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トピック
2024.12.12
多忙なキャンパスライフのなかで、恋はオプション!?
誰に聞いたらよいか分からなかった、心のモヤモヤにアンサー。
自分軸恋愛世代のための恋愛処方箋
今どき大学生は、恋愛においても自分なりの価値観や優先順位が明確! 自分軸恋愛をするノンノ読者に募集したお悩みを心理のプロに相談。今、恋愛で悩んでいる人も、恋するマインドになれない人も、参考になる話が満載!
教えてくれたのはこの人
公認心理師
「やまな mental care office」を東京・青山に開設。心の専門家として、ストレスケアや恋愛などあらゆる悩みへのカウンセリングを行うほか、積極的に講演活動を実施。
お悩み
自分と価値観が一致する人の探し方は?
価値観が合う人よりも話し合いができる人を探しましょう
「大前提として、すべての価値観が一致する人はいません。同じ家庭で育ったきょうだいでも価値観の不一致があるくらいですから、育った環境が異なる人とは違って当然。“どこかに価値観の合う人がいる”という思い込みは捨てましょう。探すべきは、話し合いができる人! 価値観の違いが生じても譲歩し合え、よりよい関係を築いていけるからです。お互い一方的に意見を述べてしまっては、話し合いにならず悪循環となるので要注意。“あなたの考えも正しいけど、私はこういう考え方が性に合ってるんだよね”と、まずは相手を肯定してあげると、不快感を与えずに建設的な話し合いができますよ」(山名先生・以下同)
お悩み
自分軸で恋愛したいのに「告白は男性に委ねたい」と考えるのは矛盾していますか?
そう感じる原因は“ヒロイン願望”。育つ過程で抱きがちな意識です
「近年は恋愛のあり方も多様化していますし、すべての女性に当てはまるわけではありませんが、プリンセスが主役のアニメや、女性が男性に選ばれてハッピーエンドを迎える恋愛ドラマ・映画を見て育つことで、無意識に“ヒロインになりたい”という願望が培われてしまうのでしょう。カウンセリングの現場でもこのような意識を持つ女性は多いです。ちなみに現代では、雲行きの怪しい経済状況による不安からか、自信を持てず積極的に行動できない男性が急増中。女性は男性からの告白やプロポーズを待っているのに、男性も受け身でいようとするため、ますます恋愛が発展しにくくなっていると感じます。相手からのアプローチを望むならば、不安を軽減してあげることが大事。精神的・金銭的な負担を感じさせないよう、一緒にいる時間を楽しそうに過ごすだけで、相手は気持ちが楽になるはずです」
お悩み
怒るとふさぎ込んでしまう相手に気持ちを話してもらう方法はある?
お互いを尊重しながら意見を交わすアサーティブ・コミュニケーションが◎
「カウンセリングの現場で接する現代の若者は、他人とぶつかり合うことを過度に恐れる傾向にあります。自己主張を悪いことだと感じて不満をため込み、つらくなって別れてしまう、というパターンを繰り返している人も多数。自分の気持ちを伝えるのが苦手だったり、ふさぎ込んでしまう相手と話し合いをするためには、相手を否定することなく自分から歩み寄ってあげることが大切! “アサーティブ・コミュニケーション”と呼ばれる、お互いを尊重しながら意見を交わすための会話のテクニックも有効です。感情をぶつけ合うのは逆効果ですが、ディベート的な話し合いは、間違いなく今後ストレスフリーな関係を築くための投資になります!」
お悩み
恋したくないと思うのは変ですか?
恋愛のタイミングは人それぞれ! 近年は、統計的にも恋愛の優先順位が低下しています
「友人関係や学業、趣味、アルバイト、就活など注力することがたくさんある大学生にとって、恋愛へ意識が向かないのは自然なこと。いい出会いがあった時、恋したいと思える精神的・時間的余裕ができた時など、おのおののタイミングがあっていいんです。また、全般的にも恋愛の優先順位は落ちています。考えられる理由は、配信サービスの普及や一人で気兼ねなく入れる飲食店の増加などおひとりさまコンテンツの充実に加え、価値観の多様化により“幸せの定義はみんな違って当然”という考えが浸透したこと。しかし、恋愛は後回しとされる一方で結婚願望は上昇中! ノンノ世代は多感な時期にコロナ禍の混乱を経験したこともあり、安定志向が非常に強いんです。不安定な社会情勢が続くなか、一時の感情や欲よりも、将来の幸せや安定を重視する若者が増えています」
お悩み
自分の感情やペースが乱れるのがイヤで恋にポジティブな気持ちになれません……
自分の弱さと直面することで学び&成長につながるはず
「人は恋をすると感情が大きく動きます。友達や家族との関係とは違った幸せを得られるプラスな面がある一方、嫉妬したり不安になったり、自分の弱さ=マイナスな面にも出くわします。自分の弱さと対峙するのは誰にとっても不快ですが、新しい感情を知り、解決策を練ることで自己分析につながりますし、相手とのやりとりのなかで許容範囲が広がるなど人としても成長できます。とはいえ、恋愛をするかしないかは個人の自由。気が乗らないうちは、無理にしようとしなくていいと思います」
お悩み
相手の気持ちを“重い”と感じた時どうやって伝えれば相手を傷つけずにすみますか?
「関係をよりよくするために話し合いたい」と、前向きな気持ちを前提に伝えて
「相手からの連絡やデートの頻度が多すぎると感じたり、負担になっている場合は、解決策を一緒に考えることが最善。そのまま伝えると相手は拒絶されたように感じてしまうため、肯定的なフィードバックから始めるのが鉄則です。具体的には、“長くつき合っていきたいから、お互いに心地よい連絡・デートの頻度を模索したい”とか“ずっと一緒に過ごしたい気持ちもあるんだけど、友達との時間も大事にしたくて”など。自分の思いを伝えたら、次は相手の気持ちを聞いてみて。“勉強中はスマホを見ないようにしていて。長時間返信できない時、どうしたら安心できる?”とストレートに聞いてもいいし、“毎週は会えない代わりに、半年に一回は旅行に行かない?”と提案してあげるのもGOOD。今まで以上に依存されていると感じたら、相手は不安を抱えているのかも。その場合は、自分の状況をこまめに、かつ丁寧に伝えることを心がけてください。どんなに交際期間が長いカップルでも、“言わなくても分かるよね”と思ってはダメ。言葉で自己開示し合うことが、依存し合わない自分軸恋愛への近道です」
2025年1・2月合併号掲載
Staff Credit
イラスト/KOHAKU. 取材・原文/中西彩乃 web構成/轟木愛美 web編成/ビーワークス