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【友野一希選手独占インタビュー】「僕は諦めたことがない」努力と覚悟の先に切り拓いた新しいステージ。輝きを放ったシーズンを振り返る【フィギュアスケート男子】
“ベテランと言われる年齢になったけど、今スケートがとても楽しい”。そう話すのは、今シーズン極上の演技で自己ベストを何度も更新し、メダル争いに食い込む選手へと成長を遂げた友野一希選手。
権威ある四大陸選手権で初のメダルを獲得し、世界選手権でも存在感を見せつけ勢いに乗る彼に独占インタビューを敢行。
アイスショーを終え、大阪に戻られたばかりの4月。拠点の浪速アイススケート場にお邪魔して貴重なお話を伺った。
友野一希の「トモノのモノ語り。」
友野一希連載【 #トモノのモノ語り。】vol.7「相棒デニムと、最近のサウナ報告」<フィギュアスケート男子>
2022.09.21 更新日:2023.12.22
vol.7 秋冬にかけてはき倒したい、相棒デニム
こんにちは、フィギュアスケーターの友野一希です。
僕の好きなことや、お気に入りのアイテムについて紹介する連載、第7回目です。
いよいよ秋の気配が近づいてきましたね。スケートもシーズンが本格的に開幕するということで、LAへ調整に行ったり、チャレンジャーシリーズの準備をしたりと、充実した日々を送っています。
シーズン中もサウナに行く時など、ちょっとしたおしゃれを楽しんでいて、今日は2、3年前に購入したお気に入りのデニムをご紹介。
後半では、近況報告と、今回から皆さんにいただいたお悩みに少しずつお答えしています。こちらもお見逃しなく。
この秋はアメカジブーム!
最近は僕の中でアメカジがマイブーム。
夏はきれいめだったけど、今はカジュアルな感じが気分です。
1年で一番好きなのはやっぱり秋服。
シャツで重ね着したり、ジャケットやベストを合わせたり、と考えるだけでわくわくしちゃいます。この連載で紹介したい秋服もたくさんあるので、ぜひ楽しみにしていてください。
とはいってもまだ暑い日もあるので、今日はこの秋も大活躍間違いなしのデニムをご紹介します。
A.P.C.デニムが主役! アメカジにヨーロッパスタイルを取り入れた最旬コーデ
今日はザ・アメカジって感じのスタイルがベースですが、ポイントはデニム。
定番のアメカジなら、以前紹介した「Levi’s®」の501がぴったりなんですけど、ちょっと都会的にしたいなって日はこの「A.P.C.(アー・ペー・セー)」の「ニュースタンダード」で決まり。
フランスの人気ブランド「A.P.C.」はデニムが有名で、その中でもこれはクラシックなベーシックモデル。ユニセックスなので、男女問わずおすすめです。
とにかくシルエットがきれいで、「めっちゃいいね!」ってよく褒められるんです。
アメカジスタイルに一つヨーロッパスタイルのアイテムを取り入れると、一気に新鮮な印象に。
シンプルなコーデもぐっとファッション性が高くなる特別なデニムです。
A.P.C.のデニムの魅力
A.P.Cのデニムはとにかくむだがなくスタイリッシュ。
ブランドのタグや、バックポケットのステッチも紙パッチもない、どこまでもシンプルなデザイン。
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フロントボタンには、ギターと剣のモチーフと、フランスの店舗の住所が
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リベットには、A.P.C.のロゴと、5つ星がさりげなく入っている
メタルで可愛いリベットとフロントボタン。外から見える部分では、唯一ここにA.P.C.のロゴ入り。
デニムのカラーとシルバーの組み合わせがおしゃれ!
ちなみに生地は、デニムの聖地といわれる岡山のものを使用。
「A.P.C.」のデニムは、“育てるデニム”として、色落ちも楽しめるのが特徴。いい感じに色落ちしたら半額で新しいデニムと交換してもらえるサービスもあるんです。
僕はこのインディゴブルーが好きなので、あまり洗濯せずきれいな色を保ってるけど、はき込んで色落ちしてきたらまた新しいものを買って……と、ずっと楽しみながらはけるのもいいなって。
経年変化っていうデニムのよさも楽しめて、ファッション性も高くて、ぜひ女性にもはいて欲しいな。ラグジュアリー感が出るので、デニムはちょっとカジュアル過ぎる、と思ってる人にもぜひ。
この秋、ちょっといいデニムが欲しいなって人には間違いなくこれをおすすめします!!!
絶妙な使用感がお気に入りのヴィンテージTシャツ
これは古着屋さんで見つけたお気に入りのTシャツで、運転が好きな僕にぴったり。
使用感があるTシャツがずっと欲しくて、これはまさに理想通り。
今日はボトムスにインしてるけど、この子は出しても可愛いんです。
日本では手に入らない、USコンバース「CT70」
足元は、USの「コンバース(CONVERSE)」の「チャックテイラー 70」。
これは1970年代のディテールを再現した復刻モデルで、通称「CT70」と呼ばれているもの。
アメリカと日本のコンバースは別会社という事情もあって、日本では買うことができないんですが、日本人の間で根強い人気を誇るアイテム。僕は以前アメリカに行った時に買って、それ以来大切にはいています。
日本のコンバースとの違いはいろいろあるんですが、US製はつま先の部分がしゅっとしていてスリムな分、スタイリッシュな感じに。ラバーのカラーもちょっと渋めで、使用感があってもかっこいい。あとはクッション性がすごくて、ふかふかのはき心地。
好みにはなりますが、コンバースで差をつけたいって人は海外旅行に行かれた時に探してみてもいいかも。日本とはまた違った良さがあって、いやコンバースは沼です、ほんとに。メイドインジャパンのモデルもクオリティが高くておすすめです!
定番だけど、僕は定番をはきこなしてこそ、だと思ってます。
大充実だったLAでの練習
初戦のげんさんサマーカップ後、合宿を経て、再び1週間ほどLAに行ってました!
ネーベルホルン杯出場を控えているので、フリーのブラッシュアップと、試合に向けた滑り込みが目的。毎朝ミーシャ(・ジー)のレッスンに、自分の曲掛け練習、あとはスピンの練習と、ずっと氷の上にいて、あれはもう、合宿でしたね。
練習が終わっても、そこから遊びに行く気力がないくらいほんとに毎日きつかったです(笑)。
でもその分これまでの海外練習で一番ってくらい充実した練習ができて、最初は「このシーズン大丈夫かな」って気持ちも少しあったけど、ようやく土台ができて試合ができる状態に。その前のタイミングで(山本)草太と対戦できたことも大きくて、ほんと草太さまさまって感じ。
ミーシャには、技術的なことから表現についてまで細かく詰めてもらいました。僕はつい自分を追い込みすぎてしまうところがあるので、がむしゃらにならず、一つ一つ落ち着いて練習していこうとアドバイスしてもらいました。
帰ってきてからとても調子がよくて、4回転の成功率も上がってきました。
サルコーはかなり確率がUPして、問題なく跳べるように。トーループはここ数日で戻ってきた感じ。ただトーループに関しては少し不安は残るので、どちらもバランスよく跳べるようになれば、プログラムの細かいところまで行き届くようになるかな。
ひたすら通し練習をしたことで、プログラムに対する不安はなくなって、あとはジャンプの確率次第という段階まで進みました。
今シーズンのテーマは、「トップへ」。1位を取れる選手になるべく、目標を口に出すことで自分に圧を掛けたいと思っています。
最近「Happy」だったこと
「またサウナ?」ってなるかもしれないですけど(笑)、クラウドファンディングで支援していた神戸サウナの改修工事が終わって、先日早速お邪魔してきました。
といってもげんさんサマーカップの後に、草太と(山隈)太一朗と行ってたんですけど、一人でじっくり楽しみたいなって、試合前の唯一のオフを使っておでかけ。
新しくなったフィンランドサウナがもう最高で! 熱がさらにこもるようになったし、照明も暗めで落ち着く空間に。木のいい香りがする中で、心まで浄化されました。
この日はサウナを2セットして、オロポ休憩を挟んだら、2時間くらい大昼寝! いや~気持ちよかったです。ラスト1セットで締めて、ごはんにもつ鍋定食。神戸だけど、気分は博多旅行(笑)。
試合前のリフレッシュになったし、ほんとに楽しかった~っていう幸せ報告でした☺︎
本当にたくさんのお悩みを送っていただきありがとうございました!
みなさんのお悩みを一緒に考えることで、自分を見つめ直すことにもつながるし、発見や学びがあって、僕も勉強になります。
いただいた中から僕なりに少しずつお答えしていければと思います!
あか抜けるっていうのは自分に自信が出たとき。
だからファッションを変えてよくなるわけではないですし、無理におしゃれになろうとしなくていいです。
じゃあどうやって自信をつけるかというと、一番の近道は自分自身を磨くこと。きれいになりたいっていうその気持ちが大事です。
手軽な方法としては、髪型を変えたり、あとは眉毛を整えたりするだけでも印象が変わるって言いますよね。
ファッションだったら、SNSや初心者向けのYouTubeチャンネルを見て勉強したり、ショップのマネキンを見たりしてどんどん服に触れること。そうやって自分の好きな系統を見つけて、好きな服装をすれば自然と自己肯定感が上がるはず。 自信がある人ってやっぱりかっこいいし、それがあか抜けることにつながるんだと思います。
運転はたくさん経験することが大事。怖いなと思ってるうちはまだ大丈夫で、この先慣れてきた時が一番怖いんです(笑)。なのでどんどん運転してってください、それが秘訣です。あとは道を間違えても焦らないよう、時間に余裕をもつことかな。
ドライブの魅力は自分だけの時間が作れること。ただの移動手段と考えるんじゃなくて、好きな音楽を流したり、歌ったり、自分だけのプライベートな時間だと考えたらきっと好きになるんじゃないですかね?
and More!
意外にも運転に関するお悩みが多くて、現在免許取得中の方もいらっしゃるということで、僕が免許を取ったときの話を。
僕は大学1年生の1月から3月にかけて短期集中コースで免許を取る予定だったんです。ちょうど世界選手権の時期にかぶってたんですが、僕は補欠2番目だったのでまあ大丈夫やろうと。
そうしたらちょうど通っている途中で、世界選手権出場が決まって。慌てて「すみません、来週から急に海外に行くことになったので休みます!」って連絡して、そのままミラノへ。
帰ってきたら教習所の方に「あれ、なんか出てらっしゃいましたよね?」って言われながらもなんとか再開して、ようやく免許をGET。おかげで延長の追加料金を払うことになりましたが、今となってはいい思い出です(笑)。
語り/友野一希 企画・構成/轟木愛美
※いただいたお悩みは掲載にあたり、内容をそのままに文章を一部短く修正している場合がございます
Profile
フィギュアスケート選手 |
1998年5月15日生まれ、大阪府堺市出身。上野芝スケートクラブ所属。
趣味は古着屋巡り、サウナ。
“浪速のエンターテイナー”の異名をもつ、表現力豊かな唯一無二のスケーター。
層の厚い日本男子の中で、地道に積み重ねてきた努力が先シーズン開花。四大陸選手権2位、世界選手権では世界歴代6位の記録でショート3位につける大躍進を遂げ、今後ますますの活躍が期待される選手。
▶詳しいプロフィール&これまでの活躍はこちら
Interview
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Kazuki Tomono 友野一希
フィギュアスケーター
1998年5月15日生まれ、大阪府堺市出身。
2026年のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックを目指す男子シングル日本代表。感情をスケートにのせ、観客の心まで躍らせるHappyな演技で世界を熱狂させる愛されスケーター。
古着、サウナ、インテリアショップ巡りなど多彩な趣味をもつ26歳。実直な人柄、好きなことに対する探究心など、近年は競技以外で見せる魅力にも注目が集まる。
表現の名手であり、オフシーズンはアイスショーに引っ張りだこ。各ショーの特性に合わせた多彩なパフォーマンスでエンターテイナーぶりを発揮している。
新シーズンは「競技者としてより高みへ」をテーマに練習に励む日々。今季のフリープログラムは『Butterfly』。さなぎが蝶へと変化するように、彼もまた、圧倒的変化を求め日々成長中。その美しき進化に出会える日はもうすぐそこだ。
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