじゃない』Information

2023年3月10日(金)全国公開
映画『ひとりぼっちじゃない』に出演する馬場ふみかと井口悟のメインカット

人とうまくコミュニケーションのとれない、歯科医のススメが恋をしたのは、アロマ店を営む宮子。 しかしながら宮子は、部屋に鍵をかけず、突如連絡が取れなくなったりする、つかみどころがない女性だった。 それでも、彼女と抱き合っていると、ススメは自分を縛っている自意識から解放される気がしていた。 自分でも理解できない自分を宮子は理解してくれている、ススメはそれがうれしかった。 けれど、謎の多い宮子を前に、自分は彼女のことを理解できていない、と思い悩むススメ。 ある日、宮子の友達である蓉子が、ススメに宮子の身に起きた驚きの事実を告げる 。

馬場ふみかのProfile

馬場ふみかインスタグラム

女優・モデル

 

1995年6月21日生まれ。新潟県出身。2014年から雑誌(ファッション誌)『non-no』の専属モデルを務める。2015年『仮面ライダードライブ』敵女幹部・メディックを演じて話題に。『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』3rd Season(2017年)などの出演を経て『深夜のダメ恋図鑑』(2018年)、『3Bの恋人』(2021年)で主演を務めるなど、女優としても躍進中。

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