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インタビュー
2025.06.24更新日:2025.07.14
7月8日(火)に日本武道館で開催される「モーニング娘。’25 コンサートツアー春 Mighty Magic DX~生田衣梨奈を見送って~」をもってモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する生田衣梨奈さんの卒業連載。第三回目は自身について多くを語らない生田さんの人物像を、後輩目線で語り尽くす特別編をお届け!
実は2021年にスタートしたモーニング娘。卒業記念連載シリーズを立ち上げた時から、「生田さん卒業の時は後輩が語る回を作る」と決めていました。今回編集部のリクエストで登場してくれるのはグループ随一のプレゼン力を持つ12期の野中美希さん、初めて家族以外と旅行したのは生田さん、と言うほど生田さんを慕っている15期の山﨑愛生さん、トークスキルの高さに定評があり、最近では久しぶりの一人加入だった16期の櫻井梨央さん。リーダーとして、モーニング娘。として、えりぽんとして、生田衣梨奈として。後輩メンバーから見た生田さんの知られざる一面とは?特別編用のナチュラルなえりぽんのビジュアルと共にお届けします!
年代問わず自然体。気が付くといろいろ話してしまう生田衣梨奈の魔法
――生田さんが自分の考えや内情を事細かに語らないスタンスに対し、non-noは過去の取材を通して「えりぽん」というアイドルの美学のようなものを感じていました。今回はそんな生田さんに代わって、後輩メンバーの皆さんに魅力を深掘りしていただきたいと思います。
野中さん(以下、敬称略) 「えりぽん」の美学として自分のよいところを語らないというか、それこそが生田さんの本質なんだと思います。ブランディングの一環でそうしているとかではなく、自然とそうなっているのが生田さん。
櫻井さん(以下、敬称略) 私もそう思います。
――自然となっている、というのはどういった部分で感じましたか?
野中 最初に感じたのは、私を含む12期メンバーが加入した頃ですかね。生田さんはよく「優しい先輩キャンペーン」と名前をつけて、新メンバーたちと仲よくするみたいなことをやっていたんですよ。でも、そんなことしなくたって生田さんは最初からずっと優しい!ってずっと思ってました(笑)。
櫻井・山﨑さん(以下、敬称略) めっちゃ分かります!
――「優しい先輩キャンペーン」と言って新メンバーのブログ用に2ショットを撮ったり、オフの日に遊びに連れて行ったりという期間がありましたね。懐かしい響きです。
野中 はい。12期は全員地方出身なので、みんなにとって初めて東京のいろんなところに連れて行ってくださったのが生田さんなんですよ。他の先輩と比較して言っているわけじゃないのは大前提ですが、私は昔から生田さんの考え方とかメンバーへの接し方を尊敬しているんです。これは私の過去のブログを遡ってもらえば分かります。ちゃんと書いてるんで、生田さんを尊敬してるって(笑)。
――確固たるエビデンスが(笑)。メンバーへの接し方とは、具体的に言うとどのようなものですか?
野中 誰にでも自然体で接してくださるというか、後輩にも子ども扱いせずに対等に話してくれるんです。なので私も加入当初から生田さんには自然体でいられました。加入して間もない頃に遊びに行った時も、「えり、こないだこんなことがあってね」「ここは洋服が安くて可愛いよ」とか、会話が途切れないようにしてくださって楽しいし、私は敬語で話しながらもまるで友達みたいな雰囲気でフランクに話すことができて。後輩ともそんなふうにサラッとコミュニケーションを取れるのは、もう天性の才能です。私だったらまだ関係の浅い後輩と長時間遊んで、その間ずっと会話を途切れさせないなんて絶対できないと思います。
櫻井 私もそんな感じでした!それこそ、生田さんと仲よくなった記念日を明確に覚えております(笑)。私が加入した2022年6月はまだコロナ禍の影響が強くてあまりお出かけができなかったんですけど、外出の規制が緩和された2023年にその日は訪れて……。
野中 訪れて(笑)。
櫻井 生田さん、野中さん、羽賀(朱音)さん、私の4人でお祭りに行ったんです。先輩3人がお祭りに行く話をしている時にたまたま近くにいたら、生田さんが「櫻井も行く?」って誘ってくださって。それがものすごくうれしかったんです!その日は生田さんはもちろん、野中さんと羽賀さんともたくさんお喋りして、写真をいっぱい撮ったりもして、そこから一気に距離が縮まりました。
――櫻井さんは生田さんとお買い物に行くことが多いそうですが、やはりそのあたりから?
櫻井 たしかそうだった気がします。私がファッション好きなことを知った生田さんが、最初に贈ってくださった誕生日プレゼントがお洋服でした。それからも「アパレルブランドの展示会あるから一緒に行く?」と積極的に声をかけてくださったり、私が好きそうなショップに連れて行っていただくこともあります。ちなみに生田さんて、プライベートでもファンの皆さんのお話をよくしているんですよ。「ファンの皆さんがいてこその自分だから」とか「この間のイベントにこんな人がいてうれしかった」とか♡
野中 めっちゃファンの方の話するよね。最近も、5月にあった生田さんの写真集『présent』の発売イベントの話から、「お話し会のとき、えり泣いちゃったんだぁ」って言っててさ。生田さんのラストシングルは発売時期的に個別イベントが少ないから、「えりぽんとこうやって対面で会える機会はもうないんだね」って伝えに来てくれたファンの方々を想って、泣いちゃったんだって!
櫻井 え―っ!何それ、可愛すぎませんか⁉
――生田さんはなぜか怖いイメージを持たれがちで、それを本人がわざわざ否定することもないから、誤解を招きやすい部分がありますよね。生田さんの優しさを知る前は、やはりみなさんも怖いなと思っていましたか?
櫻井 正直なところ、ちょっと怖いイメージがありましたね(笑)。加入してから近くで見ると華やかなオーラがすごくて、おおっ……と圧倒されました。それで気付いたんですけど、生田さんってとてつもなく顔が整ってるから、真顔でいるとなんか怖いんですよ。美人すぎて(笑)。
山﨑 愛生も、まだ北海道で研修生の頃は怖い人なのかなってイメージがありました。あんまり直接お会いする機会もなかったですし。
――山﨑さんは早い段階から生田さんに懐いていたように思えますが、怖いイメージがなくなって打ち解けたきっかけはありましたか?
山﨑 何がきっかけだったんだろう?よく覚えてないけど、たぶん生田さんと横山玲奈さんがMCをされていた15期のお披露目イベントの時だと思います。本番前、一問一答のコーナーで回答に悩んでいたら、生田さんが「全部、愛生ちゃんが好きなパンダさんにしてみたら?」ってアドバイスしてくださって。「歴史上の尊敬する人物は?」っていう質問も「カンカンさんとランランさんです!」って全部パンダさんで答えてたら、ファンの方たちにすごくウケたんですよ(笑)。そのお披露目会の後から、生田さんとたくさん話すようになったのかもしれません。
――その後に行われた、15期のデビューシングル『KOKORO&KARADA/LOVEぺディア/人間関係No way way』のZDA(全国同時握手会)で生田さん・野中さん・山﨑さんのチームで全国各地を回っていましたよね。3人の雰囲気がとてもよかった印象があります。
野中 ありましたね。まだ愛生ちゃんは15歳らしい天真爛漫さが際立っていたのに、ZDAをきっかけに奥底に眠るブラックパンダさんを見つけて。今でこそズバッと鋭いコメントをしたりしますけど、その片鱗が見えてきた時期です(笑)。生田さんと私で「おもしろい、もっと愛生ちゃんのいろんな一面を引き出そう!」って話しながら各地を回っていたのを覚えてます。
山﨑 その時に、生田さんがSNSで拡散してもらえるように「#めいちゃんを愛でる会」ってハッシュタグを作ってくれたんです。愛生がごはんを食べてる動画とか、3人でパンダさんポーズしている写真とか、たくさんアップしてくれてました。
野中 加入したばかりの愛生ちゃんの可愛いところをたくさん拡散してました。
山﨑 その後はコロナ禍に突入しちゃったので、メンバー同士で集まる機会自体も減ってしまったけれど、少しずつ生田さんと仲よくなれました。私は家族以外と初めてテーマパークに行ったのも、初めて旅行したのも生田さん。それ以外でもお洋服を買いに行くとか、お仕事終わりにラーメン食べに行くとか、いろいろなことをしました。
野中 生田さんは「この子はこういうことが好きだから」って、後輩の好みをきちんと見極めて遊びに連れて行ってくれるんですよ。その寄り添う姿勢は、教え方なんかにも表れていると思います。加入当時は12期全員、たくさん支えていただきましたから。
――野中さんたち12期メンバーが加入した当時は、道重さゆみさんが卒業したばかりで、大変な時期でしたよね。差し支えない範囲で、その時のことを野中さんからお聞きしたいと思っていました。
野中 12期は一刻も早く先輩方に追いついて戦力にならないといけなかったから、たくさん怒られていました。……が、あまりにも課題が山積みすぎて、当時の記憶はちょっとあやふやです(笑)。教育係には10期の飯窪春菜さんがメインでついてくださっていて、生田さんはメンター的なポジションを担っていました。12期がつらい局面に立たされていることを察して、寄り添ってくれる役割的な。
――生田さん自身も加入してすぐに単独ツアーが控えていて、たくさん怒られたことがつらかった経験から後輩のことは常に気にかけていたそうですね。「明日ちゃんとリハに来てくれるかな?」と心配になり、仕事の話を抜きにしてごはんに誘っていたとも話していました。
野中 そう、本当にそうなんです!必要なことは負担をかけないような言い方で伝えてくれるけど、主にオフの時間にメンタルケアをしてくれていた印象があります。12期をまとめてではなく個別に声をかけて、その子が好きだったり興味のあるところへ遊びに連れて行くっていう。それもあって話しやすかったんですよね。私は東京案内をしながら可愛いカフェに連れて行っていただいたり、カラオケに一緒に行ったりしました。途中からは私と生田さんの母親同士がめちゃくちゃ仲よくなって、お互いの家族同士でファミレスに行ったりもしてました。
――生田さんはモーニング娘。メンバーのご家族とも仲よしなので驚きます。山﨑さんのお祖母様もたしか生田さんとご縁がありましたよね?
山﨑 おばあちゃんは生田さんが推しなんです。生田さんのことを女神様って呼んでます(笑)。北海道公演がある時は毎回おばあちゃんが見に来てくれて、「今日も女神様は最高だったよ」って送ってきたメッセージを生田さんに見せて。それに対してボイスメッセージや写真のお返事をもらっています。でも、実は直接会ったことはないんですよ。4月にあった春ツアーの北海道公演がラストチャンスだったのに、そのときもおばあちゃんはタイミングが合わずに会えなくて、生田さんのサインとコメント入りの生写真をプレゼントしました。めちゃくちゃ喜んだと思います(笑)。
個を重んじるリーダー、生田衣梨奈がもたらしたグループの変化
――加入当時の話がたくさん出たので、お仕事上では生田さんから先輩としてどのような指導があったかも教えてください。生田さんのインタビューでは、自分の経験を踏まえて、押し付けるような教え方をしないと話していました。
野中 たしかに意見や価値観を押し付けられることはないですね。というか、生田さんは”指導”をするタイプではないかも。「そこ違う」って指摘をするよりも、「こういう時は◯◯だから、こうしておくと良いよ」とか、「えりはこうしてるよ」っていう言い方をすることが多い気がします。
山﨑 自分でハッと気付かされるような。見守って育てられてる感じ。
野中 話していくうちに自分のひらめきが生まれて、「生田さんが言ってたのはこれか!」ってなるんだよね。後で振り返ってみたらよいアドバイスをもらっていたな、と気づくような。
――メンバーの個性や性格を考えて伝えるよう意識しているとご自身ではおっしゃっていました。
野中 会話する時は自然体ではありますけど、相手に合わせて伝え方とか注意の仕方を変えているのは感じます。私なんかは練習風景とか努力している姿を見られるのは得意ではないから、そっとしておいてくださるとか。
櫻井 何かを伝えるときはその意図までちゃんと話してくれるんですよね。私は加入してからしばらくはいろいろな方からとにかく怒られていて、落ち込むばかりだったんです。そしたら生田さんが、「櫻井は遠回しな言い方よりもストレートなほうが伝わると思ってるから、今こうして伝えてるんだよ」と言ってくださって。そういう理由で言ってくれていたのか!ってすごく気持ちが軽くなりました。それに私は同期がいない分、注意や指導が集中しちゃうんだっていうことにも気付けて。むしろ先輩たちから事細かに教えてもらえるし、吸収できるものがたくさんあるんだってポジティブに捉えることができました。
野中 それ私は事前に聞いてたかも。「櫻井は言えば伝わる子だから大丈夫」って、しっかり見極めてから伝えてるんだなって思いました。
――16期の櫻井さんは17期が加入するまでのスパンが短く、すぐに先輩ポジションになりました。生田さんはその点で9期と被るところがあり、自身の経験に基づいたアドバイスをしているそうですね。
櫻井 はい。それもきちんと話してくださるから、生田さんがどういう考えで私にアドバイスしているのか理解しやすいんです。15期さんと17期の間で自分がどういった役割ができるか……みたいなことは最近よく考えたりもするし、グループの今後を考えた上でも、16期は一人だからこそできることがあるんじゃないかと考えています。
野中 しかも仕事中に改まって話すのではなく、楽屋でとか、日常的な雑談の中でサラッと話すんですよ。リーダーになってからは「こういうことをやろうと思ってる」とか「こういう理由でこのメンバーを引き立てたい」とか、グループの方向性や取り組もうとしていることを自然な流れで打ち明けてくれるんです。それに対して「どう思う?」ってそれぞれに聞いてくれるから、自分の意見を言いやすい。
櫻井 メンバーがよく生田さんがリーダーになってから意見を言いやすくなったと各メディアインタビューで話していたのも、その影響がかなり大きいですよね。
野中 楽屋でもプライベートでもラフにそういうことをおっしゃるので、「なるほど、今そういうことを考えてるんだな」と分かりやすくなったし、自分がすべきことへの視野が広がります。
――自分の意見を述べた上で、And you?があると発言しやすい雰囲気になりますよね。
野中 そうです、そうです。普通の会話でもいきなり「最近どう?」と聞かれるよりも、何かテーマがあったほうがスムーズに話せるじゃないですか。それを引き出す天才が生田さんです。そもそも仕事の話をしている感じがなくて、気付いたらその話題になってる。
櫻井 こっちも意識してないですよね。ナチュラルに自分の意見を話しちゃってる。
野中 あかねちん(羽賀朱音)もそのタイプで、さりげなく相手の話を引き出すのが上手。その点では、生田さんとあかねちんはよく似ている二人。
――意見を言いやすくなった以外の変化で言うと、生田さんがリーダーになってから、終演後のライブ映像鑑賞会のやり方に変化があったそうですね。その理由は、後輩メンバーの体調管理のための時間を確保してほしいからだと。
野中 昔は一枚のDVDに録画されたライブ映像を、モニター前に集合してみんなで見る選択肢しかなかったんですが、メディアが進化して、映像データを共有してスマホやタブレットから各自細部まで拡大したりしてチェックできるようになって。それで、鑑賞会の方法について、メンバーや会社の方々の間でもいろんな意見が出ていたんです。ただコロナ禍もあって、方針を決定するまでに時間がかかっていたんですよ。マネージャーさんが決めましょうっていうわけでもないし、自分たちで動かないと決まらない感じになっていて。
山﨑 共有データのシステムは愛生が加入した2019年のツアーから導入されたんです。
野中 その後コロナ禍になって、2023年あたりまではグループとしてのツアーをやらなかった影響もあり、方針を決めきれなかったんです。同じ部屋に集まるな、みたいなお達しもありましたし。
山﨑 「密になっちゃダメ!」って。
――全員が集まって鑑賞会をするのはツアーの初日やセットリストや演出に変更があった場合ですか?毎公演でしょうか。
野中 日ごとに終演後、みんなで全部をチェックしていました。でも今年の春ツアーが始まる時に生田さんが、「移動も多いし、翌日の公演や仕事に備えてコンディションを整えるための時間を取ることも大事だから、あいまいなままの鑑賞会の件を今後どうしていこうか」と話してくれて。そこで「私がメンバーにヒアリングしてきます」と申し出ました。生田さんは表に見えていないことも含め、他にもやらなければいけないことが多く、時間が限られているのが分かっていたし、みんなの意見を取りまとめるのは私でもできるなと思ったんです。どういった点がクリアできればそれぞれの心配事は解消されるのか、鑑賞会にどんなメリットを感じているのかなどを入念にリサーチをしていきました。
いろいろな意見がある中でも、みんなに共通していたのは「改善しなくちゃいけないところはみんなで話すべきだ」ということでした。それから全員が納得できる方法はないか探って。最終的に、公演後はポイントになる楽曲群を全員でチェックし、その後各自ホテルや家で映像データをじっくり見て、翌日のリハーサル前にみんなで気がついた改善点や提案を伝え合う時間を作るのはどうだろう?という結論に生田さんと達しました。それでメンバーもみんな納得して、さらに生田さんが会社の方々に承諾を取ってくれて、解決って感じです。
――サラッとおっしゃっていますが、野中さんの働きぶりにも生田さんはかなり助けられたでしょうね。
野中 この鑑賞会のコアの部分は”みんなで言い合う”ことではなくて、”一緒に確認した上で、ライブをやりたい”ということだったので。それを確認してメンバーみんなが納得してこの方法に着地できたのは、グループの今後にとってもかなり大きな前進だったと思います。そこは本当に、生田さんが風を吹かせてくれました。
――リハ前の時間は先輩から後輩に向けてだけでなく、後輩からも提案や意見を言える雰囲気なのでしょうか?
山﨑 もちろんです。
櫻井 全体に言うこともありますし、個々に相談することもあります。一夜明けてだと後輩でもフラットに意見を言いやすいですし、いろいろと風通しがよくなっていると思います。自分でじっくり確認できる時間も持てる今のシステムになって、個々にこうしたいというアイディアも出しやすくなりました。
野中 疲れきっているところで意見をぶつけあうのは、必ずしもよい方向に進むとは限らなくて。ただ、ちょっとした歌詞や振り付けの間違いはそれぞれが気付いて直せば良いけど、曲の世界観に合わせたニュアンスやリズムなどは全員でも確認して、指摘し合う必要があります。
メンバーの個性を引き出す、頼もしいプロデュース能力
――パフォーマンスのお話が出たので、生田さんの歴代パフォーマンスで好きな曲を一つ教えてください。
山﨑 生田さんがリーダーになってからの最初のツアー、「モーニング娘。’24 コンサートツアー春 MOTTO MORNING MUSUME.」で披露していた『情熱のキスを一つ』です。イスを使ったパフォーマンスがめちゃくちゃセクシーでした!いつも仲良くしてくださっているけど、あらためて「生田さんってオトナだなぁ……」ってドキドキしちゃいました。カメラ目線をあえて逸らすしぐさとか、顔を映さずに手だけで表現したりとか、パフォーマンスの至るところがとにかく色っぽい。もし愛生がやることになっても、恥ずかしくなっちゃってあんなにセクシーにできない!20歳になるし、やってみたいなとは思うけど……。愛生がやったら、「どうした?」ってまわりがザワザワしちゃいそう(笑)。
櫻井 私は2022年の「モーニング娘。’22 CONCERT TOUR ~Never Been Better!~」の『愛され過ぎることはないのよ』の生田さん!その時私の加入は決まっていたけどまだ発表されてないから、武道館には行けなかったんですよ。なので、映画館のライブビューイングで見学していました。大画面の迫力に感動していたら、ふとカメラに抜かれた生田さんの表情に心を射抜かれてしまって!当時金髪だったのもあってビジュアルの美しさがハンパなかったんですよ。「獲物を捕らえて逃がさない」みたいな圧がありました。ライブ会場に来てくださる方だけじゃなくて、会場の外で見ている方にもパフォーマンスを届ける。そのためにはカメラに映った時の表情が大事なんだって身をもって経験しました。
野中 生田さんって顔の造形美がすさまじいから、大画面で見たら息を呑んでしまいそう(笑)。私は2016年春の「モーニング娘。’16コンサートツアー春 〜EMOTION IN MOTION〜」『Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜』の生田さんがめちゃくちゃ好き!王子様風の衣装と相まってハウルみたいなんです。最近は可愛い系のテイストだけど、この時期はイケメンと美人の狭間に存在していて、生田さんの造形でしか出せない別格のオーラがあります。あのビジュアルでのパフォーマンスをもう一度見たい……2016年春ツアーの亡霊です(笑)。
櫻井 あの時期のストレートヘアの生田さん、いいですよね。本当にハウルっぽかった!
野中 何年か越しに本人に伝えたら、「ウケる。ファンの方にもハウルって言われてたっちゃけど!」って言ってた(笑)。あとは『セクシーキャットの演説』のMVも好きですね。途中で佐藤優樹さんと横たわるシーンがあって、そこが二人とも美しすぎてお気に入りで何度も見返してる。
――メンバー間でも過去の映像を見て魅了されることが多いんですね。
野中 ダンスを見ていても、洗練された筋肉を感じます。普通に鍛えるだけでは生田さんのような筋肉はつかないんですよ。カッコイイです……。
――生田さんと言えば衣装やグッズのプロデュースも好評ですが、ツアーでいうとどのあたりから関わり始めたのでしょうか?
山﨑 私の最近の衣装は全部、生田さんに相談しています。自分で衣装の形を決めるのが苦手だって相談したら、「じゃあえりが考えるよ」と言ってくださって。最初は2022年の加賀楓さんの卒業コンサートで着た赤い衣装だったと思います。
野中 メンバー全員分の衣装プロデュースをしてくださるようになったのは2023年春ツアーの「モーニング娘。’23 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR 〜glad quarter-century〜」から。全体の大まかなものを生田さんが立案して、それぞれ自分の好みも伝えてスタイリストさんに作ってもらいました。
――セルフプロデュース能力を養うためにも、自分の好みや似合うものを選べるような方針なのでしょうか?
野中 その狙いがあるのかもしれませんが、先ほども言ったように生田さんは押し付けをしないので。
櫻井 ただ私の場合は似合ってない時はハッキリと「それ似合ってないよ」って言われます(笑)。
野中 らいりーはストレートな言い方が伝わりやすいタイプだから(笑)。
櫻井 でもそれでイヤな気持ちにならないし、「生田さんがそう言うなら、こっちのほうが可愛く見えるかも」って素直に受け入れられる。その面では、私のセルフプロデュースには生田さんの教えが反映されているかもしれないですね。逆にバッチリ似合う時は「それめっちゃええやん!」ってベタ褒めしてくれます。
野中 言い方に淀みがなくて、潔いんだよね。生田さんは「本当にそう思ってるんだな」っていうのが伝わってくるから。ヘアアレンジやメイクに関しても「これどうですか?」って聞いたときに的確なアドバイスをくれる。
駆け抜けた最後の春ツアー。アイドル好きの「えりぽん」らしい愛の証
――今年の春ツアーが生田さんにとってのラストツアーでした。衣装、グッズ、ステージセットなど各所に生田さんのこだわりを詰め込まれていますね。
櫻井 そうなんですよ!ファンの皆さんが喜ぶことを第一に、うちわや顔プリントTシャツなど要望に応えたグッズを考えていらっしゃって。生田さんの愛に溢れたグッズは爆売れしたそうです。
山﨑 ツアータイトルは「モーニング娘。’25 コンサートツアー春 ~Mighty Magic~」と生田さんの魔法使いキャラにちなんだ名前なので、「セットは絶対にお城っぽくしたい!」とずっと言っていました。これは裏話になっちゃうんですけど、今回は一番後輩の17期だけでなく、私たち15期もやったことのない曲がたくさんセットリストに組み込まれていて。いつもならリハーサル直前に知らされるけど、生田さんがそれより少し早いタイミングで「この時期の曲を予習しておくとよいよ」ってメンバーに教えてくださったんです。おかげでドタバタで詰め込まずにすんで、ちょっと余裕を持ってリハーサルに挑めました。
野中 鑑賞会の件もですが、生田さんはいつもメンバーが本番で最大限のパフォーマンスを発揮できるような環境について考えてくださるんですよ。ツアー以外にイベントなどもありますし、事前に何年ごろの曲、ということだけでも教えてくれるのは特に若いメンバーは非常に助かるんです。今回の春ツアーに関しては多くのメンバーが初めてやる曲が多かったので、特に。できれば今後もこのタイミングが適用されていくと良いなと思いますね。
――セットリストについて生田さんは「最近モーニング娘。のファンになってくれた方に知ってもらうためにも、昔の曲を今のメンバーでやることに意義がある」とおっしゃっていました。モーニング娘。の楽曲はサブスクが解禁されていない現状、ファン以外の方に聴いていただくチャンスをもっと増やしたいとも。
櫻井 セットリストについて詳しくは言えませんが、ライブ中に声援を煽るのって基本的に生田さんが担当なんですね。今回後半は特にボルテージをガンガン高めていく曲が盛り込まれているんですが、THEアイドルのような可愛らしい感じの曲やしっとり系の失恋ソングもお好きだけど、きっと生田さんの奥底にあるモーニング娘。魂は熱血寄り!ライブの熱量や会場の熱気が大好きな、生田さんらしさを感じられると思います。
野中 私は今回、結構勇気あるセトリだなって思った。自分の卒業ツアーというタイミングに、今のメンバーたちでやったことのない曲にめちゃくちゃ挑んでるじゃん?やってみないと、今のモーニング娘。の声や雰囲気にマッチするのか分からないところもあるし。
櫻井 たしかに。言われてみれば、すごく冒険してますよね。
野中 自分のラストって考えたらなかなかできないセトリなんですよ、本来は。でも実際にやってみたら、生田さんらしさを感じさせながらも、今の私たちにフィットするかどうかもしっかり考えてくれたんだなっていうことはすぐに分かりました。ファンのみなさんも久しぶりの曲に喜んでいたのがダイレクトに伝わってきたし、生田さんのセットリストを今のメンバーで経験できたことで、グループのいろいろな時代の曲をライブで披露する基盤ができました。
山﨑 ファンの方がコールを入れてくださる曲もたくさんあって。みんなでタオルを振る曲もあるし、客席を巻き込んでライブを作り上げるような、ファン参加型な感じも生田さんらしいです。一体感を感じられるから私たちにとっても楽しいライブ!でも、その分あっという間に終わっちゃうのが寂しい。
野中 あとはできるだけメンバーの歌割がバラけていたり、ソロパートがしっかり聴ける曲があるのも生田さんらしい選曲のポイントですね。
――生田さんは歌割がまったくない時期や、「る」の1文字しかもらえない時期を乗り越えてきましたもんね。それに最近やっていない曲ということは、今のメンバーでは歌割がまだ決まっていない曲でもありますし。
野中 きっと思い入れもひとしお。いつも以上にソロパートの割合がメンバーそれぞれ多いと思うので、ファンのみなさんも推しの歌声がいっぱい聴けてうれしいのではと思います。ソロパートがあるとモニターに映る機会も増えますし、魅せ方や歌をもっと研究できる絶好のチャンスにもなる。メンバーそれぞれが大きく成長できるセットリストだと思います!そしてこうやって生田さんが吹かせてくれた変化の風は、これからも絶やさずに吹かせ続けたいですね。ファンの皆さんのことを常に考え、「みんなで作り上げていこう!」を大事にしている生田さんのマインドを、今日いないメンバーも含め、私たちで引き継いでいきたいです。
モーニング娘。’25のInformation
7月2日(水)発売となる、75枚目の両A面シングルにして、生田衣梨奈さんのラストシングル。初回生産限定盤SPに付属するBlu-ray Discには「COUNTDOWN JAPAN 24/25」(2024/12/30 幕張メッセ国際展示場)の映像と、話題になった「THE FIRST TAKE」の歌唱映像も収録。
●いくたえりな 1997年7月7日生まれ、福岡県出身。2011年に9期メンバーとしてモーニング娘。に加入。2014年にサブリーダーに就任、2023年11月よりリーダーを務める。愛称はえりぽん、メンバーカラーは黄緑。特技はゴルフでベストスコアは85。確固たるアイドル観を持ち、情に厚く、ストイックな一面も。身体的能力も高く、バク転などアクロバットをパフォーマンスに生かすことも。ノンノ本誌にもたびたび登場し、バラエティ番組などでも活躍する多彩な才能の持ち主。
パンツ¥4399/WE GOプレスルーム その他/スタイリスト私物
撮影/山越翔太郎 ヘア&メイク/𠮷﨑沙世子(io) スタイリスト/佐藤朱香 取材・原文/井上ハナエ
インタビューに答えてくれたのは
Profile
モーニング娘。’25 12期メンバー
1999年10月7日生まれ、静岡県出身。愛称はちぇる、のなちゃんなど。メンバーカラーはパープル。高い歌唱力と幼少期アメリカで培った英語力に加え、物事を的確に分析しプレゼンテーションする力でもグループに貢献。
Profile
モーニング娘。’25 15期メンバー
2005年6月28日生まれ、北海道出身。愛称はめいちゃん。メンバーカラーはブライトグリーン。愛嬌たっぷりの笑顔と、見るものをハッとさせるパフォーマンスが魅力。パンダさんをこよなく愛する。
Profile
モーニング娘。’25 16期メンバー
2005年11月11日生まれ、東京都出身。愛称はらいりー。メンバーカラーはミルクティー。表情豊かなパフォーマンスとトーク力が頼もしい。ファッション好きで私服センスにも定評が。
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