SNSに疲れてませんけど、何か? 若者の情報リテラシーの今【今ドキ若者調査Vol.3】

2018.04.16更新日:2019.09.02

若者は承認欲求の塊。ああかわいそう…その視点こそ年をとった証拠。

40代、50代ユーザーが多いニュースサイトでよく読まれる記事、それは「若者は承認欲求を満たすためにSNSに振り回され、疲れている」といった類。しかし、本当にそうだろうか? 20歳を中心としたnon-noWebのユーザーにアンケートをとったところ(※1)、まったく違う結果が出た。
SNSに疲れを感じていますか?|ミレニアル世代

なぜSNSに疲れていないのか。その理由として多くの若者は「疲れよりも楽しさのほうが勝っているから」「自分なりに使いこなせているから」を選んでいる。その感覚は、FacebookをSNSのメインツールにしている大人の想像をはるかに超えている。
今、若者が使っているSNSの中でもリテラシーの高さが顕著に現れるTwitterを例にとろう。若者は、Twitterを特定の趣味や日々知りたいことの情報収集ツールとして活用。「つぶやく」ためではなく、「情報を整理する」ために複数のアカウントを使い分けている。
non-no Webユーザーの一人を例にとると、鍵つきの「本アカ」(本アカウント)のほかに「勉強アカ」「美容アカ」「アイドルアカ」の3つを持っている。「アイドルアカ」のプロフィールに書くのは「生まれ年」と「推しメン(自分が好きなメンバー)の名前」の2つだけ。それだけで推しメンを同じくするファンとつながり、リツイートを共有し、盛り上がることができる。「投稿用」と「見るだけ用」を分けているといった例もあり、興味深いのは、こういった使い分けは年齢が低くなればなるほど顕著になるということだ。
いくつ持っている!? ミレニアル世代のTwitterアカウント数|ミレニアル世代

さらに、Twitterは中学~大学の同窓会名簿がわりとしても機能。昔でいえば「電話連絡網」のようなものが、Twitter上で機能しているからだ。Twitterでフォローしているアカウントの中身を聞くと、8~9割を同世代の「リアル友達」が占めている。


ミレニアル世代のTwitterのアカウントフォロー数の割合(友達|ブランド|有名人|企業)

この現象は、Twitterが連絡ツールとして機能しているのと同時に、「誰かのリツイートが瞬く間に同世代に広がる」ということを意味する。だから、若者は「バズらせる」のがうまいのだ。うまいというか、そういう仕組みの中で生活しているのだ。
インスタグラムとLINEの使い方については回を改めるが、ちなみに若者にとってのFacebookは「就活時の名刺がわり」「身内の安否確認」という位置づけ。もし、採用面接において自社を希望する学生のFacebookを見る機会があっても、実生活を把握できるわけではないということを肝に銘じておきたい。
※1 2017年9月、ノンノウエブユーザーにアンケートを実施。18歳~25歳の1307人が回答。
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